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【スパロボ妄想】ガンダム仕事人~第五話~

最近ニコ動で見返して、懐かしくなった

NG騎士ラムネ&40 Vol.1 [DVD]NG騎士ラムネ&40 Vol.1 [DVD]
(2008/11/26)
草尾毅; 横山智佐; 玉川紗己子; 神代知衣; 矢尾一樹; 松井菜桜子; TARAKO; 林原めぐみ; 三石琴乃; 勝生真沙子

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最初は「ワタル」や「グランゾート」の劣化コピー(失礼)かと思って観てたら、途中で大化けした神アニメ
ダ・サイダー&ヘビメタコ最高
・・・え、主役はラムネスだろーが、と
いや、正直どのキャラクターも良くできた描写がされてて、誰か一人って言うと難しいですよ、ええ
しかし、あのアホキャラっぷりはやっぱ捨てがたい

なお、ワタクシ個人としては、“炎”は無かったことにして欲しいw
えー
難産だった第五話を一応書き上げたので、アップします
何故苦労したのか・・・
それは出てくる人たちがカオス過ぎたからじゃないか、と反省はしております


そこは、限りなく近く遙かに遠い世界
華のバンプレ国
ここはスパロボ横町


多少の騒ぎはあっても、いつも平和なこの町
そしていつものように、正樹はあちこち迷いながらもジャンク屋・フリーデンに辿り着く。と言っても彼がジャンクを売るわけではなく、この店に住むティファへの文を預かってのことであった
「毎度、馬倶亜拿久屋です。文を・・・って!?」
暖簾をくぐった正樹が見たのは、何者かに荒らされ酷い有様で倒れている、ジャミルやウイッツ達であった
「どうしたんだこりゃぁ・・・おい、ガロード!しっかりしろよ!!」
咄嗟に抱き起こされたガロードは、譫言のように大切な彼女の名を叫んでいた
「ううっ・・・畜生、畜生・・・ティファ・・・護れなくて・・・ごめ・・・ん・・・」
それは、平和なスパロボ横町を襲った、同時多発誘拐事件の幕開けであった


数刻後
知らせを受けた南町奉行所から、アムロやカミーユ達が駆け付けてくる
「コイツは酷いな・・・ほら、肩に掴まって」
「わりぃな、カミーユ・・・いてて」
ロアビィを連れ、診療所へと運ぶカミーユを横目に見ながら、アムロは話を続ける
「すまないな、こんな少人数で。実は他のところでも、同じような誘拐事件が起こっていて、あちこち手を割かれているんだ」
「我々以外に襲われた店があるのか?」
幸い怪我の程度の低かったジャミルは、アムロの事情聴取を受けていた。襲った相手が相手だけに、てっきり自分たちだけが襲われたと思っていたのだが、実際には多くの事件が周辺でも起きていると聞き、目を丸くする
「今判ってるだけでも
得具洲久長屋の大家、メダイユ家のアナお嬢さん
これもジャンク屋シャングリラの、プル姉妹
貴族の灰夢家の使用人、ローラ
DC団ゾンボルト夫妻の養女、イルイ
ラーメン屋テンカワ夫妻の養女、ルリ

・・・その他諸々」
ファにロアビィを託た上で、手にしたメモ用紙をめくりながら、行方不明者リストを読み上げるカミーユ
「一部の被害者宅には、身代金要求も来ているようだ」
特に金持ちであるメダイユ家と、灰夢家には巨額の身代金の提示がされているらしい
「それは大事だな。どおりで、DC団も全く姿を見ないわけだ」
「ああ・・・あそこは別の意味で、とんでもないことになってるからな、今」
というのも、養女を護れなかったゼンガーに、奥さん(=ソフィア)が大激怒してしまい、DC団の宿泊所を半壊させるほどの大夫婦喧嘩が展開されたのだった
そこに、イルイを慕う団員のアイビスやアラドまで加わり、リューネの取りなしさえ功を奏さず(しかも逆ギレして騒動に参戦)、捜索そっちのけでその辺を焼け野原にしてしまったのだ
結局、騒動にぶちぎれたクスハが家事に逃避し、クスハ汁を大量生産し始めたのをきっかけに、恐れを成して全員大人しくはなったらしい

