新・スパロボ学園 超外伝 ~決戦!騎士ガンダムUC VS OO 【17】~

やっとまとまった時間が取れたので、SSの続きを掲載します
なんか結構ぐだぐだ進行で、盛り上がりをいまいち上手く出来てないのが、いまいち不満ではありますが・・・

しかしながら、一つ一つの伏線の消化と配置は、上手くやらないとオチが正しくならない
準備期間という事になりますが、サイドストーリーは皆様どんどん上げてください

特に、今回少しネタ振りしましたが、リオン・カージでは無く学園側の補完をして下さる方、募集中(ぇ


☆あらすじ☆
私立スパロボ学園
それは、スパロボに存在するあらゆるキャラクターが、学園生活という舞台を通じて、好き勝手するための空間である!


スパロボ学園高等部所属、神名綾人の風邪によって起きた時空の乱れにより、騎士ガンダムの世界にあり得るはずの無い歴史が、人々の意図を余所に刻まれていく
ライザーと共に世界を彷徨っていた刹那は、遂にこの世界でも『グラハム』に粘着されてしまう羽目になっていた
サーシェスに追われるバナージ達は、偶然か運命か旅の途中のカミーユらと出逢い、サイド3の森へと歩みを進めることになる
運命の歯車は、周りだそうとしていた


スパロボ学園・茶道室
「そう、そこで右足を上げて、両手でバランスを取って、そのまま深く息を吐いて・・・」
座敷の中央に座したラーダの言葉に応じて、対面しているシンも頑張ってポーズを取ろうとする
「立ち続けようと深く考えず、ただ自然に取れる姿勢を維持して」
これは本日の特訓メニュー、ラーダ指導によるヨガを用いての精神集中である
むむむ、と難しい声を上げながらも、それでも頑張っているシンの頭が、突然ハリセンでスパーンと叩かれる
「いってぇ!何んすんだよ、東方先生。いいところだったのに!?」
「なぁにがイイ所じゃ。手を抜こうとしていたのが丸見えだったわ。このわしの目はごまかせんぞ」
特訓の監視役に抜擢された東方不敗にしてみれば、彼の真剣さなどまだまだ甘いと言うことらしい
「そのようなつもりでは、いつまでも友を助けになど行けんぞ。ようやくマシになったとは言え・・・な」
「う・・・わ、わかってますよ!」
ここが学園の中である以上、彼自身が妙な姿に変身することは無い
無いのだが、ごくまれにではあるが尋常では無い凶暴性が解放され、物損を起こすことがあったのは確かなのだ
そこで、マイやリュウセイとの念動集中、竜崎一矢&ドモンと一緒に滝に打たれる、ヤンロンとランシャオの説教に耐える、不動司令の意味不明な修行にエレメントと付き合う、マグナムエースとタイヤを引きずって校庭50周する・・・そしてこの、ラーダとのヨガである
それらの計画を立てたギリアムの立てた『監視役』が、東方不敗というわけであった
最初、明鏡止水を極めろとでも言われるか、と戦々恐々していたシンであったが、さすがにそこまでは行かずにいる・・・が
(なんか精神修行って言うより、ほとんど心身全体のブーストアップだよなぁ、これ)
と、シンは内心思っていたのだが、これらをこなすうちに『暴れる』のが減っているのは、確かには言える事実だった
「ドモンも言って居ったろう。己の闇に怯えず受け入れるのだと。一度貴様はやって見せたのだ。信じて修行に没頭せい!」

