【A.C.E 3番外】ACE3異聞第9話

「バトル・オブ・サンライズ」
ちょっとだけやってみました


・・・素晴らしきクソゲーだ。ふざけとんのかい
これでよく、通常版ですら7,000円近い値段で売ろうとしたもんだ
そのうち画像載せますよ。優先順位は最下位だけど
買ったからには、やってやるさ!


PSPの電池がヤバい
本体から外しておいたのに、たった3日でかなり自然放電してやがる
仕方ないので、これまたアマゾンでバーゲン品を買ってみた
・・・大丈夫かなぁ?
弁慶さんからの投稿、第9弾
今回はどちらかというと、インターバル
嵐の前の静けさ

戦いに一息ついてホッとする者
新たな野望を抱いて蠢くもの

言うなれば、アニメのAパート終了前と、Bパート開始前のアイキャッチ状態かな?


北の空を染めた光

それは、祖国を守り抜く者たちへの勝利の知らせ―


察したリー将軍はすぐさま部下に回線を開かせ、ナデシコCに呼びかける
「こちら、サウザー艦のリー・ジャクソン。北の空に広がる光、あれは一体何なのだ?」
「はい、こちらでも現在確認中です。ただ、北を中心に2つの大きな爆発が発生した事は間違いありません」
いつもどおり冷静なルリの返答。だが、リー将軍の光の意味を察し、体を震わせる
しばらくして、タワー、そして月光号からも連絡が入る
「こちらタワーの車弁慶、新連邦の連中から閃光弾の発射を確認、撤退を始めた。さっきの光、どうやら竜馬たちの作戦が成功したと見ていいな」
「月光号のギジェット、こちらでも北部基地方面に向かって、月からマイクロウェーブが発射されたのを確認しました。サテライトキャノンによるものに間違いありません!」
嬉しい朗報に、トニヤは思わずサラに抱きつく。また、メカドックでは汗だくで息もきれぎれになったキッドやジョブスたちがサムズアップしながら、互いの健闘を称え合っていた

それぞれが喜びを噛み締める中、一人浮かぬ顔をした男がいた。タルホの横でサポートに徹していた、ジャミル・ニートである
彼も戦闘終了の報に安心はしていた。が、これからの新連邦の動向を考えると、戦力補強などにより苦戦を強いられる事は容易に予想できた。また、今後エスタルドからもさらなる応援要請が来るだろう。もしかしたら、長期、あるいは無期限の滞在要請を求めてくるかもしれない。それをホランドたちと共に、エスタルド政権と話しあい、調整しなければならない
問題は山積みであった

そして北の空を染める異常な色に、隼人、弁慶、そしてゲインが嫌なものを感じていた
『…なあ神、ちょっと聞いていいか?』
「どうした、ゲイン?」
『気のせいかもしれないが…俺は13年前にもあれと似たような色の空を見た事があるんだが…心配するべきか?』
その質問に、一瞬隼人は答えを詰まらせるが、何とか口を開く
「…竜馬や號たちが帰還したらすぐに報告をさせる。事実確認をしない限り、今の段階での判断は無理だ」
隼人とゲインの会話が行われる横。一人空を眺める弁慶は、懐から取り出した古い帽子を握り締め、今は亡き先輩の名をつぶやく
「武蔵、先輩…」

