【スパロボ妄想】逆襲のリュウセイ(下)

PS2版ガンダム無双、魔悪屈が出るらしいですね
しかもこれはきっとカトキリファイン版だ
よけーなことに力入れとんなぁ・・・
誰か、買います?(ぇ


前に書いた、コウ・ウラキくんのお話もそうですが
一旦自分というモノを否定された人が、そう簡単に立ち直るって無理だと思うんです
普通に”虐め”にあった人が、その心の傷を癒すのだって大変なのに、まして理不尽に牢獄になんぞ入れられたら、かなり凹むんじゃないでしょうか
聞くところによると、サルファのSRXチームにそう言う影はないということで・・・んじゃ、どっかで鬱憤晴らすために大暴れしたんじゃねぇの?っていうのがこのストーリーの大元です

んで(以下、ネタバレ愚痴に付き反転)
本当はこれ、もう少し真面目で重いオチになるはずだったんですが
ワイルドヘヴンさんからの情報もらって
「あー、リュウセイにあんまり重いオチって似合わないや」
と改めた次第です
といっても、別に彼は馬鹿でもなんでもない、とは思ってます
むしろだからこそ、人一倍ため込むと怖そう・・・そう思いません?
明るく振る舞っているが故に、受けた傷に引きずられてしまえば、一転ダークサイドに・・・
あり得なくないと思うけど、なぁ
そういや余談ですが、OGにはリュウセイの反転キャラ、テンザンってのが居るらしいですね

しっかし、どこでどうすっ転んでこう言う内容になったんだろ、これ
なにせねぇ、本当に最初に妄想してた頃(新スパロボ)は
リュウセイは実はバルマーのスパイに違いない、とか
ついにその正体がばれて、ユーゼス辺りに攫われる、とか
んでスフィルードに乗せられて敵対するだろう、とか
そんなこと考えてた話の落ち着いた先なんだな、これが


「基地より爆発の閃光らしき物を確認!」
輸送機のパイロットが驚きの声を上げる
見れば、これから向うべき基地から火柱と煙が上がっているのが、遠目にもハッキリ分かった
「どういうこと?まさかトロニウムエンジンの事故・・・?」
「いえ、それであればあんなモノじゃすみません」
身をもってそれを体験したライが答える
「それに、まだR-1はジェネレーターを載せない状態で、稼働実験だけを行っていたはずです。であれば、エンジン系の事故とは考えにくいですね」
「・・・ッ、基地との通信も取れないし・・・言っていても仕方ないわね、R-3で先行するわ」
「了解。自分もR-2で出ます。この辺りは起伏があまりありませんから、ホバーで充分随行できるはずです」
「アヤ、私は・・・」
心配そうに二人を見つめるマイ
「マイ・・・待ってなさい、って言っても聞かないわね」
「・・・すまない」
「構わないわ。リュウのことが心配なのは私も一緒よ。ちょっと狭いけど、R-3のコクピットに乗る?」
「ありがとうアヤ。邪魔にならないようにする!」
ぱぁっと明るい顔に戻ったマイ
三人は輸送機の格納庫部分に急ぐと、各自の機体に乗って目的地へと急いだ