その風景を眺めている影が3つ
「何とかやっているようだな、シンは」
「ああ。効果も無いわけではない」
「だが、どうにもならなかったときのことを考え、二手三手考えておくべきだろう」
心配になって見に来ていたアムロ、計画の発起人ギリアム、そして・・・ゼロである
「まぁな。ところでルルーシュ、今ここでいちいち仮面を被らなくても」
「気分の問題だ。で、策だが」
アムロのツッコミをさらりと流し、ゼロは自らの話を進めていく
「神名綾人を頼るのは、完全に最後の手段だ。あちらの世界とやらで、我らの世界の神が大きく動けるとも思えん」
ギリアムもアムロも無言でそれには頷いて答える
「ルナマリア・ホークの声が、今のところ一番即効性があるのは証明されているし、対策も打った」
そのために、オモイカネをわざわざ使って人工音声を作成し、彼の感情に反応してルナの声が聞こえるという『首輪』を、こっそり階級章に仕込んであったりする
「その他としては、アムロ大尉・・・貴方がたNTの力で干渉して引き戻す、または聖戦士やブレン使いらのオーラの力で押さえ込むと言ったモノも考えてある」
「妥当な線だな。それで何とかなるよう、シンには本当に頑張ってもらわないといけないが」
「いや・・・・・・私のギアスの力を、事前に仕込むことも考えている
何気ないギリアムの言葉に対し、ゼロは突拍子も無いことを発言した
「ル・・・ゼロ!?その手段は」
彼の真意をはかりかね、アムロは思わず声を荒立てた
それはつまり、意図するしないにかかわらず、ゼロがシンを隷従させるという呪いを、永遠にかけるに等しいのだから
「わかっている。出来ればやりたくない。例えこの世界がサザエさん空間であっても、おそらくギアスの呪縛は一度かけたなら外せはすまい」
ゼロは押し殺すように答える
ジェレミア卿のギアス・キャンセラーがあるとは言え、一度でも『そうで無ければ』元に戻れないと判ったとしたら、そもそもかけっぱなしにせざるを得ないのは、容易に想像できるからだ
「だが、それがわかっていながら、何故」
そこまで言ってアムロは、なぜルルーシュがわざわざ『ゼロ』になっているのかを察した。こういう非道なことを口にするには、ルルーシュがルルーシュではできないのだろう。己が信念に従った言とは言え、今の彼には仮面が必要なのだ
「我々が挑もうとしている相手の正体・・・それが強大であることが判っている上で、やるべきこと、成さなければならないことは多い。ミスは許されないのだ」
アサキムの忠告を受け、ゼロも個人的にスダ・ドアカ・ワールドのことをいろいろと調べたらしい(元々本の虫だし)
その結果から、相手の『まずさ』を彼なりに理解してのことのようだ
その上で、まず自分達が万全である事。それが優先だと考えたのだろう
「ミスを減らすために手段を選ばない・・・そういうことなのだね、『ゼロ』?」
『ゼロ』はこくりと頷いた。その仮面の下で、ルルーシュが唇を噛んでいることを、アムロもギリアムも察しているのに、言葉をかけられない
眉をひそめていたアムロだが、ふと頭に響く『音』に惹かれて宙を仰ぐ
「どうした、大尉?」
それに気づいてアムロの方を見たギリアムは、彼が安心とも心地よさとも表現できるような、何かを感じている表情であることに少し驚いた
「音・・・声・・・歓喜、喜び・・・?」
アムロは自らの心が感じた物を、ありのままにそうつぶやく
「これは・・・・・・・・・唄?


