新・スパロボ学園 超外伝 ~決戦!騎士ガンダムUC VS OO 【32】~

とある方から、キリンのスタウト(黒ビール)をホットで味わう、ホットスタウトセットをいただきました
黒ビールに少量の砂糖を混ぜ、レンジでチンするって代物なのですが

これはかなり飲むヒトを選びますな
感じとしては要するに、インスタントなアイリッシュコーヒーなわけです
アルコールの入ったコーヒーです、つまり
やや希釈されたアルコールと、苦みのある黒ビールの濃い味とが絡まって、なかなか独特の味です
ビールなのに、たまたまあったマクビティのチョコクッキーの合うこと合うこと
お好みでシナモンスティックなど、って書いてあったけど、なるほどです


さて
なかなかアテの無い転職活動の中
これだけは心の支えとして書き続けている、偽騎士ガンダム物語も佳境です
おそらく残りは3話ぐらいです

どうか最後までお付き合いいただければ、と思いますm(__)m


☆あらすじ☆
私立スパロボ学園
それは、スパロボに存在するあらゆるキャラクターが、学園生活という舞台を通じて、好き勝手するための空間である!


スパロボ学園高等部所属、神名綾人の風邪によって起きた時空の乱れにより、騎士ガンダムの世界にあり得るはずの無い歴史が、人々の意図を余所に刻まれていく

尖塔の中で待ち受けていたバンシィ
それに立ち向かうのは、ユニコーンの力を封じながら、生身で向かい合うバナージ
彼の心からの叫びを受けたとき、取り込まれていたデルタプラスの心が目覚め、新たな騎士が誕生する
残るは魔王のみ


