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誰がために スーパーヒーロー大戦 二次創作(5)

人というのは、育ちで全て左右されるんだな、と実感する瞬間があります

自分の母の家系は古く、習慣には敏感でした
それによって母が受けたマイナスな面もあるけれど、表面的には風習をきちっと守るという体裁で成り立っていました
母のアルバムは、人生の節目、つまり七五三なり成人式なりがきっちり記録されています
そのためか、今でも母は「誕生日」「母の日」「正月」についてひじょうに敏感で、守らないのがおかしいと思っています
他方父の実家は貧乏庶民で、風習とかそんなことを言っていられなかったようです
贅沢の基準が「食卓に沢山のおかずが並ぶこと」と考えている父は、おそらく若い頃相当食に困ったのでしょう
そのせいか、年中行事には全く興味がありません
現役時代から、バレンタインの義理チョコを腐らせるのは毎度のこと
家族からのプレゼントも開けないまま2年以上放置はザラ
今年も一応父の日について聞いてみましたが、イラネーの一言

結局、風習なり伝統なりの意地にも、金と余裕が必要なんですね
今の社会を形成している、無駄を省こうという流れの中では、伝統なんて受け継がれないですよ
社会的に定着してる祭りって、ほとんどの場合室町時代~江戸時代に形成されたものですけど、これって争いの無い時代か為政者が文化の振興を推奨した時代に確立したものなんですよね
そう言った後ろ盾の無い家系には、遺せるものなんて無いんですよ・・・

そう言う自分は親父の影響で
「年中行事なんてしったこっちゃねぇ」
という感じです
なんせ成人式放置しましたからね
虐めをやってた本人達になんて逢いたくなかったのが本音なんですが


寒空の日本海
ちらほらと雪も舞うような中を、ネェル・アーガマは大陸方面に向かっていた
ツテをあたるというブライトを置いて、ネェル・アーガマは"個人的な協力者"に出逢うため、中国とロシアの国境付近を目指していた
その甲板、MS格納庫
アストナージの悲鳴のような声が響いている
「だから兄さん、引っ込んでてくれよ!」
「壊したりしないから、頼む!MSを研究させてくれ!」
案の定というか、戦兎が半壊しているΖΖに取り付いて、いろいろと研究しようとして、アストナージのお叱りを受けていたのだ
「ちょっと戦兎さん、俺のΖΖに何すんの!」
「うおお、このコントロールパネルはすごい!コクピットの中に風景が投影されるとかなんだこれ、素敵すぎる!」
ジュドーからの文句も、戦兎は右から左であった

「ちょっと万丈さん、貴方、あの人の相棒なんでしょう?」
格納庫の隅っこで様子を見ているだけの万丈に、ルーが文句をつけに来る
「彼を何とかして頂戴な。あれじゃ整備も何もできやしない」
「あー、大丈夫だよ。アイツなら壊したとしても直すから・・・」
「そう言う問題で無くて!」
むちゃくちゃだるそうに返事をする万丈に、ルーが声を荒げるのは無理も無い
「まぁ・・・憂さ晴らしだから、ありゃぁ。そのうち飽きるさ。ちょっと好きにさせてやってくれ」
憂さ晴らし?とルーが首をひねるのを、万丈はため息をつきながら見上げていた


ネェル・アーガマが出発するとき、国際警察とのつなぎとして艦に乗り込むことになった仮面ライダー二人
割り当てられた小部屋に入ったとき、戦兎は堰を切ったように万丈の肩を掴んで言った
「万丈、ここはどこだ?ここが、俺が選んだ世界なのか?」
最初その言葉の真意を読み解けず、万丈はキョトンと彼を見下ろすしか無かった
「スカイウォールは無い、日本は分断されてない。地球を滅ぼす宇宙人は、今とのとこいない。とりあえず条件には合ってるだろ」
「だが、あんな子供達が戦争をやってたんだぞ。人を殺して生き残って、そうして生活してきたんだぞ!?
なんでもジュドーらの住むコロニーは貧しく、彼らの両親は出稼ぎに出て、そのまま帰らなかったという
そう言った状況の中で出逢ったのが、たまたまエゥーゴとガンダムという存在
そこに生きる糧を見出して飛び込んだのが、全ての始まりだったという
そのまま巻き込まれる形で、大人達が後押しまでして、ネオジオンの首魁と決戦までやってしまった
この世界の大人達が、あまりに不甲斐ない
太刀打ちできない化け物がいるわけでも無いのに、"できるから"と子供に重荷を預ける
そんな世界が"来る"ことを自分が望んだのか
「それだけじゃない。もしかしたら、クライシスインパクトだって実は、俺がやったことが原因で、この世界に影響を与えた可能性だってある!エボルを排除したいが為に、俺は!!」
「戦兎。俺は馬鹿だから、難しいことは判らねぇけど」
すがるように、子供が泣きつくかのような表情を見せる戦兎に、万丈は素直な心根を明かす
「壁が無くても、きっとどこでだって、人間は戦争をやるんじゃねぇかな」
戦兎はハッとしたように口をつぐんだ
「クライシスインパクトはわかんねぇよ。そうかもしれねぇし、そうじゃないかもしれねぇ。だが俺が感じるのは、さっきのことだよ。戦争が起きる理由とやる理由は、多分どこにだって転がってんだ
スカイウォールもフルボトルも、結局きっかけと理由でしかないのだろう
人が人を殺し合っている状況は、多分、どこでも同じなのだ
そんなこんなで、どん底まで落ち込んだ戦兎をMSデッキに連れ込んだのが万丈だった
案の定(と言うかもうヤケクソで)、MSを分解しようとした戦兎を、今止めるのは得策では無いのだ
そういえば、と万丈は雲の向こうにあるはずの、北海道を思い浮かべる
(生活のために、ライダーシステムに身を売るような連中が居ない・・・それだって、充分じゃないのか)

