新・スパロボ学園 超外伝 ~決戦!騎士ガンダムUC VS OO 【23】~

遂に2012年も一週間を切りました
ホントにいろいろありましたが、自分の身の周りはまだ全然片付いてない・・・
このSSもその一つ
長い間を開けてしまった上、何にも決着が付いてないまま年は越せない

と言うわけで、節目の23話は頑張りました
気づいたら4時間ぐらいで書き終わってたお(実話

こんだけやれるなら、なんで今まで書けなかったんだー
と、自分で自分に突っ込んでみますが、まぁノリって物もあるので致し方ない


☆あらすじ☆
私立スパロボ学園
それは、スパロボに存在するあらゆるキャラクターが、学園生活という舞台を通じて、好き勝手するための空間である!


スパロボ学園高等部所属、神名綾人の風邪によって起きた時空の乱れにより、騎士ガンダムの世界にあり得るはずの無い歴史が、人々の意図を余所に刻まれていく
サイド3の森を襲った悲劇。それによって多くの命が大地に吸われていく
ルシフェルの入れ知恵で現れた魔獣により、サイド3の森に有った命の多くが失われていった
その混乱を収めるために行った「断罪」が、次はバナージとデルタプラスの何かを切り裂いた


バナージに敵意とも言える物を向け、今にも地団駄踏まんばかりの姿勢だったデルタプラスは、突然現れた緑の髪の青年の姿を、どう受け止めて良いか判らなかった
が、相手の方はそんな物はどうでも良いようだった
「その気持ち、とても良い材料になる」
リボンズはおもむろに、デルタプラスに向かって手にした疑似Gマテリアルを差し出した
「さぁ、それを手に取ると良い」
戸惑っているデルタプラスの前で、リボンズはにたりと邪悪な笑みを浮かべた
「君に力を上げよう。その隠した心にある望みを叶えてあげるよ」
そう言って彼は、デルタプラスの胸に疑似Gマテリアルを、ガッと埋め込む
「君の望む世界にこの世界を変えるんだ。君だけが、この世界に於いてガンダムである世界を、共に創ろうじゃ無いか・・・ねぇ、"バンシィ"


場面は、ユニコーンの中のバナージが、デルタプラスによって無理矢理ジャンブロを倒す少し前に戻る

サイド3の森の上空でにらみ合う、ルシフェルとエクシア(@刹那)&グラハム
「俺を救う?何を言っている、ソレスタルビーイング」
エクシアの言葉に思わず呆れ、そう言い放つルシフェルに、エクシアは目にも留らぬスピードで接近したかと思うと、その身をひしと掴んで逃がさないとばかりの姿勢を取る
「セツナ、何を!?」
グラハムが驚いてそう声をかけたが、刹那の方はまるで耳に入ってない風であった
「お前は何故、そうであろうとする!?」
「・・・!?」
エクシアが問いかけることの意味を図りかね、ルシフェルはただ呆然としていた
「何故ジオン族であることにこだわっている。教えてくれ黒ヒイロ・・・」
「訳のわからないことをまた・・・俺から全てを奪ったお前達に、話すことなど何も無いと言っている!
そう言えばあの時も、ルシフェルはソレスタルビーイングが何かを奪ったと言っていた
今はオーブに居るであろう、アルブレード(@クォヴレー)も彼が記憶操作されている、と言っていたような気がする
「全てを奪った・・・失った・・・というのか」
この時のエクシアは・・・いや、『刹那』は後から考えて見ても、異常に落ち着いていた
そして彼は見た。ルシフェルの中があまりに"空っぽ"であることを
そこには黒ヒイロ自体が"無い"だけでなく、ルシフェルという自我さえも不安定でモヤモヤとしたものであり、波間に投げ出された木の葉のように、酷く頼りの無い存在であることを感じた

「無い・・・何も無い。寄る辺が無い・・・」
「な・・・?」
ぽつりと刹那はルシフェルに向かってそう言った
「だからお前は、魔王にすがる。リボンズにすがる・・・そのようにされているのか」
「????」
ルシフェルはもう訳がわからない。ただただどうして良いかも考えられず、硬直したような姿勢で『刹那』と向き合っている
いや、そうしなければならないと、何故か思った
その時二人は、青白い粒子の幕に包まれはじめて行った