「そんなわけで町中大騒ぎさ。バニングさん達はメダイユ家で大捜索、獣戦機隊の連中はジュドー達に乗せられて、そのまま犯人捜しに行ってしまったし・・・一番の問題の灰夢家には、シロー達がつきっきりさ」
灰夢家は月の貴族・蘇霊琉(ソレル)家の遠戚である。蘇霊琉家がこの騒動を耳にしたら、後でどんな外交問題に発展するか、知れたものではない。犯人の意図はそれなのだろうか
事件を統率・調査するブライトの、頭痛と胃痛の種は増えるばかりである
「それで、ここを襲ってきたのは間違いなく、フロスト兄弟なのか?」
カミーユがガロードに問う。彼も彼でいろいろ怪我をしていて、ずいぶん酷い格好なのだが、今にも店を飛び出しそうなぐらい、カリカリしているのが傍目に判る
「俺が見間違えるわけねぇだろ。いろんな意味で因縁があるかんな」
ガロードはかつて、猫目小僧などと名乗って、コソ泥を働いていた時期があった。が、あるときにたまたまフリーデンに盗みに入ったモノの、ティファに一目惚れしてその場でコソ泥から足を洗った、と言う判りやすい少年である
そんな彼のコソ泥時代、様々なお宝を盗む依頼を何度か受け、その後堅気になったガロードとは反目し合っているのが、盗賊フロスト兄弟である
「あんにゃろ、ティファがなんかに必要だとか嘯いて、俺の目の前で・・・!ってて」
「おい、無茶するな」
ティファの目の前で散々いたぶられ、左腕は骨折寸前の状態であった。テクスが間に合わなければ、そのまま障害が残ったかも知れない
「彼女が攫われる理由・・・あの娘の予知能力が関係してるのか?」
「身代金の要求もない以上、それしか考えられまい」
正樹が届けに来た文も、それに関連していた。彼女の占いは横町以外にも有名で、遠方から文に悩みをしたため、彼女を頼る人々は多い。その助言の的確さは群を抜いていて、それでいて薄謝でこれを請け負っていたから、評判が良いのも頷ける話だ
「なんにせよ許せねぇな。アムロの旦那、俺もなんか協力できることあるかい?」
「君は確かデュオと顔見知りだったな。もし、彼が何か掴んだら知らせてくれるよう、頼んでおいてくれないか?」
「合点承知!」
「・・・で、僕らは動かないんですか?」
デュオのから版をする手伝いをしつつ、キラがそう問う
「ばっか、俺らは別に“ご町内の平和を守る正義の味方”じゃねえんだぞ?」
アムロの頼みもあるので、情報収集に余念のないデュオ
余りに頑張って版を刷るので、瓦版用の墨で顔がすすけてしまっている
「え、違うんですか?」
「そりゃ、俺らが狙うのは悪党だけ、だけどな?」
必死になって捜査をしている、南町奉行所の一面を版に描きつつ、デュオは続ける
「表向いては、アムロの旦那達が平和を守ってんだ。けどな、あの人達も結局は権力の波の中にいるんだよ。動けねぇこともある、苦悩の末に見逃さなきゃならない悪党だっている」
「前に聞いた、北町奉行所の件ですか?」
「そういうこと。それに今回は、町内を巻き込んだ大事だ。俺らが手を出すまでもなく、みんながみんなそれなりに動き始めてる。だから今回の俺らの仕事は、あの人達が仕事をしやすいよう、側面からサポートするって事なワケよ」
デュオは懐にため込んだメモをさっさとまとめ、記事をすらすらと書き起こしながらそう応えた
「んでな、五飛は認めないかも知れねぇけど、人殺しって面では、俺らもその悪党と、結局負っている業は何も変わりゃしねぇんだ。もしもそれを突き詰めるなら、その殺しの根本が自分の強欲から出るものか、金を貰って割り切ってやってるのか、それしかないじゃねぇの?そう言う世知辛い立場を弁えて、それでも権力の前に泣きを見る誰かから、金を貰って始末する。それが俺ら仕事人なんだよ」
「・・・師匠は、そう言ういろいろな正義があるのを、僕に見せたかったのかな」
「さあねぇ。ヒイロの考えてることは、俺もたまに判らなくなるからな」
キラの早業で、どんどん刷り上がっていく瓦版を、デュオは頼もしそうに眺めている
「さてと、俺はコイツを捌いてくるぜ。キラありがとよ。これ一枚懐に入れて、ヒイロんとこに戻りな」
手渡されたそれには、誘拐事件で目撃されたフロスト兄弟の、手配似顔絵が描かれていた
得具洲久長屋
住民達が長屋の一室に顔を揃え、対策会議を開いていた
長屋の住人と大家の関係とは言え、メダイユ家は温厚な人物揃いで住人からも慕われていた。特にアナは“姫様”と呼ばれるほどの人気ぶりで、その彼女が誘拐されたのだから住民の動揺ぶりは想像に余りある
「俺が用心棒で付いていながら・・・」
ゲインが目を離した少しのスキに、何者かがアナを連れ去ってしまったのだ。プロを自負するゲインには、手痛い失敗である
「今はそれを言っても始まらんだろう」
こちらでは下手人が判然とせず、どうやって動いたものかも決めかねる状態であった
そうして人々が、どうにかしてアナの行方を捜そうと頑張っている時、その一同の主人公たるゲイナーはどうしているかというと
「う~ん、今度のコミケのネタが浮かばないなぁ」
同人誌の原稿を描いていた
「この一大事に原稿なんてどうでも良いでしょ!」
サラの蹴りによる痛恨の一撃!
「ちょっとサラ、何するんだよ!」
「アナ姫が攫われたって言うのに、貴方は何をしているわけ?」
心外だと言わんばかりのゲイナーであるが、ここはサラの方に分があるのは、その場に他の人物がいれば否定できない事実であろう
「そ、そんなこといったって、もう共同執筆者の彼女は描き終わって・・・」
「あんたはコミケとやらの売り上げと、アナ姫様の命のどっちが大事なのよ!」