「MSデッキ、うるせーぞ!」
通信が丸入りのネェル・アーガマのブリッジ
ジュドーらと戦兎とのわちゃわちゃに、ビーチャがキレ気味の声を上げた
そんな、ある種平穏な空気の中
ビーチャは何かを感じて、艦外の遙か外に意識を集中している

同じ瞬間、ジュドーも何かを感じて、通信用のインターホンを取り上げる
「ブリッジ!ビーチャ、感じてるか!?」
『今、サエグサに目視させてる!』
急に少年達の空気が変わったのには、流石の戦兎と万丈も判った
緩い顔が売りのモンドでさえ、キツい目つきで整備を・・・急いでいる

ビーチャに指示され、双眼鏡で右舷側を観察していたサエグサが、チッと舌打ちをする
「ビンゴかもしれん。あの艦影、エンドラ級の可能性がある」
雲と雪のせいでハッキリとは相手を視認できないが、なんとなく見えるシルエットが、それがネオジオンの残党の可能性を指していた
「どうすんだ、ビーチャ」
判っていながら、トーレスはビーチャの方に顔を向ける
彼が何かを感じたと言うことは、相手にその気がある可能性を指している
だが
「これ以上のドンパチは損にも得にも成らねぇよ。全力でこの海域を抜けて、アイツらを振り切る」
トーレスはある意味安心した反面、それだけビーチャ達が心に傷を負っていることも、再認識せざるを得なかった
が、今は感慨にふけっているわけには行かない
「MSデッキ、聞こえるか?隔壁、閉めるぞ。最大船速を出す!」
トーレスのアナウンスに、ホッとしたのはルー達も同様であった
「ビーチャ、成長したわね」
「ちょっと前だったら、徹底的にやっちゃえ、って言ってたけどね」
が、何が起きているのか全く読めないライダー2人には、頭の中に?が大量に浮かぶばかり
「なんなんだ?"協力者"との合流時間には、まだ間に合うんじゃ無かったのか」
ああ、とルーは二人に振り返る
「ここからそう遠くないところに、敵艦が居るわ」
「なんだって?」
何故判るんだ、という言葉の前にイーノが割って入ってくる
「ルーとエル、あとジュドー。一応ゲターは用意したから、念のために出撃準備しておいて」
「オッケー、仕事早いわね、イーノ」
たたっと担当のMSに駆け出していく彼女らに、二人は何もかける言葉も無い、ただ
「一応、俺たちも準備しておこう」

かろうじて判る範囲のレーダーをチェックしていたトーレスの顔は厳しい
相手がこちらの後ろを取ろうとしているのは明白の動きだ
「ビーチャ、目標からミノフスキー粒子の濃度増大!」
ミノフスキー粒子を巻いたと言うことは、相手が第一種戦闘態勢になったことを示す
「ちぃ、なんなんだよ。こんなになっても殺る気なのか?」
「エンドラ級と思われる戦艦より、小型の反応4!おそらくMSだ!」
バカヤロウ共が、とビーチャは心の中で叫んだ
「ジュドー、ルー、エル、聞こえたか!?奴さん達は殺る気満々だ。面倒だが、お帰り頂くようにやってくれ!」
「あいよ。ビーチャ、百式借りるぜ!」
「壊すなよ!」
「だーれが!!」
ネェル・アーガマの後方カタパルトが音を上げて隔壁を開ける
「ルー・ルカ、Ζで先行する!」
単機で飛べるΖを使って、ルーが先にカタパルトから出ていく
「MK-II、出るよ!」
ゲターに乗ったMK-IIには、エルが乗っている
「百式も行く!」
同じようにジュドーも、百式で空へと上がっていく