「何をしてやがんだ、刹那の奴は?」
下から見上げているデュメナス(@ニール)は、口惜しそうにそう叫ぶ
「こうなったらもう、刹那ごと撃ち抜いてだって、奴を・・・」
兄のやりたいことを察したケルディム(@ライル)が、本気で弓矢を上空の二人に向けたのを、ヴァーチェ(@ティエリア)が慌てて制止した
「ライル・ディランディ、少し待て!」
「何だよティエリアまで?アイツを擁護する気かよ」
「いや、そうでは無い。これは・・・」
ティエリアはイノベイドである。そうであるが故に、刹那が『刹那』として起こし始めた変化に敏感に反応したのだ
強力な脳量子波の放出・・・認識領域が拡大していく・・・!これは、まさか」
ティエリア自身の脳量子波に干渉する、刹那の波動が何かを捉え始めているというのか
「・・・『革新』を起こし始めた?こんなときにっ!?」
「違う・・・判ろうとしているのか」
ケルディムの言葉をさらにヴァーチェは否定した
「"ルシフェル"を判ろうとしている・・・その奥に到達するために・・・」

実際、ティエリアの見立て通りであった
刹那はその頃、自分でも全く意識しないまま、ルシフェルという存在の成り立ちを『見て』、その想いに触れて様々なことを思い巡らせていた
「そうか・・・俺たちとのこと・・・わだかまっていたのか。だから、そんな・・・」
黒ヒイロが誘拐され、その後施された術の全てを、刹那はこの時初めて知った
その時に『突かれた』彼の弱点
自分だけがスパロボ学園という空間の中で、"限りなく近く、遙かに遠い世界から来た"異質な存在であること
異質で有りながら、学園に混じっていたいという、ある種の我が儘
それ故に起きる、同異体である学園の"ヒイロ・ユイ"との確執
そこに巻き込まれる形で存在する、刹那・F・セイエイの複雑な心の内
こういった全ての物事からくるわだかまり
だからあがらえなかった。取り込まれてしまった

「そんなことを考えなくたって・・・俺たちは・・・俺はお前のことを・・・」
彼が何かを言おうとしたその時
「マスター!」
これを主人の危機と見て取ったクシャトリヤが、エクシアの手からルシフェルを奪い取るように"救い"出した
だがその『主人』の方はというと、どこか惚けたようにエクシアに手を伸ばしている
「お前は・・・お前は一体、俺の何を・・・」
最初に見せていた敵愾心はどこかに消えていた
それは、エクシアという存在では無く、『刹那』と触れ合ったせいかもしれない
「マスター?どうされたのです、気をしっかり」
ルシフェルの様子がおかしいのを見て、何かがあったと言うことだけは直感的に察したクシャトリヤの後ろに、突如としてリボンズが姿を現した
「そう、結局それが君の欠点なんだ」
リボンズの声を聞いて、ふっとルシフェルは振り返って不思議そうな表情を見せる
「・・・欠点?」
"親友"が何を言わんとしているのか判らず、ルシフェルはただそう虚ろに言葉を返すだけだ
「所詮は意思無き存在に、意識を上書きだだけでは、こうして精神の接触で瓦解を起こす。洗脳とはそう言うもの」
リボンズはそう言ってルシフェルの存在を否定した
だからシナンジュにも言ったのだ。彼では足りないと
黒ヒイロを必要とした理由は、自分でもわかっているし提案者でもある
だがいつかこの時が来るのが判っていた。無理矢理創り出した存在には、必ず限界が来るものだ
「それに君では、僕の望みを叶える道具にはなり得ない」
なぜなら黒ヒイロは、このリオン・カージという世界にとって、異質であるから
天使長代理であるマリーメイアが呼び込んだ、ソレスタルビーイングと同じ異物である
異物をどう料理したところで、世界は彼の選択によっては変わらない
とは言え、今までは世界を混乱させる役割を、黒ヒイロに担わせるほかには無かった
その体質故に聖魔の境を超え、施した術によってその身に負担がかかろうとも、使命を持って動き回る道具としては、彼しか居なかったからだ

「けれど、その焦燥も今日で終わりさ・・・君の代わりが、僕の望む世界を実現する存在が、やっと見つかった」
嬉しそうに笑うリボンズの指さす先
そこでは異常な事態が起きていた