北の輝く空は、いつの間にか昇ってきた朝日の前に少しずつ掻き消されていく
だが、人の抱く不安や傷を消すには、まだ足りなかった

―今日もまた、陽は昇る。一日は、始まる―

Another Century's Episode3 異聞 ~エリアネーム・エスタルド~

第9話 「僕の生きる糧だから…かな」


ツインサテライトキャノン発射を止められぬ事を察したフロスト兄弟は、既にガロードたちの前から姿を消し、丘の上で各々の機体を休ませていた。ヴァサーゴとアシュタロンという物言わぬ地獄のパートナーは、装甲や武装を大きく傷付けていた
2体は決して弱いわけではない。だが実戦経験を積み、腕を上げたガロードの操縦するDX、そしてキングゲイナーの突然の猛攻の凄まじさに完全に圧倒されていたのだ
「我らの機体も、そろそろ共にステージを上がる時が来たようだな」
「そうだね兄さん。認めたくないけど…あいつらは確実に強くなっている」
「うむ…。では新連邦のメカニックたちに強化型の準備をするよう打診しておくか」
これまでの戦闘データから、フロスト兄弟は独自に自分たちのMSの強化タイプを設計していた。機体そのもののスペックアップはもちろん、主武装であるヴァサーゴのメガソニック砲、アシュタロンのアトミックシザーズのパワーアップも含まれていた
すでに構造については説明がなされており、いつでも開発可能の状態にあった。だが、武装の一部に世界に対する深い怨念のこもったものがあった事は、誰一人として気付いていなかった。判明するのはまだ先の話である―
「そういえば兄さん、『白い死神』は力に目覚めず死んだらしいよ。しかも倒したのは、あのホランド・ノヴァク…」
「なるほど、リフボードのカリスマは死神をも恐れず。デューイの弟というのは伊達ではないらしい。…お前ほどではないがな、オルバよ」
滅多に出ない褒め言葉。それを受けたオルバは照れくさそうにしながら次の話題を振ろうとアタフタする。その様子を眺め微笑みながらも、シャギアは次の段階へと思考を張り巡らせる
次なるニュータイプ候補の出撃、軍上層部への増援要請、極秘裏に進められているガスタールへの根回し…問題は山積みである
が、今最も気になるのは、サテライトキャノン発射と同時に発生した謎の光だった。光の発生した場所には新連邦の北西基地があり、そこにはルーミィ・メイアのジャスティスガンダムを護衛に送っていた
ルーミィと、同じく護衛の任を受け西部基地に向かったフリーダムガンダムのパイロット、ユーリ・クラス。2人はベルクトからの借り物なのだが、実質部隊のはみ出し者として左遷された感が強く、フロスト兄弟としては厄介者を押し付けられたも同然だった。だが、戦闘能力はオールドタイプにしては高く、どことなくガロード・ランを連想させる。しかも、模擬戦では機体性能の高さと息のあったコンビプレイを披露してくれた
だからこそ、シャギアは自分たちの計画の駒として最大限利用する事を決めた。ゆえに、今ここで彼らに簡単に死なれては困るのだ
「何にせよ、まだ戦いは始まったばかりなのだよ、エスタルド。そして…ゲッコーステイト……」
野望を秘めた笑みを浮かべる兄弟の顔を、朝日が照らしていく
だが、2人の望む世界に太陽はいらなかった


時を少し遡り、新連邦軍西部基地

ユーリのフリーダムガンダムは、ウイングゼロとイクスブラウの2機を相手にいまだ互角の勝負を繰り広げていた
フリーダムの主要武器は、ハイマット・フルバーストをはじめ一時的に動きを止めてしまう砲台系統が多いため、決定打を出せずにいた。が、ビームライフルや「ピクウス」と呼ばれるバルカン砲、機体そのものの高機動性で翻弄、戦局を保っていた。さらに、ニュートロンジャマーキャンセラーによる無尽蔵のエネルギーを有していた事が、基地襲撃にエネルギーを費やした2機を劣勢に追い込んでいく
「バレル、エネルギー残量が厳しくなってるわ、危険よ」
「わかってるよ!でもこのまま逃げられそうな相手でもないじゃないか。だったら…だったら突っ込むしかないんだよ!!」
フリーダムと比較して、明らかに機動性の低いイクスブラウformH。だが、バレルは己の中に燃える闘志、そして一度やられた悔しさをぶつけるようにイオンブリッドライフルを連射する
だがフリーダムは回避しながら、ビームサーベルで攻撃を仕掛ける。それを避けたバレルだが、コックピット部分に蹴りを喰らい、地響きを立てて倒れこむ
フェイの絶叫がバレルの耳元で聞こえた―ような気がした。知らぬ間に彼の全身は、得体の知れぬゾクゾク感に支配されていた。今まで体験したことのない―もしかしたら押さえ込んでいただけかもしれない―刺激。窮地にありながら、いつの間にか口元には笑みが浮かんでいる

(絶望的な状況ほど、その後に得られる快楽は大きい。覚えておくんだ、フェイ・ロシュナンテ…)

コックピット内で頭をぶつけ、傷つきながらも反射的にバレルを見た瞬間、フェイの記憶から浮かび上がってきた冷たい声。彼女は必死にそれを振り消そうとする
確かに、目の前にいるのは大切なパートナー。だが今は思い出したくもない人物と重なって見えてしまう
かつての自分の上司、もう一人のバレル・オーランド―