数分して彼らが接敵したときに見たのは、ゲタ履きのドライセン4機だった
やはり、コロニー落としの前後に地球に降りてきた連中の生き残りだ
「もう、ハマーン・カーンは居ないんだぞ!」
なるべく刺激したくないジュドー達は、相手の様子を見るために、敵の周りをグルグルと旋回する
「あのシュリケンを撃ってこないよ?」
「・・・多分、補給が無いんだわ」
ビームライフルこそ牽制程度に撃ってくるが、ドライセンの特徴とも言えるトライブレードは、背面に付いている気配も無い
宇宙でのネオジオン敗退に伴い、地上方面に降りた部隊への補給は、既に途絶えていることは想像に難くない
「そんなら、とっとと捕まって宇宙【そら】に帰れよ!」
ジュドーは相手を撃墜しないように、ドライセンのメインカメラだけ潰してやる。これで帰らざるを得ないだろうと思ったとき、彼の目線はゲターの操縦席に向いた
人が、いる
まさかと思ったジュドーは、頭部を潰されたドライセンと共に、ゲターが速度を上げたことでゾッとした
「ビーチャ!こいつら特攻する気だ!墜とせ!!」
「なんだと!?」
普通のゲターは、MSが主となって飛行をコントロールする。コクピットはあくまで輸送時や非常時用のものだ
そこに人がわざわざ乗っていると言うことは、明確な意思を持ってネェル・アーガマに向かっている事を意味する
「機銃座、敵が突っ込んでくる!迎撃してくれ!!」
殺しはもうごめんだと思っても、相手がその気なら応戦するしか無い
そんなこちらの迷いにつけ込むように、ゲターがネェル・アーガマに迫る
『ヒッパレー!』
突然変な声がしたかと思うと、青いビームのようなモノがネェル・アーガマ後方から放たれて、ドライセンの手脚を吹き飛ばし、ゲターを真ん中から折るように当てて、相手の特攻を防ぐ
「これなら死なねぇだろ、たぶん。そのままお家に帰れってんだ」
ネェル・アーガマ甲板の上に、クローズに変身した万丈が立っていた。うまいことクローズドラゴンの攻撃を当てられたらしい
「あれ・・・」
「万丈さんなのか?」
残った3機のドライセンを相手にしているジュドー達は、遠目に見えた青い何者かを感じていた
その横で、ビルドに変身していた戦兎がボトルを振る
「万丈、ネェル・アーガマの護衛は任せた」
「合点承知!」
『タカ! ガトリング! ベストマッチ!』
なにやら基板の一部のようなモノが宙に浮かび上がる
『天空の暴れん坊! ホークガトリング! イェーイ!』
それまで赤と青で構成されていたビルドが、黒とオレンジの配色に変わり、背中に羽のようなモノが生える
ビルドはネェル・アーガマから身を躍らせ、艦砲射撃の最中を器用に飛行しながら、エンドラ級戦艦へと飛んでいく
(巨大なモノを相手にした砲撃なら、むしろライダーのような小さなコマは狙えない!)
果たしてビルドはエンドラ級に近づくと、身体をくるりと回転させ、キックを放って艦橋に躍り込む
宇宙空間の環境差を埋めるほどのガラスを、いとも簡単に蹴破って
「ビーチャ、艦砲射撃止め!戦兎さんが敵艦に飛び込んだ!」
「なんだとぉ!?何する気だ、あの兄さん」