廃墟の中とは思えぬほどの人だかり
止めどなく沸き上がる歓声は、うち捨てられた建物を仮のステージにした、ファイヤーボンバーのライブ会場いっぱいに響いている
「バサラー!いいぞー!!」
「ミレーヌ、ミレーヌ!!」
たくさんの黄色い声が、喜びの声が、その場を異常なまでに盛り上げている
「イイぜお前ら、最高だ!」
バサラの言葉を受けて、またワッという声が周辺に響き渡る
「だがな、こんなので満足するなよ。もっともっと、スゲーのを聴かせてやるぜ!」
ギャンッとギターの弦を弾きながら、そう宣言するバサラの言葉に、一瞬会場にどよめきが起る
「みんな、聞いて。あたし達、この後もっと大きいコンサートをやるの!」
ミレーヌが続いて声を上げる。どよめきは更に大きくなり、ざわざわと周囲の人々と話し合う声も上がり始める
「会場はオーブだ!オーブで、でっかいでっかいギグをやる!聴きたいだろ、お前ら!!」
バサラはそう言うが、会場の声は喜びと不安が入り交じった色に成りつつあった
それは無理も無い話ではある
ここは元はプラントだった場所だが、相変わらずアーク王国内に位置しており、オーブとは海を隔てていて地続きでは無い
更に言うならば、その海を渡る術が無い。いや、船を漕ぎ出せばなんとでも成ろうが、元々空の民だった彼らは船を持たず、もしも何らかの手段で用意出来たところで、海に跋扈するジオン族の餌食に成るのがオチであることは、想像に難くない
「聴きたい者は集え、この艦の元に!」
突然天空から声がする
それは、空中艇リ・ホームを背にした、剣士キュリオス・・・つまり、アレルヤだった
「あれは・・・」
「ソレスタルビーイングじゃないのか?」
「どうしよう、俺たち・・・」
キュリオスの姿、そして彼が混じっていたソレスタルビーイングの噂は、コーディ族の生き残り達にも伝わっていた
だから、キュリオス・・・いや、ソレスタルビーイングの求める『ジオン族抹殺』の対象に、それらの遺伝子を持つ自分達も狙われているのでは
そう警戒する者が居るのも、やむを得ないことだ
キュリオスの中のアレルヤは、それが判っていても腹の底から叫び続けた
「バサラの歌を求める者なら、種族も身分も問わない。僕たちがその思いと共に連れて行く!居るか、彼らと共に歌いたい者は!?」
それでも、ざわめきが収まることが無い
(仕方ない、判ってる。それが、僕らがしてきたことの代償・・・でも!)
「船は長くは留まれない。もっと、バサラの歌を聴きたい者は居る、君たちのように!」
「だが、お前達は!」
そんな声が飛んでくる
だが、キュリオスはそれに敢えて応えること無く、言葉を続ける
「時間が惜しいんだ、頼む!」
それでも、コーディ族の生き残り達の警戒心は根深かった
「殺されに行けって言うのか!?」
「もうひどい目に遭うのは、いや!」
「それならいっそ・・・」
たくさんの疑惑の視線、疑いの感情をまともに受け、キュリオスは唇を噛む
(やっぱり・・・駄目なのか)
犯した罪は、そう簡単にかき消えたりするものでは無い
罪を罪と思わず、必要なことと信じていたからには、なおさらだ
その時だった
「てめぇら、キュリオスの言葉を聞きやがれ!!」
バサラが一喝した途端、会場は水を打ったように静まりかえった
「アイツは俺のダチだ。同じ歌を唄うダチを悪く言う奴らなら、俺はもう誘いは掛けねぇ。勝手にしな」
再びざわめきが起ったが、それは先ほどまでのものとは、明らかに違うものだった
ひそひそ、と言葉を交わし合っている人々の顔からは、徐々にだが不安の色が消えようとしているのが、キュリオスには判った
「・・・行く!」
一人のディンを思わせる風貌のコーディ族が、手を上げた
「バサラが認めてるなら・・・俺は行く!」
「・・・私も!」
「僕もだ!!」