「無茶を言わないでよ、僕には早くモノを書くぐらいしか特技が・・・」
「んじゃぁ、遅れなんていつでも取り戻せるじゃない。さっさと情報収集ぐらいしてらっしゃい!」
いつの間にかサラが手に握っていた金属バットが、ゲイナーを的確に捉えた。そして恐ろしい勢いで吹き飛ばされた彼は、そのまま天井を突き破り遙か彼方に吹き飛ばされたのだった
デュオから瓦版を買い求めたレントンは、少し離れた広場にエウレカと共に座り、それを興味深げに読み込んでいる
その側では、五飛がご町内の皆様に“誰でもできるカンフー道場”展開中。一件平和そうな風景ではあるが、そこに人が沢山たむろしているのも、珍しく不審者が増えていることから来る、皆の不安の表れかも知れない
「レントン、そんな物読んでどうするの?」
「手配書をちゃんと見ておくのさ」
万が一エウレカが狙われたりしたらたまらない、警戒のための情報は多い方が良い。今回の犯人の意図がつかめない以上、大事な者を守るのは自分、と言う意識も必要なのだろう。と、空の彼方で何かがきらりと光ったかと思うと、彼らの目の前に先ほどのゲイナーが吹き飛ばされきた。そのまま地面にのめり込んだゲイナーを、二人はどうしたものかと見下ろすしかない
「ちょっと、なんでこんなことになるんだよ!」
ずぼっと地面から顔を上げるゲイナー。それだけの勢いで地面に突き刺さったにも関わらず、少しも割れてない彼のメガネはものすごい
「あのぅ、お兄さん大丈夫?」
声をかけられてゲイナーは、自分が自宅からは全く離れた場所に飛ばされたと、ようやく自覚した。そして声をかけた相手が、最近瓦版で見た劇団員の二人と気づいた
「うわぁ、有名人に恥ずかしい所見られたな・・・」
「え、俺たちが有名人!?」
レントンはあれだけのことをしたにも関わらず、自分たちが世間でどう思われているか自覚がなかったようだ
「そりゃそうだよ。封印されていた精霊を呼び起こすシナリオ、それを成功させた奇跡の少年、有名にならないわけがない」
「へ・・・へへへ、何か恥ずかしいなぁ」
頬を赤らめて恥ずかしがるレントンは、まだまだ子供であった
そんなレントンに構わず、エウレカは話の流れを変える
「ところで君、何でこんな所に飛ばされてきたの?」
そこでゲイナーは、恥ずかしながら“想いの人にバットで殴られて吹っ飛ばされた”経緯を二人に伝えた
「うわー、ずいぶん過激な彼女だね」
「ハハハ・・・でも、そんな強気な所が良いんだよね」
すっかり和んでしまった三人が和やかに談笑していると、その視界の先をフラフラと歩く影があった
「くっそぉ・・・ティファ・・・」
それは怪我を押して出てきたガロードであった。愛しいティファを思う余り、まだ腕の自由も利かないというのに、必死に痛みに耐え無茶をしていた。が、いくら彼でも限度というものがある。ガロードは三人見ている前で、バタリと倒れ込んでしまう
「あ、ちょ、ちょっと兄さん、大丈夫!?」
見かねてガロードを助け起こすレントン。エウレカも、彼の怪我が深刻なのを一目で見抜いて、その傷口に手をかざす。精霊である彼女の力をそこに注ぎ込み、ある程度傷を塞いでみせる
「・・・あ、あんた」
「大丈夫、これぐらいなら大したことないから」
精霊である存在に手間をかけさせたと気づき、ガロードは慌ててエウレカを見上げる。といっても、彼女は余り気にかけていない様子であったが
「兄さん、こんな怪我で出回っちゃダメだよ」
「お前、あの劇団の・・・忠告はありがてぇが、俺には助けなきゃなんない子がいるんだ」
「でもそんな怪我でどうするんだよ」
ゲイナーの指摘も尤もであるが、ガロードのティファへの想いを聞くに付け、レントンも巻き込み徐々に彼に同情的になっていく
「そんな可愛い彼女の目の前で痛めつけられたなんて・・・ガロード、辛かったよな」
「酷いッス、残酷ッス、許せないッス!」
「だとしたらどうするんだね、少年達よ」
いきがる三人の少年の耳に、男の声が響いた。見上げたレントンは、そこに居た男が意図しいエウレカを捉えているのを見た
「レントン!」
「なにするんだ、エウレカを離せ・・・って!?」
そしてその顔は、手にした瓦版に描かれていた顔とよく似ていた
「・・・シャギア!」
ガロードは求めた仇が目の前に現れたことで、形振り構わずシャギアに飛びかかろうとする。だが、その前にもう一人の男が立ち塞がる
「片腕でどうする気だい、ガロード?」
「くそっ、オルバ!ティファをどこへやった!!」
「フフ・・・君らに話せるわけがないだろう」
オルバはガロードを軽く投げ飛ばしてあしらう
「ガロード!・・・おい、なにするんだよ!」
「お前達に用はない。我々はこの精霊の少女が必要なだけ・・・事は済んだ、行くぞオルバ」
「ああ、兄さん」
フロスト兄弟がその場を去ろうとした瞬間、今度はその二人の前に立ち塞がる影が一つ
「・・・貴様ら、エウレカを離せ」
三人に起こった異常を察知した五飛である。彼から発せられる気迫に、さしものフロスト兄弟も、背中に寒いものが走るのを感じはしたが、これも“仕事”である以上、放置することもできない
「ほう、我らに逆らうつもりか?」
「僕らにたてつこうなんて、君は正義の味方のつもりかい?」
努めて冷静を保とうとする二人だが、うっかりオルバが五飛の逆鱗に触れる台詞を言ったのがまずかった
「当たり前だ、俺は正義だ!・・・そして貴様らは正義ではない!!」
どこからか取り出された五飛のトンファーが、目にも止まらぬスピードで兄弟を打ちのめす
「悪・即・断ッ!!」
「うごえええあぁっ!?」