「どうした羽付き? 今日は随分守りに徹してるようだけど、こないだのはこけおどしだったのかい?」
標的を変えて続いていた戦闘。ウイングゼロのツインバスターライフルを温存していたヒイロも、長引く戦いによるエネルギー不足を考慮し、武器発射のタイミングを窺っていた。バスターライフルは、命中すれば多大なダメージを敵に与える事が可能である。が、フリーダムの武装と同じく、一時的に動きを止めてしまうのが最大のネックで、外れた際に負うリスクが大きい。工作員、そして戦う者として高度の教育を受けた彼にも、この戦況は難易度が高かった
「機体性能30パーセントダウン。戦闘は可能、しかしエネルギー供給の必要有り。…戦況は若干不利、だが…」
ヒイロはキッと相手を見据えると、ビームサーベルを逆手に持ち、ウイングゼロの白き羽を撒き散らしながらフリーダムの懐に入り込む。予想外の奇襲にさすがのユーリも反応が遅れ、機体の脇腹に斬撃の跡を残してしまう
「…無口っぽいけど、攻撃は激しいよね。君」
「ユーリ・クラス、お前を殺す…!」
「おまけに物騒な言葉遣い。性別と情熱さえ揃えば僕のパートナーそっくりなのにね」
寡黙に戦いながらも、炎を瞳に灯し続けるヒイロ・ユイ

かつての彼は、敵を倒すなら自爆すら厭わなかっただろう。しかし今は違う。過去の戦争を通じて出会った仲間たちとの絆、そして自分の帰りを待つ者のため、簡単に散るわけにはいかなかった
苦難に折れぬ心。それは時として好機を人にもたらす
再び距離を取るウイングゼロとフリーダム。張り詰めた空気の中で、ビームサーベルの柄を握る握力も強くなった、その時
ズオオオオオオォォォ…!!
大きな爆音と共に、北東の空が極彩色で包まれる。当然ヒイロたちの視線もそちらへと向いたが、唯一人、ユーリだけがその光景に表情を強張らせていく
「まさか…まさかルーミィ!!」
自分は北東基地の護衛を任されたと、意気揚々と笑ったルーミィ。爆発と共に脳裏に浮かんだそんな彼女の姿に、ユーリは記憶の奥底に隠していた忌まわしい出来事とリンクさせてしまい、戦闘中にも関わらずフリーダムのライフルとシールドを下ろしてしまう

その一瞬の隙を、ヒイロとバレルは見逃さなかった

ウイングゼロは若干回転を掛けながらビームサーベルで斬り込む
ハッと我に返り、ライフルを盾代わりにするユーリではあったが、結果的に斬られ、右胸部に大きく傷が付く。そのままマシンキャノンを撃ち込まれ、急上昇し回避しようとするも、それは地上にいたイクスブラウにとっては恰好の餌食以外の何物でもなかった
「ターゲット、ロックオン!」
「逃がさないぞ、フリーダム!!」
フェイの声と共に、バレルはイクスブラウformHの奥の手―全弾発射攻撃・ハイブリッドオープンのレバーを引く。同時に、ミサイルや光弾など様々な攻撃がフリーダムに容赦なく襲い掛かる。ユーリはシールドで防ごうとするものの、もはや無駄な足掻きでしかなく、どんどん傷跡が広がっていく
「くっ、ここで堕ちてる暇はないってのに…!」
体勢を立て直そうとするユーリ。しかし戦場で養った第六感が迫りくる危機を告げる
フリーダムのいる地点からさらに上空。ウイングゼロがツインバスターライフルの発射体勢を取り、待ち構えていた。ユーリも負けじと、切り札であるハイマット・フルバーストの体勢を取る。エネルギーの残量など、関係なかった

「目標確認、排除する…!」
「いっけええええ!!」

フリーダムから放たれたビームの津波が、ゼロの攻撃と拮抗する。反動の強さを想定し、腰を据えて攻撃したものの、予想以上の力に象徴である白き巨大な羽がしなり、大きくひび割れしていく。フリーダムも機体の損傷の激しさで、各所から爆発が起きる
ぶつかり合う互いの攻撃。だが、拮抗しあい溜まりすぎたエネルギーは次第に大きくなっていく。中央で眩しい光を発し始めたそれは、とうとう爆発を起こす