それをきっかけとして、それまでのことが嘘のように、コーディ族の生き残り達は我先にキュリオスの周りに押しかけてくる
「連れて行ってくれ、オーブに!」
「もっと熱いのを!バサラの熱い歌を!!」
「聴かせてくれ、歌わせてくれ!!」
男も女も、子供も老人も、その差異を問わずに同様のことを叫び、門戸を開いたリ・ホームの中へとなだれ込んでいく
「バサラの勢いはやっぱりすごいわ・・・」
船の中で様子を見つつ、スメラギは半ば呆れながらそうつぶやいた
自分が言い出したこととは言え、どんな言葉より姿勢よりも、彼の身体から発せられるエネルギーが何もかもを飲み込まんとするほど、凄まじいパワーで民を吸い寄せているようにすら感じる
「これが、ドクター・チバの言っていた、歌エネルギーというものの成せる技なのかしら。アニマ・スピリチアとも言ったかしら。そう言ったエナジーの類い・・・」
スメラギはもちろん、その存在を聞かされていたし、原理や考え方も見聞きしたつもりではあった。が、半信半疑だったのも事実である。それでも頼るものが、力になりそうなものがそれしか無かったから、賭けてみた
「ミス・スメラギ。そろそろ移動を始めないと駄目そうですよ」
後ろから、リアームが声をかけてくる
彼が持つ水晶球のようなものには、ティエレンの姿をしたMS族がぞろぞろこちらに向かっている様が映っている
「感づかれたかしら?」
「そりゃあそうでしょうね。なにせやってることは、どこからどう見ても大量誘拐、もしくは集団拉致ですから。目立たない方がおかしい」
「彼らの態度よりはマシなことをしてるんだし、文句は言わないで欲しいわ」
最近はこのユニディス近郊に於いても、人革連の息のかかった連中が幅をきかせていた
彼らの飯の種、つまり人民がどっさりいきなり居なくなるような騒動が、見逃されるはずも無いことは当然予想済みであった
だから
「ほーらほら!近づく奴は叩きのめすぜ!!」
「不殺の任務とはな、手が焼ける・・・だが」
"ステージ"より遙か彼方の"前線"では、ロウと劾が人格連の手の者達を『追い返す』任務に就き、場の混乱が収まるまで粘っていた
『スメラギさん、全員収まりました。行けますよ!』
「ありがとう、アレルヤ。じゃぁ・・・また、3日後に向かえに来るわ」
『判りました。気をつけて』
それを合図として、リ・ホームは超高速でその場を離れ、オーブへと姿を消していく
「ヤ~レヤレだ。ほんじゃぁ、ま・・・次行くか、バサラ?」
「おうよ。この調子で、ガンガン俺の歌を聴かせるぜ!!」
にたりと笑いかける"ハレルヤ"へ、バサラは俄然燃えてきたと言わんばかりの声を上げつつ、竜鳥へと変形して飛び去っていく
「ああ、バサラ!また一人で!!」
「毎度のことだ、突っ込むだけ無駄だろうよ。ビヒーダ、追うぞ」
一足遅れて飛び立つミレーヌ達の後ろから、『殿(しんがり)』としてキュリオスも行く
「ファイヤーボンバーが行ったぞ。ロウ、俺たちも次の行動に移ろう」
「よっしゃ。ほーら、鬼サンこちら!」
劾達はリ・ホームともバサラ達とも、全く別の方向へと『逃走』を開始する
何も知らない人革連の兵士達は、その二人を追っていくのだが、もちろん数分後には煙に巻かれてしまう羽目になる
こうしてスメラギの『オペレーション・EFB』は、一つ一つ着実にではあるが、取り残された人々を『救出』していくことになる・・・
AEU自治区の西の果て
鬱蒼と茂る森を見渡せる崖に、バナージ達はようやく辿り着こうとしていた
「あれが、サイド3の森・・・」
その森が醸し出す空気は、何もかもを飲み込むような・・・いや、包んでしまいそうな、そんな大きさと暗さとを併せ持っている
バナージはそれを何故か身体で感じ、身震いをしてしまう
「とにかく、あとちょっとなんだ。さっさと行くぞ」
足をすくませているバナージの背を、半ば無理矢理押し出すようにデルタプラスはさっと歩き出す
「そんなに慌てなくても」
「うろうろしている余裕なんて、俺たちには無いだろう」
何とはなしにそう声をかけたオードリーに、デルタプラスの返答は冷たかった
(どうしたんだろう、デルタプラスさんは・・・最近、変だ)
ゼータプラスらと合流して以降、デルタプラスは以前の若さ故の余裕を失ったように見られた
口数が減り表情が硬くなった。そして、時として襲ってくるはぐれジオン族への対応が、明らかに徹底したものへと変化していった
以前ならば、腕の片方も切り落として、諦めさせるのが常套だった彼が、相手を切り刻み命を奪うことを躊躇わない・・・いや、そうしたくてたまらないようにしている、と表現してもいいかもしれない