三人の少年が呆然と見守る中、フロスト兄弟はあっという間に打ちのめされ、哀れ天空の星となったのだった
「フン・・・おい、大丈夫か貴様ら」
ぶっきらぼうにそう言う五飛だが、一応彼らを気にしてのことではある
「あのう、五飛師範・・・」
「僕らを助けてくれたのは、とってもありがたいんですけど・・・」
「エウレカもまとめてぶっ飛ばしてどーすんですか!!」
見ればその場に残っているのは、レントン・ゲイナー・ガロードの少年三人だけで、肝心のエウレカの姿がなかった。どうもレントンの指摘したとおり、シャギアがまだエウレカの腕を掴んでいるのをすっかり忘れ、力の限り断罪してしまったようである・・・
「・・・」
「「「・・・」」」

ちゅどーん
次の瞬間、五飛は懐に隠し持っていた、トロワ謹製の花火玉に火を付け、ハラキリを敢行して見せたのであった
「おおい、何の騒ぎだこりゃ・・・って、おお!?
突然の爆発に気づいたデュオがその場に駆け付けた時には、公園のど真ん中に消し炭四体が残されているのみであった・・・
「・・・で?」
奉行所
アムロがカミーユを目の前にして、無茶苦茶渋い顔をしながら、報告書をしたためていた筆をバキッと折ってしまう
「消し炭から復活した後、そのまま五飛のヤツは、『これは自分の責任だ』とか言って、吹っ飛ばしたフロスト兄弟を追いかけていったらしい、と」
「しかもレントン達まで付いていったらしいです」
もちろん五飛は止めたし、デュオも引き留めようとしたのだが、彼女(+大家)奪還に燃える三人は、聞く耳持たずにダッシュしてしまったという
「まったく、まだ犯人も何も分かってないって言うのに!」
「それについてなんですがアムロさん。実はこんな投書があったんです」
カミーユが差し出すその紙には、見慣れない筆跡で次のように書かれていた
『此度の騒動は、旧字音藩残党の仕業成。我、町外れの廃屋にて連中を目撃せしこと、お知らせ申し上げ候』
以前お城の殿様との諍いがあり、そのいざこざのために潰された字音藩
彼らはお取り潰しを怨んで、天下転覆を企んでいるともっぱらの噂ではあった、が
「どう思う?」
「・・・俺の感では、信じられると思います」
カミーユは神にも近い感の持ち主であった。その彼が言うのだから、あるいは信じるに足る情報と言うことだろうか
「よし、五飛達がうっかり字音藩の連中と遭う前に、俺たちの方から仕掛けるぞ。馬を引け!」
「了解です。散らばってる人達を呼び戻します」
スパロボ横町を遠くに眺める廃屋
そこにはたれ込みどおり、旧字音藩残党の頭目であるシャアが、今後の計画を練るべく人を集めていた
「それにしても大丈夫なのですか、大佐。あんな連中を使って誘拐事件だなんて」
ハマーン・カーン(はにゃーん仕様)は、幼くして旧字音藩の忘れ形見、ミネバの世話係を任された少女である
その思い重責に耐えるべく頼るは、これまた旧字音藩に仕官していたシャアである
普段はスパロボ横町の、ただの変態として行動しているように見えて、こういう悪巧みにも参加してたりする。意外と侮れない
しかし、そんなシャアを普段は(逃避的意味で)盲信しているハマーンも、フロスト兄弟に対する不信感はさすがに深いらしく、彼らを使うのは余りいい気がしないらしい
「ハマーン、ここでの私は大佐ではない。ただの素浪人だよ」
「でも何故か、そう呼ばないと収まりが付かないのです」
シャアを“大佐”以外の呼称で呼ぶのは収まりが悪い。それはスパロボ世界の定め事故仕方ない
「まあいい。ハマーンがアレを心配するのは判る。だがこれは、字音藩再建のための資金と術を得るために仕方ないことなのだ」
「メダイユ家についてはわかります。しかし、それなら灰夢家はなぜ当主であるキエルではなく、使用人などを」
「・・・趣味ではなかったのでな」
「なんです?」
「なんでもない。さて、ハマーンはこの間攫ってきた、ニュータイプの少女達を見張っておいてくれ」