サイバスターのコクピットで、クロとシロがぴんっとヒゲとしっぽをこわばらせた
「にゃ、にゃんだ!?」「ヴォルクルスの気配が、急に強くにゃったニャ!!」
「あんだとぉ!?」
つまり、誰かがヴォルクルスを目覚めさせてしまった、と言うことだ
「どうしたマサキ?」
急に空中で動きを止めたサイバスターを見て、何か異常が起ったことを察した洸
「どうやら遅かったみたいだ。どこぞの馬鹿が、ヴォルクルスを叩き起こしちまったらしい」
チッと舌打ちするマサキ。だが、愚痴を言う間も文句を言う相手も居はしない
「とにかく急ごう。気配が強くなったなら、場所の特定もそろそろできるだろう?」
異様な気配の増幅は、洸も分かっていた。同時に、自分の役目がマサキを導くだけではない、ということも悟りつつあった。『友を救え』というライディーンの呼びかけが、まだ止まない
「あっち、あっちだニャ」「南西の方向、山を越えた辺りだニャ」
「南西か・・・よぉし、飛ばすぜ!」
サイバスターをサイバード形態に変形させたマサキは、一気に加速を始めようとするが・・・
「マサキ!そっちは北東だ!!」
こんな時でも道に迷う。それがマサキ・アンドーである
「なっ・・・なんなの、あれは・・・!?」
アヤは目の前にいる“モノ“の姿に本能的な恐怖を感じ、おののいていた
基地の格納庫の隔壁を食い破り、逃げまどう研究所員達には構わず、無差別な破壊を繰り広げる、巨大な“モノ“
それは、部分的には確かにR-1そのものであった
しかし、元は何かのケーブル類であったろうかぎ爪を持った両腕部は、まるで凶暴な獣のようであり、その背に不完全ながら形を成している翼のようなパーツは、神話上の悪魔を思い浮かばせるような禍々しさを漂わせている
「アヤ、リュウの・・・念だ」
怯えた声でマイが訴える。それはアヤにも分かっていた
確かにその“R-1もどき“からは、覚えのあるリュウセイの念を感じる
だがその念のどす黒さ、狂気に満ちた気配は、おおよそ彼のモノとは思えないほど異質である
「・・・リュウ!?それに乗っているのはリュウなの?」
その声が聞こえたのかどうなのか
R-3に気づいた“R-1もどき“がこちらを見やる
『な・・・なんなの?これは本当にリュウ?』
あまりに邪悪な気配に気圧されたアヤは、思わずコントロールすることさえままならなくなり、その場に立ちつくしてしまう
それを“R-1もどき“は見逃さなかった
すかさず念を込めた一撃を、R-3に叩き込もうと襲いかかってきたのだ
「・・・!」
それを庇ったのは、遅れてきたライのR-2であった
だが、そのR-2の重装甲を持ってしても、叩き込まれた一撃を完全に防げなかった
一次装甲がひしゃげ、大きくひびが入る
「なんて・・・一撃だ!」
リュウセイの普段のT-Linkナックルと、模擬戦で撃ち合いをしたことはあった。ある程度本気でやり合ったその時でさえ、R-2の装甲を砕くほどの威力を出したことはない
「・・・ッ!大尉、こいつはリュウセイじゃないのでは・・・?」
だいたい、過去の結果から照合しても、リュウセイがこのような行為に及ぶこと自体想像がつかない
「分からない・・・分からないけれど、その念は確かにリュウよ!」
念動力のないライには、そう言う“感覚的“なことは分からない。であれば直接確認するしかない。そのままR-2で“R-1もどき“を組み伏せ、接触通信を試みるライ
「リュウセイ、聞こえるか!これはなんのつもりなのか、説明しろ!」
しばらくして聞こえてきた声を聞いて、ライはぞっとした
『うるさい』
聞いたこともないほど、考えられないほどの敵意を込めた言葉
「・・・ン、なッ!?」
思わずその場から後ずさるライ
それを見越してか、“R-1もどき“の周囲に無数の“剣“が現われた
「あれは・・・!」
「T-Linkソード!でも、あんなにたくさん!?」
普段のリュウセイは、一本のT-Linkソードを集中して作り出すのが精一杯のはずだ
「まさか暴走しているとでもいうの?」
普段、人間は理性というもので自身を制御している
どれだけの力があっても、その理性が限界となる
肉体や精神への負担、社会的倫理などがそうさせる
だが、その枷が外れてしまうことがある
それは世に『悪』と呼ばれる者たちが何故強力な強さを持っているか、と言うことで説明が付く
要するに歯止めがない・・・暴走している状態ということだ
「リュウ止めなさい!そんな力を酷使したら、貴方が死んでしまう!」
だが“R-1もどき“は返答することもなく、その手を振り上げて剣をR-2とR-3へ叩き込んだ
「キャアアアアアアッ!」
「くううっ!」
無数の剣に刺し貫かれた2機のPTは、がくっと地に膝をつく
『別に俺が死んだって・・・お前らには関係ない。そうだろ?』
ずん、ずん、と足を踏みならし、巨体をのたくらせている“R-1もどき“から声がする。やはりそれはリュウセイのモノだ。だが、様子がおかしいのはすぐに分かる
『人が閉じこめられて・・・居るときに・・・のうのうと過ごしていた・・・お二人さんには・・・な』
「な、何を言っているの?」
確かにリュウセイの処遇に手出しできなかったことは事実だ。だが、アヤ達が知っているリュウセイならば、それを理由にこんな暴挙に出るとは考えがたい
「馬鹿なことを言うなリュウセイ!俺たちがただ、今までの時間を無為に過ごしていたとでも思っているのか!」
心外とはこのことだ。今日この日、リュウセイの身を取り戻すことを待ち望んでいたライ達にとっては聞き捨てならない