その様はバナージはもとより、あのキュベレイにすら咎められるほど酷いこともあった
「俺たちを追いかけている奴は、はぐれだけじゃ無いってのを、忘れてないか」
そう返すデルタプラスの言う事も、間違いでは無かった
最初に接触したルシフェルはもとより、このところ姿を見せないソレスタルビーイング、そしてあの冷酷な狩人サーシェスといった、一癖も二癖もある面々が、オードリーを狙っているのだ
「もうそろそろ、そんなにキリキリしなくても良いヶ所なのですが」
リガズィムがそういうのには訳があった
それはまず、ほとんど既に彼らが、森を守っている結界に足を踏み入れていることに関係がある
その結界とは単純に言えば、悪意を持つ者を弾き、寄せ付けないというもの。ソレスタルビーイングはともかくとして、ルシフェルやサーシェスはこの地に近寄りがたくなっているはずである
「それに、私が陣を・・・」
そこまで彼女が言いかけたときだった
「とぉころが、ぎっちょん!」
先頭を行っていたデルタプラスの眼前に、サーシェスが飛び込んできて彼を蹴り飛ばす
「うぐっ!?」
「デルタプラスさん!!・・・く、ユニコーンよ!!」
もんどり打って倒れる彼を庇おうと、バナージはユニコーンの力を呼び覚まし、ガンダムへと変身してサーシェスと対峙する
「そんな?お前が近寄れないよう、陣を敷いてきたのに!?」
そう。リガズィムはサーシェス専用に防護陣を張り、彼の動きその物を封じたはずだったのだ
「へっへぇ、あのマダム、なかなか良いモノくれたじゃ無いの」
リガズィムの自問に答える様子も無く、サーシェスは手元で光っている大剣を頼もしそうに見ている
「・・・あの感じ?」
敏感に何かを感じたのは、ゼータプラスだった。サーシェスが持っているその剣から、聖なる気配を感じたからである
やや遅れてだが、オードリーも同じような事を思ったらしい
「何故そなたのようなの者が、そんな武器を持っているのです!」
彼女にそうに言われて、サーシェスは初めて一行の方を見やり、ニヤリと笑った
「さぁな?だがこいつのおかげで、何もかもばっさりだぜ!」
それこそが、彼にマーサが与えたボーナスである

バナージ達は知る由も無いが、グラハムが離れたあとのユニディスに、人革連が本格的に乗り込んでいったのは、ほんの数週間前であった
その過程で多くのユニディスの地が蹂躙され、グラハムの腕を作ったカタギリの研究所もまた、その災難とは無縁では無かった
捕えられたカタギリはその腕を見込まれ、殺害されるような事こそ無かったものの、半ば強制的にこの剣を作らされる羽目になる
グラハムの腕に仕込んだ光の石と同時に、人革連側で発見された同じ石
それを武器化する技術を持つが故の災難であった