そう言われて、渋々ティファ達がいる牢に向かうハマーンを見送り、シャアはもう一つの座敷牢の方に足を向けた
そこには不安そうに方を縮めているアナと、彼女を慰めているローラの姿があった
が、そんなアナも、誘拐犯本人が目の前に現れたことで、不安げな所を見られてはと奮起したのか、キッと口元を引き締めてシャアを見る
「シャア・アズナブル、いつまでわたくし達をここに閉じ込めておくつもりです」
「事が済むまで・・・と申し上げておきたいところですが」
そのサングラスの下の表情は伺えない。怖い気持ちを必死に押さえているアナを、ローラもまたなにやら得体の知れない気配を感じているのを隠しつつ、しっかと抱きしめている
「そうか、わかりました。貴方はわたくし共を慰み者にしようというのですね。こんな小さな少女を捕まえておいて、それでいてなんて非道な。恥を知りなさい!」
「それは・・・」
と、シャアがなにやら反論めいたことを言おうとした、その時だった
ひゅるるる・・・という、アナクロな効果音がしたかと思うと、屋根を突き破ってフロスト兄弟&エウレカが牢に落下してきたのである
「やあシャア・アズナブル」
ぐっちゃぐちゃになっている屋根の破片に埋もれつつも、クールな表情を崩さないのは、ある意味さすがフロスト兄弟と言わざるを得ない
「・・・なにをしている、シャギア・フロスト?」
が、こうしてシャアがツッコムのも尤もな状況ではある
「いやなに、首尾良く精霊の少女を手に入れた、と言いたい所なのだが。なぁオルバよ」
「そうだね兄さん、うっかり招かれざる客も導き入れてしまったようだよ」
砂煙の向こうからのっそり現れたのは、五飛&恋する若者三人組であった
「貴様が犯人だったとはな、赤い彗星」
レントンは、フロスト兄弟がガレキに埋まって身動きが取れない、と知るや否やエウレカに駆けより、とりあえず彼女の身柄を確保することには成功する
「むっ、張五飛か。まずい相手が現れたものだ」
シャアも五飛の実力は知っている。状況が余りよろしくないと察した彼は、咄嗟にアナとローラを盾に取って四人の動きを封じる
「くそ、卑怯だぞ!」
「てめぇ、ティファをどこにやりやがった、さっさと白状しやがれ!」
「ふっ、そういきがるな。彼女らの命を私が握っているのを判らぬほど、君らも愚かではあるまい」
ぐっと人質相手に彼らが怯んだのを見て、シャアは手にした無線のスイッチを入れた
「ハマーンか。この場所を人に知られた。そちらの人質は良いから、撤退の準備をしろ」
妙に潔いことである。が、今盾に取っているアナとローラは、手放すつもりはないらしい
抜き足差し足で撤退しようとしているシャアと、どうにか二人を取り戻そうとする四人の間に割って入ったのは、どこからとも無く飛んできた五文銭であった
凄まじい正確さで投げ込まれるそれを、これまた凄まじい精度で避けるシャアの手元がお留守になったのを、ゲイナーは見逃さなかった
「アナ姫様!」
「ゲイナー!?」
珍しく男を見せたゲイナーは、“通常の三倍運動神経が良い”と評されるシャアの手元から、なんとアナを取り戻して見せたのだ。後で知ることだが、ゲイナーが“モノを早く書ける”というのは、実際には彼に『加速』という特殊能力があり、瞬間的にはシャアを上回るスピードで動作ができることができるのだ!
「無事か、お前達!?」
五文銭の発射元は、愛馬・仁宇にまたがってその場に駆け付けた、アムロであった
「ちぃっ、最も厄介な相手に見つかったか!」
「シャア!大人しく町内で普通に変態行為だけしていればいいモノを、今更字音藩再建だなどと、どういうつもりだ?」
シャアとアムロは、字音藩が健在の頃からいろいろあって、互いに苦手意識のある間柄であった
(“大人しく普通に変態行為”って、言ってることが良く判らないよ兄さん)
(聞くなオルバよ。敢えて突っ込むまでもあるまい)