バナージを心配して駆け寄っていたオードリーの目の前で、それは起きていた
「う、あああっ?」
バナージは自らとデルタプラスに起きている事態が飲み込めず、ただ奇声を上げることしかできずに居た
「影、が!」
赤い光に包まれているデルタプラスの元に、バナージの・・・いや、"ユニコーン"の姿をした影が、ズルズルと吸い出されていく
その影は、デルタプラスを包む赤い光に接触すると、今度はぬるぬるとした質感に変化して、彼の身体を覆い尽くしていく
「ア、ガ、アアア、アアア!!」
バナージの目にも、光の中でデルタプラスが変化していくのが見える。そのシルエットはどこか、ユニコーンのそれに似ている気がしたが、それを確認することはできそうにも無かった
彼の意識はデルタプラスだったものの姿がハッキリして行くにつれ、徐々に不安定になって行ってきたから
「オ・・・ドリ・・・・・・デル・・・」
「バナージ!?どうしたのです、しっかり・・・ハッ!?」
今度はバナージの方にも変化が起きた。あのT字型のアーティファクトを使っていないにもかかわらず、その身がユニコーンのそれに変化して行くでは無いか
やがてそれぞれの変化が"完了"したとき、そこには純白のユニコーンと対になるかのような、漆黒の"ユニコーン"が現れていた
「見ろ、あの影の騎士を!あれこそが僕が求めたもの。この世界の存在で有りながら、この世界を否定する者。その意思によって、このリオン・カージを変革しうる存在!」
リボンズの歓喜の声に呼応するように、それは額の角を二つに割り、全開モードのユニコーンさながらでありながら、まるで違う凶暴な赤い光を放ちながら、グオオオオという獣のような咆哮を上げた
「さぁ、バンシィよ、僕の騎士よ!まずはまがい物を葬ってしまうがいい!!」
彼の指さす先。それはルシフェルと、それを抱えるクシャトリヤであった
「紛い物・・・」
「そうさ。所詮君はここにもどこにも居場所は無い!」
その次の瞬間、バンシィは凄まじい勢いで跳躍し、ルシフェルめがけて襲いかかろうとする
「マスターをやらせは・・・!」
思わず前に出たクシャトリヤであったが、あっという間にその腹にバンシィの腕が食い込んだ
「ぐっ・・・!?」
「クシャトリヤ!?何をする、リボンズ、止めさせてくれ!!」
が、リボンズは冷たく首を振って嘲笑していた
「だめだめ。君との親友ごっこはもう終わり」
ぐしゃり、と言う生々しい音がして、バンシィの腕が二度三度とクシャトリヤの腹で蠢き、その身をぐちゃぐちゃと切り裂いていく
「まずい!」
このままでは黒ヒイロに累が及ぶ。見ていれば判る
慌てたエクシアとグラハムが急いで"ルシフェル"に駆け寄ろうとした、が
「ウガァァァアアアァァァ!!」
それよりも何よりも早く、バンシィはクシャトリヤだった肉塊を放り投げ、ルシフェルの両腕を掴み混んで握りつぶし始める
「うああああっ!リボンズ!!」
"親友"に未だ助けを求めるルシフェルを、リボンズは冷笑の浮かべながら観察していた
「ま、面白かったけどね、親友ごっこ。君の素直さには、正直敬服したよ。そこがあの方も気に入ってたんだろうけどさ」
情け容赦なく躊躇いも無く、バンシィはルシフェルの両腕を切り裂き、両腕をはぎ取り、そして・・・
「グワアアグッッガアアア!!」
遂にその爪先が頭に及んだ
痛みと苦しみと悲しみで混乱していたルシフェルは、もうそれにあがらう事すらできなかった
「黒ヒイロッ!!」
それでも何とか彼を救おうと、手を伸ばしているエクシアの姿に、ルシフェルはなんとか視線を振り向けることだけはした
でも何故、そこに伸ばしたい手が無いのか
いや、どうして救いを求めているのだろう、自分は
彼の元に何があるから、どうしたいのだったのだっけ

(俺は・・・俺は、何故、ここで・・・刹・・・・・・)
刹那の手が届こうとした一瞬前に
ぐしゃり バリバリバリバリ
ルシフェルの身体は無残にも引きちぎられ、それでもまだ足りないとばかりにバンシィの爪によって粉々に砕かれていく
「う・・・ああああ!!黒ヒイロォォォ!!!!
友の身体が肉塊どころか灰と化していくのを、エクシアは止めることができずに悲鳴を上げた
「あれ、最後はずいぶんあっさりだったね。ま、面倒くさくなくて良かったけど。それに・・・」
勝利の咆哮を上げているバンシィを、ちょっと困ったようにリボンズは横目で見る
「あれはちょっとエレガントに欠けるね」
新しい世界を創る騎士としては、相応しくない風貌だ。少し調整が必要かも知れない
リボンズはそう判断したのか、指をパチンと鳴らしてバンシィを呼び寄せる
「紛い物の掃除、ご苦労様。さ、行こうか」
そう言うと彼は、森に残った物やエクシアには目もくれず、その場からするりと姿を消してしまう
「待て・・・待てぇぇぇ、リボオォォォンズゥゥゥゥ!!
消えたその影を掴もうとするかのように、暴れながら空を切るエクシアの剣
「セツナ、セツナ落ち着け!もう奴は・・・」
グラハムが取り押さえようとするが、あまりの暴れように近づくことすらできないような状況だった
ひとしきり宙で暴れきったその後、エクシアは今度は大地に向かって突進する
「うあああぁ・・・黒ヒイロ、黒ヒイロォォォ・・・ッ!
まるで、崩れた砂山を作り直そうとする子供のように
大地にばらまかれた黒ヒイロの裂けた肉塊の痕を、必死でかき集めようとする彼の姿に、今までは黒ヒイロを殺す気満々だったデュメナスらも、さすがに驚き戸惑い恐れおののいて声をかけることすらできない
もし万が一、あの時自分達が黒ヒイロを撃ち抜いていたら、どうなったことか
それは今のエクシアの姿を見れば、自ずと想像が付かざるを得ない