資格の有る無しにかかわらず、聖なる力を振るえる剣を持つならば、どんな結界だろうと防御陣だろうと、文字通り"ぶった切って"踏破することも難しい事では無いのだ
「こんの・・・こんなところで・・・俺たちを行かせない気かよ!」
斬りかかるユニコーンの刃と、サーシェスの大剣がぶつかり合い、火花を散らす
「行かせてやるさ、予定通りだからな!だがなぁ!?」
サーシェスの力は強く、ユニコーンは押し込まれ、ぐぐっと身を小さくして行かざるを得ない
「この俺をちょっとでもコケにした!その借りだけは返させてもらわねぇと、気が済まないんだよ!!」
バシッとユニコーンをその大剣を押し込んだまま、勢いで樹に弾き飛ばすと、サーシェスはゼータプラスの方に矢のように飛びかかる。だが
「そこぉ!」
サーシェスの動きを読み取り、ゼータプラスはその剣を受け止め、その勢いを逆に利用して相手をはね飛ばす
「やりやがるな。俺の不意を突いたのは伊達じゃねぇってことかい」
そう言うと、サーシェスはちらりとさっき相手したデルタプラスの方を見やる
「やっぱ、"本物"は違うって事かねぇ!」
それが明らかに挑発だと判っていても、デルタプラスはサーシェスに猛然と吶喊する自分を止める事が出来なかった
「いい加減・・・黙れよ!」
「本当の事だろうが!」
そんなやりとりの中、キュベレイは彼らとは別の事を考えていた
確かにサーシェスという存在である以上、その腕は確かであろうし強力だろう事も予想は付く
(だがこの状況、いくら彼奴とは言え、あまりに多勢に無勢だ)
少なくとも戦力になる存在が、こちら側には自身も含めて5名。こちら側のサーシェスが、どれほどの自信を持っているかは知らないが、1対5など無茶にもほどがある
(何か、あるな)
キュベレイがそう、直感したときだった
突然サーシェスが何か力を込めたように見えたとき、ただでさえMS族の身長分もありそうなその剣が、2倍、いや3倍も大きさを増したではないか
「なん・・・!?」
デルタプラスやユニコーンは、驚きの言葉さえ最後までつぶやけなかった
巨大化したその刀剣を受け止めるのが精一杯で、振り回されたそれの勢いに巻き込まれ、前線に出ていたユニコーンら3人は、なぎ倒されるように地に伏してしまう
「ひゃははははは!こいつはマジで面白れぇ武器だぜ!イカすなぁ、おい!!」
ガンダム族級の相手を3人相手にして、優位に立っているという状況に、サーシェスは凶器じみた喜びを隠せずに嗤い声を上げる
「この、三下が!」
すかさずキュベレイは魔導ファンネルを展開し、サーシェスを牽制しようとする。が
「おおっと、そうは簡単にいかねぇーよ!」
その巨大な姿になった剣は、なんと盾代わりにまでなり、魔導ファンネルからの光弾を防いで見せるでは無いか
「く・・・小賢しい!」
その状況の中、地面で呻いていたユニコーンは、自分自身のうめき声とは別の、悲鳴のような叫びのような、そんな『音』に気づいていた
「・・・駄目・・・だ」
彼は体中が痛いと感じているにもかかわらず、それらの『音』故にいてもたってもいられないと、ゆらりと立ち上がった
「バナージ、無理は!」
オードリーが声をかけるが、今の彼はそれに気づいてないようだった
「それは・・・違う・・・」