ウイングゼロのライフルは手から離れ、自らの放ったエネルギーの強さで真ん中から先端がそれぞれ吹き飛んでしまう
対するフリーダムは反動を利用し、戦場から飛び立つ。ボロボロにはなっていたものの、蒼き翼を開いた形態―ハイマット・モードの効力は高く、一気に敵の攻撃が届かぬ場所まで離脱していった
一方、イクスブラウは片膝をついて衝撃波に耐えていた。厚めの装甲であるとはいえ、エネルギーの力は非常に大きい。さながら核兵器の爆発をバレルたちに想起させていた

しばらくして、ようやく爆風が止む。傷まみれのイクスブラウは武器を構えながら周囲を見渡す。だが、レーダーには一切反応がなく、フリーダムの姿や残骸も確認されなかった
「あいつ…やっぱり逃げたのかな?」
「そう見ていいかもしれないわね。…!バレル、あれを見て!!」
「え…?まさか…ウソだろヒイロ?!」
悲鳴にも似たフェイの声に導かれ、バレルが目にしたもの。それは象徴である白き羽を失い、見るも無残な姿で倒れこんでいたウイングゼロであった
すぐさま駆け寄り、機体を持ち上げるイクスブラウ。だが、ゼロはカメラアイの装甲が剥げ、機械の部分が見えていた。さらに、水晶のように輝くコックピット部分が大きくへこんでいた事がバレルの血を冷やす
「ヒイロ、ヒイロ!!応答してくれよヒイロ!!」
怒鳴りつけるように叫ぶバレル。後部席のフェイは、唇を震わせながらただただ心配そうに見つめている。まるで一日が終わってしまったかのように感じる間。2人に絶望の色が見え始めた時である
「…こちらヒイロ・ユイ。西部基地壊滅の任を完了、だが敵MSを一機逃がした。双方互いに損傷、被害は甚大。戦闘続行、不能…」
あまりに事務的な声に、バレルたちは思わず操縦席の中でずっこける。しかし、無事が確認できた事で、彼らの顔に微笑みと涙が浮かぶ
「ったく、心配させるなよ、ヒイロ……」
「良かった…本当に、良かった…」
ある程度の応急処置を施し、コックピットにヒイロを移しゼロの機体を担ぐイクスブラウ。ナデシコCやエスタルド軍の合同部隊の下へと戻るには少し時間が掛かるものの、エネルギー不足の心配はなかった

「はい、はい。…そうですか、了解しました。バレル、新連邦軍の飛行基地は全て制圧完了されたそうよ」
「本当に!?という事は、さっきの光は…?」
「それが、まだよく分かっていないようなの。ダブルエックスのサテライトキャノンのものなら、もっと北寄りに輝いたはずだし。おそらくはゲッターチームが知っていると思うわ」
「そっか…。でも、とにかくガロードや竜馬さんたちも成功したんだ」
ここ最近新連邦軍との戦いは防戦気味、さらに自分と瓜二つのベルクトとの事で悩んでいた事もあり、今回の作戦の成功はバレルの心をかなり解きほぐしていた。不謹慎な言い方だが、今の彼は全身が充実感に包まれていた
とにかく、帰って一眠りしたいと願うバレル。その後ろで、パートナーが不安げな表情を浮かべていたとは、知るよしもなかった―
「…どうやら付いてきてはないらしい。悔しいけど、今回はあいつらの勝ちなんだよね。それよりも今は…」
イクスブラウとウイングゼロが追尾してない事を確認すると、全身の痛みに耐えながら、ユーリのフリーダムはゆっくり動き出す
先程の離脱でハイマットモードを司る系統が完全にお釈迦になってしまったらしく、不本意ながらも歩いて進むしかなかった。MSもユーリの気迫で動いているのも同然と言った感じで、ボロボロな分、ある種妖気めいたものが周囲を包んでいる

フラフラと、うつろな目で前を見つめるユーリ。そんな彼の頭の中に、ふとある文章が浮かぶ
―大切な者を失ってしまった人間は、同じ痛みを味合わぬために誰も愛さなくなる―
何かの本で読んだ事がある、一度は信じかけた言葉。だが今は無価値すぎてしょうがなかった