エンドラの艦橋では、ビルドが艦長とおぼしき人物を捕え、その周囲ではおののきながらも、ビルドに向かって銃を向けるブリッジクルーの姿があった
「なんなんだ貴様?噂の宇宙人勢力!?」
「地球人だよ、一応な」
ネオジオン艦長がビルドを宇宙人というのもやむを得ないだろう。戦兎はやんわりと否定だけした
「この戦闘は無意味だ。今すぐMSを引き上げさせて、何処にでもいけ。こっちには追いかける気も告発する気も無い」
ビルドの言葉を聞いた艦長は、一瞬キョトンとした後、ハハハハと乾いた笑いを上げた
「行くだと、どこに!?この地上で、我らの行き場など有りはしないのだぞ!」
「それでヤケクソになって、偶々見つけたエゥーゴに八つ当たりか?」
「これは遺された我々に与えられた天命!ネオジオンのための!!」
ビルドはネオジオン将校の言葉が、ただ狂気を孕んでいるようにしか聞こえなかった
「ネオジオンは組織としては既に崩壊している」
「奴らを葬り、ハマーン様の仇を討ち、ネオジオン再興の礎とするのだ!」
「・・・アンタ、何を言ってるんだ。アンタらみたいな小さなコマが生きようが死にようが、体勢には何も影響を与えないぞ」
だいたい、彼らの戦果を誰が評価するというのだ
戦争というのは、結果を評価するシステムがあるのが前提だ
そうで無い場合はただの私闘であり、喧嘩の延長線上でしか無い
「貴様のような連邦の犬には判るまい。我らの行いにより、地球に散らばる同志が奮い立つのだ」
「それでどうなる」
戦兎の声は震えていた
「終わらそうと思わないのか。ここで、自分が、今、この瞬間に」
「終れるものかよ。それこそ、勝者の戯れ言よ」
艦長に知れ見れば、ビルドも自分勝手な地球連邦と同じに見えるのだ
「始めたのは貴様らだ。我らの父祖を宇宙【そら】へ追いやり、そこに対して迫害を加え、抑圧してきたのは貴様らなのだぞ!」
戦兎もこの世界に紛れ込んでから、歴史については図書館でいろいろと見てきた。だとしても
「それは怨みだ」
戦兎は絞り出すように言った
「それは大義でも正義でもない。ただの怨念だ!」
「誰がそれを生み出したか!」
自身の言葉が呪いであることを判ってか、艦長は開き直ったように戦兎の問いに答えた
「その怨みを晴らして下さるのがザビ家なのだ!ジオンの遺志なのだ!!いつか、ミネバ様が真の宇宙の頂点に立たれ、スペースノイドの主権を確立される!!」
「・・・まだ10歳にもならない子供に、何を期待している・・・!」
「生まれながらに、スペースノイドの頂点に立つことを約束されたあの方に、我らは全てを捧げているのだ!」
戦兎はもう訳がわからなくなってきていた
言葉は通じているのに、全く会話が噛み合わない
全く相手のことを理解できないし、相手も理解する気が無い
(この気持ち悪いのはなんだ!?)
ビルドが一瞬怯んだときだった
「貴様、何をしているか!私のことなど良い、艦をあの木馬もどきにぶつけろ!」
「やめろ!」
将校がブリッジに命じた言葉に振り向いた瞬間、パンという乾いた音がした
ビルドの足下に、頭を拳銃で撃ち抜いた将校の死体がごろんと転がる
「・・・万歳!」
「ネオジオン、万歳!」
それに反応したように、周囲の連中もシステムに特攻を命じたと同時に、頭を撃ち抜いて行く
(な・・・なんなんだ、これ・・・!?)
北都・東都・西都の戦争は関わってきた。悲惨だと思った
だがこれは、もうそれとは全く違う
『戦兎さん、そこに居るんでしょ!?こっちに来て!』
死屍累々となったブリッジで茫然としていたビルドの元に、Ζがやってきてブリッジ外に手を差し出す
その上方で百式が、エンドラのエンジンを狙っていた
「こんにゃろー!!」
はたしてその射撃は過たずエンドラ後方を撃ち抜き、そこから誘爆が始まって艦そのものが微塵になっていく
その煙の中から、ビルドを抱えたΖが姿を現す
「戦兎さん、無事なの?」
コクピットを開けてビルドに声をかけるルー
変身を解いた戦兎は、バラバラと海上に破片を散らしていく戦艦だったモノを、信じられないという顔で見ていた
「なんなんだ、なんなんだよ、アイツら・・・」
彼はそう言いながら、無意識に震えていた
「毒よ」
ルーもまた眉をひそめながら彼に言う
「ハマーン・カーンが巻いた毒が、あの人達をおかしくしてる」
残っていた3機のドライセンも、それぞれがネェル・アーガマに特攻しようとしては、クローズドラゴンの攻撃で撃退されていた

後味の悪い戦いを引きずりながら、ネェル・アーガマは"協力者"が待つ場所へと急ぐのだった
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テーマ : スーパーロボット大戦シリーズ - ジャンル : ゲーム

2019/06/14 23:14 | 雑記COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

ガンダムチームは…

シャングリラ面々しかいない、ということは"そういうこと"なんでしょうねぇ。

戦兎は……うん、今はまだ耐えろとしか。

No:6364 2019/06/15 18:24 | 漆黒の翼 #e9EPk88s URL [ 編集 ]

安易な救済は避けたい

> シャングリラ面々しかいない、ということは"そういうこと"なんでしょうねぇ。
>
> 戦兎は……うん、今はまだ耐えろとしか。
死ぬべきだったかどうかでは無く
結果として死んだ人々を、物語のためだけに生きていたことにするのは避けたかったので・・・

No:6365 2019/06/16 16:39 | あるす #- URL [ 編集 ]

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