『ク・・・ククク・・・そう・・・なんだろ?・・・エリートさん達には・・・俺みたいなのは・・・ただの捨て駒・・・』
「・・・な・・・!」
『認めろよ・・・なぁ、ライ?・・・自分が・・・捕まらな・・・くて良かった・・・ッてなぁ・・・ハハ、ハハハハハ!』
必死なライを嘲笑うリュウセイ
「アヤ・・・誰かが・・・いやな感じのする誰かが、リュウをおかしくしてる・・・」
リュウセイにまとわりつく邪悪な何かを、敏感に察知したマイがアヤに訴えかける
「ええ、私にも何となく感じるわ・・・なんなの?これは・・・」
姿は捉えられないが、黒い霧のようなモノが、“R-1もどき“を包んでいるように見える
とにもかくにも、あれがリュウセイの本心ではない可能性を見いだしたマイは、説得の余地はまだあるのでは・・・それに何とかすがって自分を保つ
「リュウ、落ち着いて頂戴。確かにあのとき、私たちが無力だったわ。ずっとずっと後悔してきたの。貴方がショックを受けたのも無理からぬこと。でもこんな風なことをしてしまったら、耐えてきた月日が全部無駄になってしまうわ」
そう、だから今日この日を心待ちにしてきたのだ
『さすが・・・リーダーさんは言うことが・・・違うねぇ・・・ご立派ご立派』
「これは私の本心よ!リーダーとか、そんな立場は関係ないわ!」
『ハン・・・それでまた・・・我慢しろっていうのか?・・・打たれる杭にも・・・我慢の限度・・・ッてもんがある・・・ぜ』
アヤの説得に吐き捨てるように答えてくるリュウセイ
『そうやって・・・我慢して無理に納得して・・・それで、また裏切られるのを待つのは・・・もう・・・ごめんなんだよな、俺は・・・』
再び現われる、無数のT-Linkソード
次の攻撃はいくら何でも防ぎきれない
相応のダメージを覚悟するライとアヤだが・・・
「ゴォォッドォ!アローーーーッ!」
その剣をかき消すように無数の矢が降り注ぎ、互いに相殺しては消えていく
「・・・ライディーン!」
2機のPTを護るように、“R-1もどき“の前に立ち塞がるライディーンの勇姿に、安堵の表情を見せるライ
「間に合ったようだね。無事ってわけじゃぁ、なさそうだけど」
振り返って“R-1もどき“を見、眉をひそめる洸
ライディーンが救えという友は、どうやらリュウセイのことだったようだ
「俺もいるぜぇ!」
ふわり、とサイバスターが舞い降りる
「マサキ君、また地上に?」
「ああ・・・感動の再会、と行きたいところだったんだが」
流石のマサキも“R-1もどき“の姿に驚き、ちっと舌を打つ
「よりによってヴォルクルスめ、リュウセイに取り憑きやがるとは・・・」
「どういうことなの、マサキ君!?」
「まぁ簡単にいうと、ウチんとこの迷惑な“悪魔“が、リュウセイを操ってやがんのさ」
マイはそこで、先ほど感じた“黒い霧のようなもの“が、そのヴォルクルスと言うものだということを直感で察した
「だけど、なんだってリュウセイほどのヤツが・・・」
「マサキ君、実は・・・」
アヤは、イージス計画が終わった後に起ったことを説明した
「・・・ッたく、これだから上役ってのは・・・」
それは僅かな心の隙だったに違いない。だが、ヴォルクルスは“裏切り“という感情に最もよく反応すると言われている。であれば、リュウセイが置かれた環境は、まさにヴォルクルスの思惑通りだったといえる
「クッ、しゃあねぇ。リュウセイ!ちぃとばかし乱暴になるが、てめぇからヴォルクルスを取っ払うまで我慢しろよ!」
少々のドタバタも仕方ない。ディスカッターを抜き、“R-1もどき“と対峙するサイバスター
『サイバ・・・スター・・・』
サイバスターを見たリュウセイ・・・ヴォルクルスは、一瞬驚いたがすぐに不敵な笑みを浮かべる
『邪魔をする・・・な』
「そーはいかねぇな!ヴォルクルスを封印するのが、このサイバスターの役目なんでね」
『ク・・・ククッ・・・なら・・・俺ごと封印するか・・・?』
「・・・んだとぉ!?」
『やるなら・・・やるがいい・・・俺は全てに裏切られた・・・こんな世界に・・・未練も何もない・・・』
すでにリュウセイの意識は、かなりヴォルクルスに浸食されているようだ
まるで本人が喋っているように聞こえるが、一部はそうだとしてもヴォルクルスの考えを代弁させられているに過ぎない。これはつまり、ヴォルクルスはリュウセイの肉体を盾にして、マサキを脅しているのだ
「リュウセイ目を醒せ!そいつのやることに手を貸すな!」
『これは・・・俺の・・・意志だ』
「違う!それはヴォルクルスに増幅された憎悪だ!」
『結構なこと・・・じゃないか?そのヴォルクルス様の・・・おかげで・・・ずいぶん・・・素直になれ・・・たんだぜ?』
「なぁにがヴォルクルス”様”だ!似合わねぇんだよ!」
振り下ろされるディスカッター、受け止めるT-Linkナックル
激しいスパークが起きるなか、二機はじりじりとにじり寄る
「ったく、ヴォルクルスにいいようにされてんじゃねぇよ、お前らしくねぇ!」
『俺らしい・・・?そんなもの・・・誰が決めた・・・?』
先ほどR-2の装甲を打ち抜いた、セーブ無しのT-Linkナックルがサイバスターを襲う
「んなろぉっ!」
ひらり、と避けたサイバスターであったが、状況はかなり悪い
『ハハハハ!どうしたよマサキ!・・・手も足も・・・でないか!?』
「ちっ・・・」
いざとなれば、本当にリュウセイを巻き添えに封印を施さざるを得ないかも知れない
こう言うとき、マサキは時々ぞっとするほどドライになる人間でもある