(あんなじゃじゃ馬と組まされるなんて、運が悪いなお前)
…じゃじゃ馬どころか最高のパートナーですよ、先輩
(お前たちのせいで計画は台無し…覚悟しておくのだな)
いやいや、最高の褒め言葉ですよアンジェのおばさん
(ユーリ・クラス…貴様なぜあの女の庇い立てをする? 私には理解できぬのだが…)


「僕の生きる糧だから…かな、ベルクト隊長」
ふっと、どこか温かな笑みと共に、ユーリの瞳に再び火が灯る。いつの間にか朝日が大地を照らし出し、まるで後押しするかのようにボロボロのフリーダムを輝かせる

まだ歩ける。いや、どこまでも歩き続けてやる。今度こそ希望の火を失わぬために

彼が新連邦軍の偵察部隊に回収され、最愛のパートナーと再会するには、半日後の話である……
「ガロード・ラン君、任務ご苦労であった。君たちの活躍によって新連邦軍の戦力は大きく後退した。エスタルドの民を代表し、心から感謝する。ありがとう」
「いや、感謝だなんてなあ…。たははは……」
照れくさそうに笑いながら、今回の作戦メンバーの一人だったガロードはリー将軍と力強く握手を交わす。昇る朝日の中での光景は見栄えが良いものなのだが、握手を交わすリー将軍は先程から気になって仕方がないものがあった
「ところでガロード君、頭のケガは大丈夫かね?それにその服の汚れは…」
「いぃっ!?い、いやぁ、これは…な、なんでもないよ、こんなのいつもの事だからさ、ははは…」
乾いた声で笑うガロードに首をかしげながらも、とにかくリー将軍は再び強く手を握る

だが、ガロードはさっきから気になって仕方がない人物がいた
共に作戦に参加した仲間、ゲイナー・サンガである。彼は、本隊と合流するなり、すぐにゲッコーステイトのテクスの下へと直行していた
―サテライトキャノンを撃ち、フロスト兄弟との戦いを終えた直後のゲイナーは異常だった
座り込み微動だにしないキングゲイナーを不審に思い、声を掛けるも返事がない。心配になったガロードがDXから降り、キングゲイナーのコクピットを無理にこじ開けると、そこには、涙と吐瀉物で汚れ、肩を抱え歯をガタガタと鳴らし震える友人がいた
びっくりしたガロードは何があったと問い詰めるものの、答える気配がない。結局、汚れるのを構わずにゲイナーを介抱し続けた事で、彼も落ち着きを取り戻し、現在に至るという事である
そんな事があったせいか、どうにもガロードの心は晴れなかった
いや、それだけではない。エスタルドの民がこの勝利に喜ぶのは当然だが、ガロードをはじめとする仲間たちはこのまま新連邦が引き下がるわけがないと考えていたし、それ以外にも、NTよろしく、何かがとんでもない事が起こるような気がしてならなかった

そして、その予想は真ゲッターに担がれる格好で帰ってきたブラックゲッターのパイロット、流竜馬の説明によって的中してしまうのだった―
時を同じくして、新連邦軍本部
東南アジア制圧のために設置した飛行基地の壊滅、さらに情報部のデューイ・ノヴァクの送った部隊がアンノウン―しかもあのゲッターロボGに酷似したロボット―により潰されたという情報は、新連邦軍の実権を握る男、フィクス・ブラッドマンに衝撃を与えていた