バナージや刹那達にとっては驚くべき事に、進むべき道は一つしか見つからなかった
どこにも曲がり角も脇道も無い
ただただまっすぐ進むしかない『洞窟』の中を、それでも最新の警戒心を保ちつつ進んだ彼らの前に、大きな扉が立ち塞がったのは小一時間も経った頃だった
そこの向こうはもうほとんど玉座に違いなく、全員が互いに目を合わせあい意思を確認したところで、バナージがその扉に手をかける
すると、ようこそとでも言うように、自然に扉は押し開いて行った
「やっと来たね。待ってたよ」
部屋の最深部
真っ赤な階段の上に座する玉座で、シナンジュとその膝に腰掛けている魔公子ヒイロの姿があった
「そんなに警戒してこなくて良かったのに」
あんまりのろのろ来るから、飽きちゃいそうになってたよと、魔公子ヒイロはご丁寧にもアクビをして見せてしまう
「ヒイロ、そう言う態度は止めなさい。失礼に当たる」
「はぁーい」
余裕の証なのか、シナンジュにその態度を窘められても、一向に気にした様子も見せない
「黒ヒイロ・・・そんなところで、そんな風にするのは今日、ここまでにしよう」
そう言うとダブルオーが一歩を踏み出し、ユナイトを解いて刹那の姿へと戻ってから、玉座の方にその右手をさしのべた
「帰ろう。みんなが待ってる」
デルタガンダムを助けたバナージを見習ってのことだろう
戦うのでは無く、ただ救いに来たのだという意志を見せつけようと、こんな行動に出た刹那だった
が、相手はぷいっと首を横に振って、シナンジュに甘えるそぶりを見せる
「やだ。ここに居る方が良い」
「信じてないのか、黒ヒイロ?俺たちの意志を」
「別に。本気なのは判ってるよ。でもね」
必死な刹那を嘲笑うかのように、魔公子ヒイロは『父』と慕うシナンジュにすり付いて離れない
「父様のところに居る方が、とってもとっても嬉しいんだもの」
「お前は忘れてしまったのか?学園の皆の温かさを!?」
ゼータプラス(@カミーユ)はそう叫ぶと、天に向かって左手を掲げる
「シモン、ここだ!」
彼の声は、外の小競り合いに付き合っていたグレンラガン(@シモン+ヴィラル)にハッキリと届いた
そして彼らはその声のするところ、つまり尖塔のてっぺんに開けるべき光を見いだした
「あそこか!行くぞヴィラル」
「フン、茶番をここで終わりにしてくれる」
最初、ガッと突き立てたグレンラガンのドリルは、まるでぬかに釘と言うように何の効果も示さず、虚しく塔の表面を滑ってしまった。その後には傷一つ付いていない
しかし、それで諦める二人では無かった
「俺達のドリルは、どんな壁だって掘り進んでやるぜぇぇぇ!」
咆吼と共に再度突き立てたドリルは、今度はぼかんと大きな音を立てて壁を突き崩し、それまで真っ暗だった玉座の中に光を差し入れる
それを確認した多くの学園メンバーが、黒ヒイロのことを取り戻す目的のため、穴の向こうから玉座に入ってきたり、散発的な戦闘を繰り広げつつも視点だけは、玉座の彼の姿を捉えようと必死になっていた
「皆が・・・これだけ多くの友人達が、お前のために来たというのに・・・」
その有様を背景にしつつ、刹那はなおも叫ぶ
「分り合う気は無いのか?」
「その気は無いよ」
魔公子ヒイロはさらりとそう言ってのけた。これだけの光景を見せても、彼はそこに興味すら抱いていない様子である
「俺が全てを分かち合うのは父様だけ」
「・・・お前・・・!」
何とか無傷で、そして無駄な戦いをすること無く、友人を取り返したい刹那としては、この態度には腹立たしさと苛立ちを隠せなかった
「分り合う、と言うことは」
シナンジュが突然声を発した
「互いが互いを埋め合わせることを言う。だが・・・」
「・・・?」
相手の言わんとすることが判らず、バナージ達はその言葉をただ聞くしか無い
「埋め合わせるために、互いがいくらかのモノを失わなければならない。識るために対価を払うと言うことだ」
互いを判ると言うことは、ある意味では赦しと同じである。赦すと言うことは、それまで否定してきた何かを自ら捨て、相手の何かを受け入れなければならない
「そう言った意味では、君たちがヒイロに示した友情という対価は・・・」
シナンジュは話しつつ、魔公子ヒイロの顎を撫でてやる
「私が示した『分かち合う』対価と比べて、結局その程度の価値だということだよ」
「くっ・・・!」
かつての学園での生活を鑑みれば、黒ヒイロとしての彼は充分に『友情』の価値を知っていたはずだと刹那は思った。それを上回るほどの『対価』とは一体何だというのだろう
「だから無駄だと言ったんだ、刹那」
彼の後ろから声をかけてきたのは、ディス・アストラナガンの姿をしたクォヴレーであった
「もはやあいつは、お前の甘い手で手に負える相手じゃ無い・・・魔界の皇子なんだ」
