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【スパロボ妄想】ガンダム仕事人~第六話~

古いゲームですが、わたくしの世界感構成の一翼を担っているので、ご紹介します

伝説のオウガバトル PlayStation the Best伝説のオウガバトル PlayStation the Best
(1996/09/27)
PlayStation

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これをスーファミで初めてやった時は、いろいろな意味で衝撃でしたね
特にアライメントとカオスフレームの概念。敵国ゼネテキア帝国に攻め込んだ瞬間、それまで解放者として戦ってきたのに、民衆に侵略者って言われて、カオスフレームがドン引きした時のショックは忘れられない

あとマルチエンディング
これ自体は、過去に「女神転生II」で体験していましたが、まさかタロット十二種類分ちゃんとあるとは思わなんだ
しかし性分が災いしてか、一度ベストエンディングに辿り着いた後は、どれだけ我慢しても悪いことができなくて、何度もやり直したけど“世界”以外のエンディングを出せなくなってしまった・・・
さて
仕事人は一応エセ時代劇なので、少し古い言い回しを使っている部分があります
例えば『店』は、みせじゃなくて“たな”と読みます
『文』は“ふみ”、ってな感じです
変な所でかぶれてすみません(^_^;)

そしてこの六話は・・・いろんな意味で最カオスかもしれんです
読みづらかったらすんませんw


そこは、限りなく近く遙かに遠い世界
華のバンプレ国
ここはスパロボ横町


幼女誘拐事件の悪夢冷めやらぬ中、町内にはまたも騒動の嵐が吹き荒れる
「ハッハッハッ、小生に正面からぶつかるとはよい度胸だ。貴様も字音藩の生き残りとやらか?このギム・ギンガナムが成敗してくれよう!!」
前回の騒動の折、灰夢家が誘拐事件に巻き込まれたのは、周知の通り
その遠戚に当たる月の王家・蘇霊琉家に、長年武将として仕えるギンガナムが、この事件を盾にスパロボ町内に乗り込んできたのである
その横暴ぶりは酷いもので、あちこちの(ギンガナムなりに)怪しそうな家屋に乗り込んでは、要らぬ騒動を起こして喧嘩沙汰になってばかり
今日と言えば、町中でたまたまぶつかった男達に、あらぬ難癖を付けて喧嘩に持ち込もうとしているではないか
「もうその事件は終わってんだっつてんだろ?月の侍は時差ぼけで困るぜ」
「そんな言い方は失礼じゃないか、真・竜馬。だがギンガナムさん、貴方の言い分には論拠がないぞ」
「てめぇは優等生すぎんだよ、T・竜馬
原・竜馬の言うとおりだぜ。こういうヤツは、一度コテンパンにしねぇと懲りねぇんだよ」
ネオ・竜馬まで・・・火に油を注ぐんじゃない!」
ぶつかった相手が、早乙女さん家の竜馬四兄弟だったのも、これまたギンガナムには好都合であり、横町の住人にとっては最悪の事態
何せギンガナムは、横町のシン・アスカ以上に喧嘩っ早く・・・というより、戦争マニアで騒動フェチであり、竜馬四兄弟の方は一人を除いて、歩く凶器と言われるほどの凶悪人物揃いである
と、そこに黄色と黒の縞模様という、無茶苦茶目立つ出で立ちの男が割って入ってきた
「ギム・ギンガナム!ディアナ様を嘆かせるその行為、もはや見過ごすわけにはいかん!」
「ハリー・オード!わざわざ月から小生を追ってきたか」
「阪神王子はディアナに心酔だから仕方ないのさ」
ギンガナムの脇からちょこっと顔を出し、ハリーに舌を出すのは彼の道化・メリーベルである
「メリーベル!ディアナ様を呼び捨てするとは、万死に値する!!」
怒り心頭、クールな面持ちもかなぐり捨て、今にも飛びかからん顔つきのハリー
「おいおいお前らっ!町中で大喧嘩は、これ以上ゴメンだぜ」
騒ぎを聞きつけて現場に急行してきたのは、忍を先頭とした獣戦機隊の面子である
「ファハッハッハッ、この町の住人はさぞかし臆病と見える!小生が邪魔なら邪魔として、実力で排除してみせるがいい。できるなら、だなが!!」
「ああん?俺らの仕事は、町を守ることなんだよ。テメェのくだらねえ趣味になんて付き合ってられねーな」
ここまでの応対は、忍としても比較的落ち着いた、正常な対応であろう
だが獣戦機隊は、南町奉行所一頭に血の上るのが早い連中の集まりでもある。よりによって彼らしか手が空いてなかったのが運の尽き
「女連れの男は肝っ玉が小さくていかん!器が知れようと言うものよ」
「女の前で格好悪くしたくないのさ。ギンガナムにはないデリカシーってヤツだね!」
二人して余計な台詞を忍に投げかけ、最近の件でいらいらしていた忍の導火線に火を付けてしまった
ぷちっ
「やぁああってやろーじゃねぇかーーーーーッ!!」
「一人で逝かせねぇぜ忍!流竜馬は一筋縄ではいかねぇとこを見せてやる!!」
「ユニバァァァァァァァーーーーーーーーーーーースァル!!」