立て続けにおきた出来事は、東南アジアの制圧が一筋縄でいかない事、さらに新連邦軍の権威の低下を表す。ゆえに、彼は、自室にデューイを呼びつけ、今後の対策について話し合っていた
「…ノヴァク大佐、お前の耳にも既に届いているはずだろう、あの件は…」
「ええ、もちろんですとも。…私もいささか驚いていましてね。13年前に極東地域を壊滅させる一因を作ったあのバケモノが、まさか私の送った部隊を全滅させるとは。どうもアジアという地域は私にとって鬼門のようです」
そう言って首を振る彼の姿は、見た限りでは落ち着いた印象を受ける。だが、彼も自らの計画を実行する前に現れた難題には苦虫を噛み潰した感情を持っており、ここはなんとかしのぎたい思いが強かった
「さらに、エスタルドのバックにはゲッコーステイトをはじめとするバルチャーの一団が関わっているという情報もある。…ゾンダー・エプタの件といい、真ドラゴンといい、奴らの行動は私の神経を逆撫でしよる!」
「…心中お察し致します。我々情報部も奴らの行動を糾弾しておりますが、なかなか手強い。しかし…お任せください、ブラッドマン司令官。既に我々の方で手はずは取っています」
「おお、そうか!して、その作戦は…」
「現在北米大陸方面を任されているアイムザット・カートラル諜報統括官、さらに太平洋戦線のアベル・バウアー中尉を呼び寄せ、部隊を編成しました。準備が出来次第、東南アジア方面に向かわせます」
デューイの提案に、ブラッドマンは疑問の色を顔に浮かばせる
「ノヴァク大佐、アイムザットは部隊を任せるには少しばかり野心が強すぎるような気がするが?それに、奴はフロスト兄弟に比べ実力が劣っていたから、北米に送ったのだが…」
ブラッドマンの疑問は想定内だったらしく、笑みを浮かべながら答え始める
「ご安心下さい。アイムザットは確かに強引過ぎますが、それが思わぬ運をもたらす事もあります。東南アジアにある国はエスタルドだけではないですから」
デューイには確信があった
現在三者同盟を組むエスタルドだが、そのうちの一国が極秘裏に新連邦軍に接触を図ってきたのだ。すでに根回しも済み、いつ離反行動を取るか、そのタイミングを合わせるだけだった。そのハッパを掛ける役目をアイムザットに与えようと謀ったのである
しかも、最近フロスト兄弟はNT能力を持つ可能性のあるパイロットを集めていると聞いた。ここで彼らに協力すれば、以前イズモ隊を撤退させた借りは帳消しになる
「ブラッドマン司令、アイムザットはNTの力に固執してる面もありますが、だからこそ、ゲッコーステイトの持っている真ドラゴンの情報と共にティファ・アディールやエウレカといった力を持った者たちも手に入れる事が出来るかもしれません。ここは一つ、ご決断を…」
しばらく黙り込むブラッドマン。そして背を向けると同時に答えが返ってくる
「……わかった、作戦を許可する。とにかく今は世界を平定させるのが最優先だ、かならず東南アジアを従わせるのだぞ!」
「ありがとうございます、司令……」
深々とブラッドマンに一礼すると、デューイは帽子を被り退室する
帰り道、彼は再び何かを思案し始める
(念のため、あの男の部隊の同行も検討するか…。荒っぽいとはいえ、奴の実力も大したものだからな)
「しかし…ゲッコーステイト、ホランドよ」
ふいに、杖を握る手の力が強くなる。血を分けた弟は、コーラリアンとかいうバケモノと調停を行うため、新連邦と、兄と戦っている。それを考える度、全身の血が熱くなる

私は地球を元の姿に、人間の手に取り戻したいだけだ!なぜそんな当たり前の事実を受け入れようとしない!!

「…道を踏み誤った者には、時には拳を振るうほどの罰を与えねばならない。そうだろう、ホランド……!」
杖で壁を強く打ち付けると、デューイは早歩きで闇の中へと去っていく

アイムザット・カートラルをリーダーとする特務部隊が東南アジア地域に派遣されたのは、間もなくしての事だった

to be continued…

次回 「まるで犬だぜ、このままじゃあよ」
《オマケ 3匹の青春とは何だってんだ+1-1》

前回のあらすじ…スパロボZ参戦記念という事でゲストで来たシン・アスカ。しかし、文章上の都合、言いたい事も言えぬまま終わってしまった!
果たして彼の言いたかった事とは何か?! 今日、遂に明かされる!!

レントン:…どうせあれでしょ。俺たちと合体攻撃したいとか告白イベントに参加したいとか、セーブ会話したいとか…
シン:全部言いやがった、このニジウラ野郎!!
ゲイナー:ほ、本当にそれが言いたかっただけだったんだ…
シン:ううう……。ちっくしょー、どうせ俺なんかイラナイ子だよぉ!!
ガロード:ま、まあ落ち着けよ!シナリオ陣がきっとなんとかしてくれるって!
シン:ガロード…お前マジいい奴すぎるぜ!サイコーだっぜ!
ガロード:は、ははは…(なに、今の岩田光央??)
ゲイナー:…ところでさ、ずっと気になってる事があるんだけど
レントン:なに、ゲイナー?
ゲイナー:シンが主役だとするとさ、あの新世界の神はどうなるのかな?
ガ&シ&レ:!!!
レントン:そ、そういえば…
ガロード:すっかり忘れてたな…。ACE3でも空気だったし
シン:スクコマ2もろくに売れなかったみたいだし…

??:やめてよね、僕の事簡単に忘れるなんて。そんなの許せないじゃない?