「なぜ・・・?なぜこんなことに・・・」
一方、R-3の中でアヤは嗚咽していた
「私たちの力が足りなかったから?何も・・・リュウセイにしてあげられなかったからなの?」
「アヤさん、しっかりしてください」
洸が声をかける
「マサキから聞いたところによると、あのヴォルクルスというのは、器をどんどん浸食して、その内成長しきると、器を乗っ取って徹底的な破壊を始めるらしいんです。このまま放っておけば、リュウセイに取り返しのつかないことをさせてしまうんですよ。ここで貴方がしっかりしないでどうするんです?」
「分かって・・・分かってるわ、でも・・・」
自らの力が及ばなかったことを悔やむ姉を見て、マイは思わず叫んだ
「リュウ、もうやめてくれ!戦いが終わったら、私にいろいろアニメを教えてくれると約束したのは、アレは嘘だったのか!?」
サイバスターに襲いかかろうとしていた“R-1もどき“の動きが、一瞬止まる
「・・・・・・レ・・・ビ・・・」
呻くような、細々とした声ではあるが、確かにリュウセイがそう言ったのを、マサキは聴き逃さなかった
「ん、なんか今、彼女に反応しなかったか?」
驚くマサキ。リュウセイはまだ、レビが“マイ・コバヤシ“であると確認されたことは知らないから、マイの声を聞いて“レビ“と返したのだろうが・・・
「いや、これってあのコに反応したって言うより・・・」「“アニメ“に反応したんじゃニャイ?」
そんな馬鹿なと思うが、洸はしめたと感じた
「そうか、希望はあるかも知れない!アヤさん、僕と3人で力を合わせて、ありったけの念をリュウセイにぶつけるんです」
洸はバルマー戦役終盤のあのときを思い出して声をかける
「そ・・・そんな。”それ”が今のリュウに通じるって言うの?」
自信を無くしているアヤを励ます洸
「リュウセイとは、長い付き合いですからね」
自信を持って言う洸の言葉は、不思議とライ達に勇気を与える
「メインは僕がやります。アヤさんもライさんもマイさんも、それに乗せてリュウセイに想いをぶつけるんです。今のマイさんみたいに!」
「おいおい、マジかよ洸!」
“R-1もどき“の相手をさせられているマサキには、それが本当に切り札になるのか信じられない
「大丈夫!信じるんだ、皆の想いは彼に伝わるって!!」
「・・・ふん、全く世話の焼ける・・・!」
ライは苦笑いをする。だが、ここでリュウセイに渡そうと思っていたモノが、ある種の“秘密兵器に“になろうとは
「ゴォォッド アルファァァァ ラーーーイッ!」
洸の気合い一閃、ライディーンから膨大な念動波が放出され、“R-1もどき“に照射される
『ヌゥ・・・コザカシイ・・・』
ヴォルクルスは、それは単なる攻撃だと思っていた、だがそうではなかった
「リュウ!いっぱいいっぱいアニメを見たぞ!トラ○ダーG7とかレイ○ナーとかGガ○ダムとか!」
「!」
洸の念波に乗って、リュウセイの脳裏に流れ込む数々のアニメのイメージ。彼は再びぴくりと反応を示す
「ヴィレッタが作ってくれたダイジェスト版を、お前を待つ間何度も何度も見たんだ!お前といっぱい喋りたいから、おもしろさを共有したかったから!私と一緒に一話からちゃんと見よう、おもしろさを語り合おう!」
「・・・・・・そ、そう・・・あの・・・素晴らしいシャイニン○フィンガーを・・・このR-1で・・・」
『ナニ!?』
なにやらワケのわからないことを言ってマイに返答するリュウセイに、驚愕の声を上げるヴォルクルス
続いてライが声を上げる
「お前が投獄されている間に放映されていた、昔の名作アニメだったか?ゲキ・ガンガー3というアニメ。しかもデジタルリマスター版だったな。アレを全話録画しておいたぞ」
「!!」
しかも全CM部分を丁寧にントリミングして、OP&EDも最初と最後の一回づつに調整してある手の込みようである・・・というアピールが、これまた洸の念波でリュウセイに伝わる
「・・・流石・・・ライだぜ・・・ああ、俺・・・そういやゲキ・ガンガーの・・・26話・・・見てねぇ・・・」
『ナンダ?コノ理解シガタイ念ノ波動ハ!』
リュウセイの内から沸き上がる、負の波動とは別の感情を、ヴォルクルスは理解することも制御することもできない
最後に、アヤが顔を真っ赤にしながらコクピットの影から、一つの箱を取り出す
機体がどれだけ痛めつけられても、必死で護っていたもの
その包み紙から出てきたのは
「んもう、ちゃんと対面で渡したかったのにっ!ホラ、イージス計画完了記念限定生産『1/100 ヴァルシオーネR フルキャストモデル』!買っておいてあげたわよ!!」
「・・・!!!」
素晴らしい再現率のフィギュアのイメージを受け、くわっ!っと光を取り戻すリュウセイの熱い眼
「そ、それは!あのDC内部限定販売のシロモノ!?すげぇよアヤ!!!」
『ナニ?コノ体カラ、追イ出サレル!?』
それは燃えと言うか萌えという感情。ある意味リュウセイの原動力
「そうだリュウセイ!君にはこんなに君をわかっている、素晴らしい仲間がいるってことを思い出せ!」
とどめの洸の叫び声!
「うおおおお!!
 せっかく皆が用意してくれた俺の魂を揺さぶる釈放祝いッ
 全て受け取らずに終われるかーーッ!!」