「そう。クォヴレーの方がよっぽど判って、割り切ってる」
フフフ、と魔公子ヒイロは嗤った
「俺はお前に容赦する気は無い。お前という存在を、この世界から消滅させること。それがかつてお前であったモノへの手向けだ」
「それはどうも。でも、そう簡単にいくとは思わないことだ」
ディス・レイヴを解放しようと隙を狙うクォヴレーと、そうはさせじと結界陣を張ろうとする魔公子ヒイロの間に、刹那は諦めずに割って入る
「クォヴレー!望みをそう簡単に捨てるのか?バナージは・・・」
「これは全く別のパターンだ。お前のその目論見では駄目だと言っている」
そんなやりとりをしている後ろ側
グレンラガンが開けた穴の縁で、密かに玉座に狙いを定めている銃口がいくつかあった
通称・スパロボスナイパー軍団は、標的としてシナンジュの頭部を狙っていた
スメラギやゼロの意見から学園側は、魔公子ヒイロは完全に魔凶公シナンジュに呪縛されているとの見方を強めていた
それでも『救う』という選択肢を捨てない
「あの魔王様さえ狙い撃てば・・・」
「やる価値はあるな」
呪縛している相手さえ狙い撃ってしまえば、彼を説得できる幅が広がるだろう
彼の身体を復活させる手段は無いわけでは無い。魂だけでも救い出せれば、あるいは
「相手は気づいてない・・・今だ」
「ファイヤ!」
六発の弾丸がゲインの声と共に放たれ、次の瞬間
シナンジュの顔を構成している『兜』の右半分を吹き飛ばした
「父様!?」
突然の出来事に、魔公子ヒイロが今までに無い表情を見せる
『顔』の半分を失ったシナンジュに飛びつき、砕け散ったその部分を元に戻そうと、まるで果てないパズルでもするように、必死で欠片を集めている
「・・・やったか!?」
着弾後にリアクションが無いシナンジュを見て、即死も確実かと思ったニールやライルであったが・・・
「ねぇ、大丈夫、父様!大丈夫!?」
「うむ。『器』がいくらか損傷したが『私』には問題ない」
それまでと同様の返事が返ってきたことで、魔公子ヒイロは安堵し、スナイパー軍団は唇を噛んだ
が、今度はその後の魔公子ヒイロの反応が異常だった
「ディランディ兄弟・・・ゲイン・ビジョウ、ヨーコ・リットーナ、ミハエル・ブラン、それにクロウ・ブルースト・・・貴様ら、殺す・・・殺して焼き尽くしてやる・・・」
それまでの余裕の笑顔も無くした魔公子ヒイロは、怒りで目を赤く染めて口の端から牙を覗かせ、己の指先の爪を凶器のように伸ばし、鬼人の如き姿へと変化してスパロボスナイパー軍団に敵意をむき出しにした
「父様の顔に傷を・・・赦さない、赦さない!」
殺気というモノを越えた、殺意と言うにも生やさしいほどの凶悪な気配に、刹那もクォヴレーもバナージ達も、身体が痺れて動かないほどであった
が、そんな彼を抑えたのは、意外にもシナンジュであった
「落ち着きなさいヒイロ」
「けどっ、父様!」
未だに怒りの炎を上げている魔公子ヒイロだったが、シナンジュの鋼鉄の手が頬を撫でると、水をかけられたたき火のように、怒りの形相はどこかへ吹き飛んでしまい、それまで同様にシナンジュに甘える態度を取り戻してしまう
「うん・・・父様が無事だから・・・いっか」
「そう。それよりも・・・事を早く進めなければならんようだ」
「・・・それじゃ!」
満面に笑みを浮かべてシナンジュに抱きついた彼を、よしよしというようにシナンジュは撫で回している
「そうだ。あれほどの腕を持つ者達相手に、この体勢では支障が出るからな」
「うん、そうだよね」
「黒ヒイロ、お前・・・?」
何か非常に嫌な予感のした刹那は、今の一から更に一歩を踏み出そうとした
その時
ロックオン達に割られた、シナンジュの右半分の顔の痕から、突然くぱぁと牙を剥いた『モノ』が現れた
凶悪そうな牙の並べられたそれを口とするなら、まるで恐竜の口のようだと表現すれば良いだろうか
その『口』のぎらりと光った歯がそのまま遠慮無く、ガブリと魔公子ヒイロの左肩口に差し込まれていく
「あぅ・・・」
普通なら痛みに耐えかねることが、容易に想像できそうな光景で有りながら、魔公子ヒイロはそう言った顔を見せることは無く、それどころか待ちに待った何かが来た、と言わんばかりの喜びの笑みを浮かべていた
「黒ヒイロ!?」
しばらくしてからガブガブという、彼が『咀嚼』される音が周囲に響き渡る
そう・・・喰われている
その、影だけでできた身体を、彼は喰われている
あの『口』が、確かに魔公子ヒイロの身体を蝕んでいる
なのに何故彼は嗤っているのか
想像とは違う展開に驚いている暇は無かった。このまま放っておけば彼は文字通り「食い尽くされて」しまうに違いない