4バカ:ゲ、ゲェーーーーー!!!キラ・ヤマト??!!
キラ:さっきから聞いてれば空気だのなんだのって…。サテライトや月光蝶で僕が消せる
わけないじゃない、ニコ厨どもめ
レントン:この人、絶対ニコニコに入り浸ってるな…
キラ:当たり前だよ。プロニートを舐めないでほしいね
ゲイナー:プロニート?!何それ??!!
キラ:もちろん戦闘のプロにあやかったのさ
シン:パクリかよ、あんたって人は!大体今回あんたは敵の可能性が高いだろが!
キラ:はっはっは、嫁補正の前に効くわけないじゃん
ガロード:でも最近はギアスやダブルオーの前に霞んでる気がするぞ?
キラ:…ごほん、あれはほら、まあ、その…どうでもいいよ!とにかくラクスが泣いてるなら戦うだけさ!
ゲイナー:無視したよ、この勘違いニート!!
キラ:とにかく、君たち今からデストロイするから
4バカ:んなにぃぃぃぃぃぃっ!!!!???
キラ:所詮3クール・ニジウラ・ゲームオタク・主人公(笑)じゃ僕に勝てない事を教えてやる!!
ガロード:く、くそぅ、作者お気に入りのガンダム(しかも名作)をバカにしやがって!!
レントン:ニジウラで何が悪いってんだーー!
ゲイナー:ニートに言われたくなぁい!
シン:つか、(笑)ってなんだ、(笑)って!!
キラ:ほら、いつでもかかってきていいんだよ、坊やのやる事が!!
??:じゃあお構いなく(ジャッ)
キラ:………へ?

竜馬:なんで『チェンゲ』参戦させなかった
寺Pいぃぃぃぃぃぃぃ!!


キラ:ウッソオォォォォォン?!!!!
ガロード:おお、人中突きがきまったあぁぁぁ!!?
レントン:てか何で竜馬さんが?!
竜馬:ん?そりゃあれだ、八つ当たり
シン:ま、まさか…
ゲイナー:それだけの理由で…?
竜馬:まっ、ケン・イシカワの力ってわけよ、じゃな(ズンズンズン……)

4バカ:………
レントン:…この空気、どうする?
ゲイナー:ど、どうするって言ったって…
シン:まさかこんなサプライズがあるとは…
ガロード:う~ん…。仕方ねえ、最後は物真似でしめるか
レ&ゲ&シ:はぁ?
ガロード:ガロード・ラン、ラクス・クラインの物真似します!
     「乳酸菌摂ってるぅ?」
レントン:キャラ違うし…
ゲイナー:似てない上に中途半端…
シン:かっこ悪すぎる…
ガロード:……ごめん


かくして、何もかが中途半端という種らしい感じで幕を下ろすのであった
作者的にも、すんません

《完》

キラ:ふ、ふふふ…この復讐はスパロボZで…果たされるのかな…?
覚えて居るかい、キラ?
サルファで元祖逆ギレキャラ、カミーユ・ビダンに説教されたときのことを
今回はね、白富野によって浄化された、綺麗な綺麗なカミーユ先輩が、にっこり笑って手ぐすね引いて待ってるんだよ
しかも、微妙に浄化された、ちょっとツンデレなハマーン様とか、Z補正がかかってない普通に強いクワトロさんも待ってるよ
楽しみだね!(邪悪な笑い)

まぁ何にせよ、今回の世界の救世主はレントンとか桂(オーガス)だから諦めろ
場合によっては、∀に繭にされるとか、オーバーでビルに取り憑かれたゲイナーにけちょんけちょんにされる、とかありかもな。名付けて白富野攻撃(ぇ
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テーマ : Another Century's Episode 3 THE FINAL - ジャンル : ゲーム

2008/06/21 12:30 | 投稿SS【ゲーム】COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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