どす黒かった念が、本来のリュウの熱い魂を込めた念に戻っていく!
「「「「ホントに正気に戻ったーーー!?」」」」
いくら相手がリュウセイだからと言って、本気でこんなことで正気に引き戻せるとは思っていなかったアヤ達
「今まで真面目に対峙してた俺の立場がねぇんだけど」
「・・・まぁ、これこそ”リュウセイらしい”わね・・・」
「フッ・・・この件は貸しにしておくぞ、リュウセイ」
「ロボを愛する魂は熱いのだな」
理由が理由だけに、喜んでいいのかドン引きしていいのやら
「どうしたんです?皆さんの力で、リュウセイが元に戻ったんですよ。もうちょっと嬉しそうにしてもいいじゃないですか?」
そんな中、あくまでさわやかな洸
単に空気が読めてないのか、リュウセイに多大な理解があるのか
素直に喜べてないSRXチーム+マサキは、複雑な心境である

立場がないのはヴォルクルスの方である
せっかく馴染みそうになっていた体から、よく分からない力で追い出されてしまい、目の前には宿敵サイバスター
『コノママ消サレテナルモノカ・・・ッ』
ヴォルクルスが“R-1もどき“から逃げだそうとしているのを、洸は見逃さなかった
「逃がさないぞヴォルクルス!ゴォッドォ、ボォォォイス!!」
超強力な念動波を浴び、僅かに形を成そうとしていたヴォルクルスは、端から崩されていく
「今だニャ、マサキ!」
「おう!ディスカッター封印の舞!!」
ウィンディから預かっていた封印結晶が宙を舞い、僅かに残っていたヴォルクルスの欠片を取り込んでいく
『ギャアアアアアア!』
どす黒い霧のようなモノが結晶に絡め取られると、それに合わせて“R-1もどき“を構成していた、生き物のような部分はぼろぼろと崩れ去っていく
「取り憑く先を、ある意味間違えたってことだな」
そう言いながら、洸は支えを失って落下しそうになったR-1のボディを、ライディーンで受け止める
「リュウセイは確かに辛い目にあったさ。けれど、待ってくれている仲間がちゃんと居て、そしてお互いに分かり合ってたんだよ」
そんな風に洸が解説しても、すっかり封印されたヴォルクルスには聞こえはしないだろうが