慌てて刹那は彼を助けようと、名状しがたい『食事』の間に割って入ろうとするが、なんと喰われている方の魔公子ヒイロの方が右手をかざし、バリアのような見えない壁を創り出し、刹那の接近を拒絶したでは無いか
「邪魔・・・しないでよね・・・」
「何を言っている!喰われてしまっているのだぞ、お前は!?」
その間にも彼の左腕はすでに食い尽くされ、狂気の食事は左半分の身体に狙いを定められていた
「どう、父様。美味しい?」
「もちろん・・・とってもとっても美味しいよ」
「ああ、父様・・・もっと、もっと食べて・・・」
刹那の言葉に応対することも無く、自ら『食べられる』事を懇願する魔公子ヒイロの表情は、狂気という言葉ではもはや足りない
ただただ嗤っている。心の底からの喜びで、満ち足りた笑みを浮かべている
「これで叶えられる。俺の望みも、父様の望みも・・・」
顔から下を食い尽くされようとしながら、それでも彼はそんな意味不明なことを呟きながら笑みを絶やさない
「黒ヒイロ!何故抵抗しない。そのままではお前は!」
「そうだ、父様の元に還る。ただ、それだけ・・・」
身体をつかまれ持ち上げられ、左足を喰われ始めた魔公子ヒイロは、徐々に身体の形を失い始めていた
その身体は人の肉体では無いから、血を流すようなことは無い
だが身体の左半分を失い、さらに右足に食いつかれ身体を逆さまにされ、支えを失い始めたせいなのか、噛み千切られた痕からドロドロと黒いモノが流れ出し、それがまるで滴る血のようになって、徐々に彼の身体の形を崩していく
いつしかシナンジュは、まるで魔公子ヒイロを獲物ノのように扱い、右足をブチッと引きちぎって『口』に放り込み、次は右手にがぶりと噛みついて一気に飲み込もうとする
「父様、乱暴にしないで・・・もっとゆっくりぃ・・・」
そうまでなってさえ・・・いや、そうであるからなのか
魔公子ヒイロの悦楽の笑みが、その極みに達そうとしているように見えた
ガツガツ、グチャリ、バキボキと言った不快な音が、玉座周辺一帯を覆い尽くしていた
「黒ヒイロぉぉぉっ!」
見えない壁に阻まれ、『友』を助け出せずに叫びを上げる刹那だが、方や魔公子ヒイロの方はもうそちらのことはどうでも良い様子だった
「煩い・・・楽しみの・・・邪魔・・・クフフフフ・・・」
途切れ途切れにそう言いつつ、黒い塊と化していく彼の姿はやがて、シナンジュの手の中で完全に影にどろりと溶けてひとかたまりにされてしまう
シナンジュはそれを、そのまま例の『口』に放り込まれ、ゴクリと飲み込んでしまった
「美味い・・・実に良い穢れ具合だった、息子よ。これほど美味いモノを食したのは、何百・・・いや、何千年ぶりか」
『口』を仕舞い込み、自らが食した『息子』の味に舌鼓を打つシナンジュを、刹那は憎々しげな瞳で見上げていた
「貴様・・・貴様が全てぇぇぇぇッ!!」
全てを狂わせた相手、あらゆる『悪』の元凶たるシナンジュに、今度こそ一撃を食らわせてやろうと、玉座の床を蹴り上がった刹那が、思いの丈の全てを載せた一撃を、その頭上から打ち込もうとする
だが、またもや見えない壁に阻まれ、そのまま近くの階段に弾き飛ばされてしまう
「くそっ・・・まだ・・・」
その時、諦めようとしない刹那の耳に、どこからともなく聞き慣れた声が聞こえてきた
『なんだ刹那・・・俺とやり合いたいのか?』
その声がした途端、シナンジュの身体が・・・いや、『鎧』がばくっと音を立て、宙に舞った。それらのパーツは、モヤモヤとした黒い霧のようなモノで繋がっている
『俺は別にかまわないぞ?ただし・・・』
黒い霧は徐々に形を成してきた。明らかに人体の形だ
SD体型だったシナンジュの鎧は、その人体に合わせるように形を器用に変化させていく。すっかり等身大の人間がはまるのに、ぴったりの形となった鎧の中で蠢く霧の形が、今度は人物の体を成してきたのに、その場にいた全員が目を剥いた
なぜならそれは、今し方シナンジュに喰われたはずの彼の影だったからだ
『やり合って負けるのは、そっちだがな』
右半分が割れたシナンジュの『顔』を付けたその影が、ハッキリと色を持って刹那達の前に降りたった時、スパロボ学園の一同は戦慄と絶望と怒りの感情が一気に沸き上がり、思わず引きつった表情を見せるモノが続出した

なぜならそれは、シナンジュの鎧を着た『黒ヒイロ』だったからである

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テーマ : スーパーロボット大戦シリーズ - ジャンル : ゲーム

2013/02/16 23:07 | 偽騎士ガンダムUCVSOO本編COMMENT(1)TRACKBACK(0)  TOP

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