ユニコーンの両手に、徐々に光の剣が形成され、ゆらゆらと揺らめきながら輝きと大きさを増していく
「その光は・・・そんな風に使うんじゃ・・・ない!!」
声と共に振り上げられた剣が、勝ち誇っていたサーシェスの左腕を叩き落とした
「・・・ん、あ、が、ぎゃあああっ!?
突然、あったはずのものが失われて地面に転がり、あまつさえ激痛と血が失われる感触を味わえば、サーシェスといえども悲鳴を上げるのは無理も無かった
だが、そこでただで転ばないのがサーシェスであった
「て、て、てめ、てめぇ・・・なんてことしてくれやがるぅぅぅ!!」
どこにそんな力があるというのか、未だあの大剣を手にしている右腕で、ユニコーンに一撃くれてやろうと構えを取る
「死ねやぁぁぁぁ!」
「やられるかぁぁ!」
交錯する二つの光の筋は拮抗し、周囲は深い森だというのに、まるで何もかもが取り払われた真昼のような光で包まれる
どちらかが力尽きるまでこの状態が続くか、と思われたとき
「アリー・アル・サーシェス!!」
上空からの一撃が、さらに彼から右腕をも奪い去る
「なんだあああぁっぁぁぁぁ!?」
自体の飲み込めないサーシェスの眼前に、青い色のガンダムが映ったのは、一瞬だったろう
「消えろ!!」
エクシアの一撃がユニコーンのそれを後押しした
まばゆい光が消え去った後、その場にはサーシェスの姿は無かった
その代わり、大剣の姿をしていた光が小さく丸まり、しばらく漂ったあとにエクシアの手元へと消えていく。それが小さな刃となり、彼の腰に収まったときに、ゼータプラスが声を上げた
「・・・刹那!?」
「カミーユ・・・!ハマーン先生も、か!?」
互いにまさか、と言うような面持ちで見合う二つのガンダム
「セツナ、ここに居たか・・・む!?」
ライザードラゴンを乗り捨て、何かに魅入られたように飛んでいったエクシアを、ようやく探し当てたグラハムが、周囲の状況が混乱している事を見て取り、言葉に詰まる
そうしてそれらを呆然とみているデルタプラスは、肩を抱いて振るえる
それは痛みからくる仕草では無い。自身の中にある、やり場の無い感情に身を任せて、叫びを上げるのを押さえるためだった
「あがぁぁぁ・・・ぐ、ぐあっ・・・っそ・・・」
ほとんど半身を吹き飛ばされながらも、サーシェスはとにかく前に進もうと、身体を匍匐させる要領で動こうとしていた
「見上げたものだな、人間族のくせに」
彼を見下ろすルシフェルがつぶやく
「だがちょうど良い。クシャトリヤ、捕えろ」
「イエス、マスター」
オードリーらを監視する傍ら、サーシェスを捕獲する隙を窺っていた彼にとっては、この状況はまさに漁夫の利と言って良い
「出来る事なら、巫女も捕えたいところだが・・・」
茫然自失になっているバナージに、心配そうに声をかけているオードリーを、遠目に見ながら、それでもルシフェルは踵を返す
「我が友の望みを叶える事が先だ。今ひととき、平安の時を過ごすがいいさ」
息も絶え絶えのサーシェスを抱えたクシャトリヤを引き連れ、ルシフェルは主と友の待つ西の地へと飛び去っていった
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テーマ : スーパーロボット大戦 - ジャンル : ゲーム