こうして、リュウセイの“逆襲“は辛くも阻止されたのであった
・・・が
「分かってるな、リュウセイ」
ライのキツイお言葉
「ハイ、反省してます」
その後R-1のコクピットから助け出されたリュウセイ
ヴォルクルスを体内から追い出したショックで首に酷い傷を負ったものの、命は取り留めたのだが・・・騒動の大元であるリュウセイは、病院のベットに縛り付けられて“謹慎“となった
「死者が居なくて幸いだったけど、基地は中破のうえR-1のフレーム破損・・・操られてたからって、これは言い訳できないわよ」
アヤのお灸
「へい、仰るとおりでございます」
事故自体は何とか“T-Linkシステムの小規模暴走”と誤魔化しはしたが、だからといって反省してもらわないことには困る
「謹慎が解けるまで、“プレゼント“はお預け。いいわね」
「ええっ・・・うう、わかりました。ゴメンナサイ」
ショックでしょげるリュウセイを見て、クスリと笑うマイ
ああ、いつものリュウセイだ
私を助けるために命をかけた、あのリュウセイだ
私がよく知る、SRXチームが戻ってきた

「まぁでも驚きだな。お前の中に、あんなどす黒い感情があったなんてよ」
ラ・ギアスに帰る前に顔を出したマサキが、心底驚いたように言う
「ん・・・それについてなんだけどさ」
ふと沈痛な顔を見せるリュウセイ
「俺ずっとさぁ、復讐なんてくだらねぇって言ってきたけど・・・そう言う気持ちも、分からくないなって思ったよ」
あのとき、口をついて出てきた言葉、ライやアヤに向けた言葉が本心なのかどうかは、今となってはリュウセイ自身にもよく分からない
とはいえ、自分にさえ”隙”があったという事実
「おいおいリュウセイ、それは・・・」
「分かってるよ。だからって復讐が正しいなんて言わないさ。問題は、そうならないように我慢させるようなこと、押さえつけるようなことをやらない・・・そしてやらせない、ってのが大事・・・そうなんじゃないのか?」
リュウセイ自身、意識せずに前向きな姿勢を貫いた結果、知らずに抱えた我慢が、人一倍恐ろしい方向に向いたのかも・・・と自分では思う
「そう言う意味では、リュウセイは憂さ晴らしの趣味が、我慢しなくてもあんまり周りに迷惑かけないからいいよな」
そう言って茶化すのは、マサキを送るついでについてきた洸だ
「そうでもないのよ洸君。最近すっかりマイが染まっちゃって、私がついていけなくて困るわ」
妹が“オタク“に成りつつあることを嘆くアヤ
「ひでぇよ二人とも、俺すごい反省してるんだぜ?」
「分かった分かった」
拗ねるリュウセイをなだめるライ
「さっきヴィレッタ隊長から連絡が入ってな、ようやく地球内部での内乱鎮圧に目処がたちそうだということだ。それまでに体を治して、訓練に出られるようにするのが、お前に与えられた“我慢“だ。わかるな?」
「へいへ~い・・・くそー、こうなったらとにかく全力で回復して、とりあえずはゲキ・ガンガー3からでも視る!決めた!!」

しかし、この一件の僅か1ヶ月後
新たに現われたバルマーの勢力に襲われた地球は大規模な戦乱に巻き込まれ
結局リュウセイが落ち着いてアニメを視るのは、かな~り後になるのであった
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2008/01/12 01:34 | SS【スパロボ系】COMMENT(5)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

もうなんと言っていいやら!w

オチに大爆笑させていただきました!
なおかつシリアス面もかなり好きな部類です。
ってゆうかマサキがもはや「らんま」の良牙状態に(笑)
ちなみに洸のチョイスもなかなか光ってますね・・・

とまあ、今回も良作をありがとうございました!