相変わらずガレキに埋もれたままのフロスト兄弟は、やることがないのでツッコミ行為に専念することに決めたようだ
「確かに字音藩再建は重要だが・・・今回に関して言えば、そんな物は二の次なのだよ、アムロ!」
シャアは片手に抱えたローラをしっかと抱き留めつつ、にじり寄るアムロと対峙する
「そうとも、私もずいぶん我慢してきたさ。だが、それも限界が来たのだ!」
「何だと・・・?シャア、まさか!!」
「貴様ら奉行所は、私と幼女が同居するのを否定した!だから実力行使に出たのだ。そう・・・私、シャア・アズナブルは少女を囲って、萌えようというのだよ!
「ロリだよ、それは!!」
大真面目に輪をかけて真面目な二人だが、それ以外の面子が腰砕けになってorzしてるのは説明するまでもない
(どうしよう兄さん、アイツ真正の変態だよ)
(我らも変態兄弟などと言われるが、足元にも及ばんなオルバよ)

とりあえず関わらないフリをしたい二人だが、仕事を請け負ってしまった以上、この場で縁を切るのも叶わない
「ちょっと、それだったら尚更離して下さいよ!」
顔面蒼白になって悲鳴を上げているのはローラである
「それはできない相談だ。君ほどの美少女、離すわけにはいかん」
「だから違うんですって、僕は男です!!
「ハッハッハッ、この期に及んでまだそんなことを言う。嘘をつくなら、もう少しマシなことを言ったらどうだね、ローラたん(;´Д`)ハァハァ
(“ローラたん”と来たぞオルバよ)
(いよいよ末期だね。この場を離れたいよ、兄さん)