2012/09/08 20:11 | 偽騎士ガンダムUCVSOO本編COMMENT(6)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

ほほう~そうきましたか(笑)

シンにギアスは考えてなかったw

バサラが妙に人気者
中世ヨーロッパの世界には刺激が強いのかな(笑)

No:3604 2012/09/09 01:58 | 飛白 #- URL [ 編集 ]

騎士ガンダムSEED ASTRAY&騎士ガンダムOOP

・リオンガージ某所 SMS騎士団 フロンティア支部母船 浮遊空母 マクロスクォーター

エド「アルガス騎士団が……ここまでやられるなんて」

医務室では傷ついて爆睡しているアルガス騎士団の面々。

アスナ「……実はエコール砦を襲ったモンスターはジオン族でなかったのです」
???「ヴェイガン……マーズレイの呪いに汚染された地に棄てられた民が変貌した姿だ」
アスナ「彼の名は騎士キオ、聖剱AGE-FXでガンダムに変身する騎士です」
ジェーン「アタイらと同じって言う事ね」
キオ「僕の世界では“アンノン”と呼ばれるモンスターにより数々の王国が炎に巻かれ滅びました。一族はこの戦い避けられない宿命として魔導剱の開発をしてました。しかし祖父フリットはそのさなかに工房をアンノンに襲撃されAGE石板を持ちだすしか無かったのです。これは剱で得られた戦闘経験を蓄積し連金窯“AGEビルダー”が新たな武器を産みだします」
フェルト「MO-Vのジュミナスらと似ている」
キオ「……祖父の活躍によりアンノンの正体が“ヴェイガン”と分かり、祖父は以来ヴェイガンを殲滅を掲げてます。僕の父は反目して空族に……」
アルト「海賊騎士ダークハンドは元は空騎士AGE-2だ……そしてキオが変身するこの剱も元はAGE-3だ」
フェルト「……キオはヴェイガンの民を救いたいと言う事ですね」
キオ「……だけど、祖父は殲滅、父は均衡を保つ事を選んだ」
アルト「マーズレイの呪いの正体はキオの世界にて栄華を誇っていた超魔法文明の呪いだ……恐らくムーア界崩壊時に一部のジオン族がキオが居る世界に流れた」
キオ「祖父の話だと救世主の名はガンダムと伝えられていたと……」
フェルト「……」
キオ「マーズレイの呪いを初めとして世界に混乱を齎したのがエクザDE……かつてガンダムが“銀の杯”に封印してましたが……ヴェイガンの指導者はその一部を手に入れて自分達を捨てた祖国への帰還、即ち侵略に……」
オズマ「どうも銀の杯を守護していたシドが魔に染まってしまったらしい」
ルカ「そして……シドはザフトの騎士“リジェネレイト”を狙ってます。貴方達が目指している目的の場所に居るのが彼です」
キオ「シドに関しては僕が対処します……」

剱を翳すと騎士AGE-FXに変身。


フェルト「彼は苦しんでいる」
クリスティ「……そんな事まで分かったの?」
フェルト「剱に宿っている石板の力で分かったの」
オズマ「とはいえあちらも結構ややこしくなっているからなぁ」
???「オズマ隊長、キオの奴は」
オズマ「ああ、ディーヴァの方に戻ったよ」
フェルト「貴方が……魔導画絵師のジェス.リブルですね」
ジェス「預言士マティアスが言っていた運命の少女とそれを加護する者達か……カメラが反応するのも無理はないな」


あとがき

キオは基本的には関与しませんがエコール砦を襲ったのはヴェイガンとなってます。後アルガス騎士団の皆さんは全員カナリアのDrストップ。それと剱は剣の異体字で某ラノベのタイトルにもなってますので……。


No:3605 2012/09/09 02:44 | YF-19k(kyousuke) #vOF08ZPo URL [ 編集 ]

ついに・・・

ルルーシュ=ゼロが出てきたってことは、第二次Zメンバーも学園に参戦したんだな~と思いました。
このシリーズ以外でも第二次Zのスパロボ学園ネタもっと見たいですね。

No:3606 2012/09/09 05:44 | 壱華 #- URL [ 編集 ]

学園内について

またもや誰得動画をうpしました
理由は無い。特に反省しない(おい

飛白さん>
飛白さんの裏をかいた・・・だと
これは明日、雪が降るだろうか
バサラさんの件は、まさにサウンドエナジーの成せる技という感じです
鬱になりかけてた人々が、エナジーを浴びてナチュラルハイになっちゃった、というか

YF-19Kさん>
なんかどんどん、本編と関係ない方々が、顔を出しては居なくなっているようなw
アメノミハシラネタ、ふりっぱだと辛いとかありませんかね?
そして遂に、AEGが顔を出し始めた・・・

壱華さん>
学園メンバーが総出になるときが必ず来ます
その時は二次Zのメンバーを前面に出せたらと思ってます
なので壱華さんからも、ネタ投下等の支援を頼んます!(苦笑

No:3607 2012/09/09 22:24 | あるす #- URL [ 編集 ]

学園ねえ~

>あるすさん
ギアスは本当に忘れてました(笑)

学園の補完って意外と難しい
これが歳か!

No:3608 2012/09/10 04:44 | 飛白 #- URL [ 編集 ]

学園と言っても

先生方の愚痴とかでも・・・
それなら大人でもかける!
・・・はず

No:3609 2012/09/10 22:57 | あるす #- URL [ 編集 ]

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