No:172 2008/01/12 22:40 | ワイルドヘヴン #- URL [ 編集 ]

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No:173 2008/01/12 22:45 | # [ 編集 ]

二次創作って難しい

今仕事から帰ってきました

ドキドキしながらコメントを拝見したッス・・・
二次創作とはいえ、物語を書くって難しいです
何かいろいろ無理してネタ仕込んじゃったから、無茶してるなぁと自分で反省

>マサキがもはや「らんま」の良牙状態
ヤツの方向音痴も、もはやネタの域に入ってきて、正直どうかと思うのですが、結局入れないと“マサキ”を表現できないというのも事実・・・w

>洸のチョイスもなかなか光ってますね
ライディーンを出したかったんです。久々だから、勢いで書いた部分があるのが痛いw
お分かり知れませんが、面子の一部で何とかして“プチ新スパロボ“をやりたかったんです・・・
というのも、これを本当に考えていたときのあらすじは

1.リュウセイ行方不明に(DC版αで出てきた、真のラオデキヤに攫われる)
2.リュウセイの念動力が、実はバルマーに関わっているということが分かる(おい)
3.ショックを受けたリュウセイ、隙を突かれ・・・
4.その頃ウッソ、自分の謎(Vガンの没ネタ)を知る
5.ウッソの危機を獣戦機隊が救う。そのままウッソ保護される
6.残るSRXチーム、リュウセイを探すが・・・
7.ライディーンの導きで辿り着いた先で・・・
8.合流した獣戦機隊&ウッソを交えて最終決戦!

見事に新スパロボ(爆)
一部足りないけど
と言うわけで、思いついた頃から考えて、SRXチームがどう変ったか知りたくて、ワイルドヘヴンさんに質問した、って寸法なんです

しかし、これを本当に書いたら、連載何回かかるか分からんので、今回ラオデキヤの役をヴォルクルス様に代っていただきましたw

・・・正直、書けたら書きたい・・・はははは

No:174 2008/01/12 23:37 | あるす #- URL [ 編集 ]

ぎゃふん!!ww

なんちゅーオチやねん!!(褒め言葉ww

…ってな訳でどもっす。あっしもあのDSソフトの件は先輩から聞きましたよ
つか、なんやねん、ロボットの出ないスパロボって!もうなめとんのかと。問い詰めたい、小一時間問い詰めたい(怒

まったく、ガガガ以外の勇者シリーズやビーストウォーズなどを参戦させないで、OGにばかり力を入れて…絶望した!ギャルゲーに走るバンプレストスタッフに絶望した!!ww

つか、いっその事このリュウセイの作品を本社に送りつけてやりましょうぜ(マテ
で、作品の感想ですが、緊迫感とそれを一気にひっくり返す説得方法に度肝を抜かれました。あっしの作品はどうも長くなりがちというのが弱点ですが、こういう構成はすごく参考になります

と、いう訳で今日はこの辺で!

No:175 2008/01/13 01:57 | 弁慶 #9fYuzJy. URL [ 編集 ]

ゲームやる時間が無い・・・

休日出勤から帰ってきたばかりのあるすです
表題通りで、ネタの収集ができないw
故に二次創作に走りまくりです(何かが違う)

OGのアレね・・・寺田P待望のギャルゲー・・・ですか、やはり?
いやもう、ファミ通以上に詳しい情報には目を通してないんですが
これならまだガンダム無双の方がなんぼかええわい(ぇぇ

>ガガガ以外の勇者シリーズ
つ ブレイブサーガ(爆
・・・それは冗談として
本当に過去の商品をリメイクしたのでいいから、版権スパロボ出して欲しいです(スクエニみたいおかしいリメイク商法禁止)

>緊迫感とそれを一気にひっくり返す説得方法
私の好きな柴田亜美先生の手法ですね・・・
あの先生、ギャグってたかと思うといきなりシリアスになって
シリアスにいきなりギャグかます方ですから

しかし、数年越しの念願だった
「黒くなって暴走したリュウセイ」
書けて・・・少しすっきりしたw

No:176 2008/01/13 22:31 | あるす #- URL [ 編集 ]

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