どんどんキャラが崩れていくシャアに、さしものフロスト兄弟もドン引きである
「おいこらシャアのオッサン!」
そこへ真面目にツッコミを入れたのは、どうにか立ち直ってきたガロードである
「ロランはホントに男だぜ?そいつ、灰夢家のお嬢さんの趣味で、女装させられてるだけだっての!
「そうですよ、ガロードの言うとおり、ほら!!」
そう言うとローラ、もといロランは着物の胸元をバッと引っぺがす
もちろんそこから出たのは、どちらかというと筋肉質の胸板であって、ひんぬーでもなんでもない、いわゆる男性の胸部であった
「な・・・!?おお、神よ・・・天は二物を与えずということか!」
驚愕の事実に、シャアは先ほどに輪をかけて良く判らないことを口走っている
「ええい、こうなれば・・・ルリたんとイルイたんだけでも、なんとしても我がモノとするのだ!
(ショックを受けたと思ったけど、全然諦めてないよ、兄さん)
(ここまで来るともはや賞賛を送るほか無いな、オルバよ)

計画の失敗を認めるどころか、ターゲット選択を変える方向に動くシャアは、どこまで堕ちるのだろうか
「シャア・・・情けないヤツ・・・」
錯乱するライバルの姿は、本当に情けなくて涙が出てくる
その時、遠くから仁宇とは違う馬が、地面を蹄で穿つ音が高らかに響いた
「そぉぉはいかぁぁぁぁん!!」
現れたのは、黒馬・賭賂夢邊(=トロンベ)にまたがって駆け抜ける、ゼンガー・ゾンボルトであった
「イルイは返して貰おう、一刀両断ッ!!」
気合い一閃、叩っ斬られるシャアに続いての攻撃
「ゲェェキガンフレァァァッ!!」
いきなりボソンジャンプで突っ込んできたアキトに、空中高く吹っ飛ばされるシャア
「やああってやるぜぇぇ!!」
「ジュドー、キャラが違う違う!!」
トドメとばかりに猛烈パンチを食らわすジュドーだが、確かにそれではキャラが違う
「うごふあぁぁぁ!?」
因果応報とばかりに攻撃を喰らいまくったシャア
地面に叩きつけられた彼の前には、いつの間にか現れたハマーンがいた
「おお、ハマーン。助けに・・・」
が、見上げたハマーンからは、今までに見たこともないどす黒いオーラが立ち上っていた
「・・・大佐?」
「な、なにかなハマーン」
余りの迫力に、シャアは今までの連中にかなりずったぼろにされてるのに、おののいて後ずさりしている
「そぉ~んなに・・・幼女が欲しかった・・・と」
そして彼女はみるみる体型が変わり、黒ミン○ーモモ状態のハマーンに進化した!
「恥を知れ、俗物!!」
「ぎょああああ!?」

どこからとも無く現れたファンネル乱舞により、旧字音藩残党のアジトは大崩壊
フロスト兄弟はお縄になったモノの、シャアもハマーンも行方不明
幼女誘拐事件は、なんだか有耶無耶の内に、その幕を閉じたのであった
「俺が出てきたのは一体何だったんだ?」
自らのミスで事態が一時期ごたごたしたので、こういう訳の分からないオチに五飛は納得行かない
「さーね。でも、平和なのは良いんじゃね?」
新聞のネタを確保したので、とりあえずはいいやと思っているデュオ
しかしこの事件は、次の異変への布石となってしまったのである
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テーマ : スーパーロボット大戦 - ジャンル : ゲーム

2009/05/03 02:38 | SS【スパロボ系】-スパロボ仕事人COMMENT(5)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

シャアw

シャアが、シャアが壊れているwww
いやこれはこれでエラい面白いんですけども。
それにしても物語が毎回テンポ良く進展してますねぇ・・・読みやすいです。
ちなみにDC組の面々が全員正座して一斉に
クスハ汁を飲み下し
「結構なお手前で」
と青白い顔をしているのが目に浮かびましたwww


>ラムネ
おもしろいですよね!自分もダ・サイダー好きですw
どっちかっていうと40炎のが印象深いんですけども。
カイゼルファイヤーカッコ良かったなぁ・・・・・

同じあかほり先生の作品でしたらセイバーマリオネットとかも好きだったり。
JとRのDVDが何故か手元にあるという・・・・www

No:1284 2009/05/03 05:02 | ワイルドヘヴン #- URL [ 編集 ]