土と血痕の中にまみれながら、ただひたすらに大地を掻き毟るエクシアは、何時しかユナイトが解けて刹那の姿となり、それでもまだ狂ったように黒ヒイロの名をブツブツと呟きながら、延々と同じ事を繰り返している
「黒ヒイロ・・・どこだ、どこに居る?」
もう、彼はそこには居ないはずなのだ
本心では判っているだろうに

まるで何もかもを忘れようとするかのごとく、友の姿を虚空に追い求めて森へと徘徊しようとし出した刹那を、ニールもライルもティエリアも、もちろん他の誰しもが止めることもできずに、血の気を引かせて遠巻きに眺めていた
その時
手に何かを携えたマリナが、すいっと刹那の前に立ち塞がった
「マリナ・イスマイール・・・」
力なくそう言って彼女の姿を認めはしたが、刹那が止まる気配は無い
「そこを・・・どいてくれないか。黒ヒイロが・・・居ないんだ。探さ・・・無いと」
マリナの脇をすり抜けて、どこへ行こうというのか
ふらりと歩み出した彼を、マリナは無言で制した
「何をするんだ?黒ヒイロが一人で・・・寂しがってる。探してやらないと・・・」
ぱちん
マリナの平手が刹那の頬を撥ねた
愕然とする彼の目の前で、マリナはもう片方の手に携えていた物を差し出した
それは、黒ヒイロの大事な物が写った写真が入っていたはずの、あのロケットの欠片達であった
四つに割れたその中に、入っていたはずの物は失われ
ひび割れて触ると粉々に崩れそうなそれを見て、刹那はがくっと膝を付いた

そんな彼を、マリナは何も言わずにそっと胸に抱き、優しく抱擁してやる
そうされて初めて、刹那はぽろりと涙をこぼした
「・・・う」
そうしたらもう、後は止まらなかった
ぽろぽろ ぽろぽろ
そのうち粒だった涙は滝のように彼の目から溢れ、止めども無く流れ続ける
友の心の曇りを取り切れていなかった後悔
友を救えず、目の前で死なせてしまった後悔

そう言った全てが彼の中で爆発し、嗚咽となって森の中に響き渡る
泣き続ける刹那を、マリナは聖母の如き慈愛の表情で、ただただ黙って抱き留めてやっていた

そんな光景を、純白の光を放ち続けるユニコーンもまた、ただ無言で見やっていたのであった
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テーマ : スーパーロボット大戦シリーズ - ジャンル : ゲーム

2012/12/25 22:30 | 偽騎士ガンダムUCVSOO本編COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

良い感じ♪

ルシフェルにもっと苦しませて欲しかった…
もっと苦痛を!

シン「俺の時凄かったからなぁ」
ルナマリア「私の方が!」
飛白「うーん…私的にはいまいちなんだけど…」
シン&ルナマリア「あれで!?」

No:3841 2012/12/25 22:56 | 飛白 #- URL [ 編集 ]

メリークリスマス…でない

メリクリから一日遅れのコメです。

クシャトリヤぁぁ!?ゆいゆいぃぃ!?
バンシィ、初見補正とはいえ強すぎるぅぅ!!
……いや、これは、メリークリスマスでなくてメリークルシミマスでしょうに…

そして、スフィアはどこにいったー!?(棒
刹那とバナージはちゃんと立ち直れるのか!?
(せっさんは立ち直れても劇場版みたいなナーバス状態になりそうですが)

No:3842 2012/12/26 23:36 | 漆黒の翼 #e9EPk88s URL [ 編集 ]

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