いやはや…

シャア…あんたって人は…

「そんなにロリに萌えたいのかよ!!」

と突っ込みたくなりました。
で、こんなことをしておくながら、
「私はクワトロ・バジーナ」だとか言いながら、南町に帰ってくるんでしょうね。
本当にギュネイはこんな人の下で良くやってます。

まあ、今回の件が、シャアの単なる暴走で終わりそうにないのは、ラストで明らかですけど…
とにかく楽しみにしてます。

No:1285 2009/05/03 05:12 | 壱華 #oAs7XwdI URL [ 編集 ]

先日はどうもすいません

どもっす!

ようやく気分が落ち着いたあっしです。来週に早速第2戦が待っていますので、キバっていきます!

で、今回の話。…シャア、お前それでも人間かあぁぁぁぁぁ!?(笑
ローラ(ロラン)にティファにアナ姫に…。無茶苦茶見境がなくなってきたような
そして、ここの世界では初顔合わせの恋愛少年団。次回にどうつながるかが楽しみです

さて、またしても私信ですが、今年の夏はいろいろと燃えそうです。これのおかげで↓

『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
…まさかの平成ライダー×昭和ライダー(合わせて26人)の共演。しかも、シン・ZO・Jまでいるとか。やるな、東映!
でも…てつを(BLACK&BLACK RXの南光太郎)が2人って…ゴルゴムの仕業だ!!(爆
では、この辺りで失礼しやす!

No:1286 2009/05/03 10:25 | 弁慶 #9fYuzJy. URL [ 編集 ]

ゲイナー様万歳(爆)

どうもイヴです。SSは楽しく読ませていただきました!いやぁ、ゲイナー様にあんな特技があったなんて・・・すごいです!シャアより早く動けるなんて移動するときに使うとテレポートと勘違いされそうです(にやにや)仕事人ではこれからウッソや勇もでてくるんですよね!

弁慶さん>
そ、それって本当ですか?!ってことは電王とまた会えるってことになるんですよね?!!私まで燃えてきましたぁぁぁーーーーーー!!!

・・・・・ふぅ、では師匠、SSはもう少し練ってから後半を出しますので待っててください。
ついでにここおかしいと感じたところは直してもかまいません。

No:1287 2009/05/03 15:29 | イヴ #cnZdQCf. URL [ 編集 ]

ストレス発散

やっと第六話に手を付けられる、と少しホッとしてる管理人です
発端~山場~オチまでは決まってるので、間が問題かなぁ

ワイルドヘヴンさん>
>DC組の面々が全員正座して一斉に(ry
きっとそれはあったと思うw
>自分もダ・サイダー好きですw
よかった、同志がいたぞ!
しかし何故にワタクシが“炎”は無かったことにして欲しい、と言うかというと
設定がわちゃくちゃになったからです
DX辺りまでの単純明快さが好きだったのに・・・
>同じあかほり先生の作品
セイバーマリオネットは受け付けない(苦笑
そういや意外と、「テッカマンブレード」もあかほり作品だと知られてませんな


壱華さん>
>「私はクワトロ・バジーナ」だとか言いながら、南町に帰ってくる
ふ・・・それについては、やな続きが決まっているので、安心して待ってて下さい(ぇ


弁慶さん>
就職ごときで人生決まりません
ワタクシも一年ニートしてから社会人してますから
>『仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
ああ、これはワタクシも期待しているのですよ
よーやるわ、という部分と
どんだけはっちゃけるのかという意味で
>てつを(BLACK&BLACK RXの南光太郎)が2人
それでもてつをなら何とかしてくれる!(ぇ
だってRXは素で分身するし(ぇぇぇ

イヴさん>
>SSは楽しく読ませていただきました!
よかった、難産した甲斐があったw
>仕事人ではこれからウッソや勇もでてくるんですよね!
うーむ、勇はあると思いますが、ウッソはどうだろう?
今回本当はシャクティも攫わせようとは思ったんだけど、いろいろあって止めになってたりはします
>SSはもう少し練ってから後半を出します
ゆっくり考えて大丈夫ですよ!
・・・それにしてもワタクシ、いつの間にSS専門になってるんだ?

No:1288 2009/05/03 23:39 | あるす #- URL [ 編集 ]

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