ちゅどーん
本日の被害
引っ越し中の、祖路船(ソロシップ)の皆様壊滅
シン・アスカの妹、マユ吹っ飛ばされ重傷
行商中の神家族、商売道具を破壊され泣き崩れる


「これらの事態、重く受けて頂きたいですな。キエルお嬢さん」
灰夢家には、北町奉行所のアスハム・ブーンが顔を出していた
南町の連中では頼りにならん、ということでしゃしゃり出てきたらしい
「ちょっと待ってよ。今回の件は、あたし達灰夢家には直接関係ないじゃない」
ソシエの言うとおりで、アスハムがギンガナムの騒動を灰夢家に忠告するのは、もうとばっちりとしか言いようのないことである
「そんなことは百も承知でここに来ているのですよ、ソシエお嬢さん」
アスハムは開き直った。曰く、ギンガナムが盾にしているのは、数日前に収まったばかりの誘拐騒動の件である。それもこれも、灰夢家が月の王家・蘇霊琉家の遠戚にである、それだけの接点から来ている。誘拐されたことについて灰夢家に責はないが、逆に言えば蘇霊琉家に物申せるのは、彼女らしかいないのである
事実、町内では、月の蘇霊琉家当主・ディアナ様は何故、ギンガナムの横暴を許しておられるのだろうと、そんな不満が噴出しつつあった
「あたし達だって、ディアナ様には何度もお願い・・・」
一歩も引くつもりの無かったソシエだが、その彼女をキエルが制した
「あなた様の仰ることも一理あります。再度、わたくしの方からディアナ様にお願い申し上げ、どうにか騒動を収める術を捜してみましょう」
ぺこり、とキエルが頭を下げたのを見て、アスハムは内心薄暗い笑みを浮かべつつ、表向きは敬意を表しつつその場を去っていった
「まったく、なんていやなヤツなんでしょう、アイツ!」
“このスキに灰夢家の弱みを握ろう”
そんなアスハムの裏表を敏感に察し、ソシエは憤懣やるかたない様子で叫びながら、のっしのっしと音がしそうな歩調で、自室に戻っていく
「ハリーさんが来たって事は、ディアナ様も何とか動いてらっしゃるのでしょうけど・・・」
ロランも沈痛な面持ちだった。横にいる“キエルお嬢さん”の気持ちを考えると、やるせない想いである
「すみませんディアナ様・・・僕が、うっかり攫われたりしなければ」
「貴方に何の責がありましょう?むしろ、事件が解決するまではギンガナムが出てこなかったことから考えても、キエルさんは良くやってらっしゃる」
読者さん達には説明するまでもないが、実はこのキエルお嬢さんはディアナ様ご本人であらせられる
二人は既に、何かの機会に入れ替わっては、女王と庶民を使い分けてそれぞれの生活を謳歌していた。原作の世界ならともかく、平和な横町の生活であれば、そう言った戯れもまた一つの彼女らの姿であろう。しかし、今はそうも言っていられない
「わたくしに一つ、思う所があります。ロラン、少し付き合ってもらえますか?」
ディアナとロランが向かったのは、萩野富士の祭貢神社であった
と言ってもロランには初めての場所で、周囲の荒れ具合を見るに付け、この場所に何の意味があるのか、さっぱり察しが付かない
一方で、荒れ果てた森の中に佇む、今にも崩れそうな社を懐かしそうに見つめ、そしてふと悲しそうな目になるディアナ
「ここもずいぶん荒れ果ててしまいました」
「ディアナ様は、この場所をよくご存じなのですか?」
ロランに問いかけられ、ディアナはふと思い出話をし始めた
「わたくしが、魔法で眠りの時を過ごしているのは知っていますね?以前目覚めた二千五百年前、この地には五柱の神を奉る祭貢王国があったのです」
この五柱の神は特別な力を持っているとされ、様々な形で人々を守り導いていたという。そしてその当時の祭貢王国王に、ディアナは個人的に大変世話になっていた
「そんな由緒正しいお社だったのですね。僕は全然知りませんでした」
ロランは月から来たとは言え、それなりに横町の歴史を学んでいる。その彼でさえ何も祭貢神社の謂われを知らないのだから、王国は相当前に何かの厄災に遭ったのだろう
「わたくしが眠っている間に一体何があったのでしょう・・・王族の方々は、生き残っておられるのでしょうか・・・心配は尽きませんが、今はあの五柱の神の力が、未だこの社に残っていることを、一縷の望みとしたいと思います」
そう言ってディアナが懐から取り出したのは、相当の価値がある大きめの金塊であった
「神様、このお社を護っていた神様。どうか力なきわたくしをお許し下さい。その上でお願いします。わたくしに力をお貸し下さい。横暴なるギム・ギンガナムを止める力を・・・」
真摯に祈りを捧げたディアナと、それに倣って共に祈ったロランが社を去った後、複雑な顔をした鈴々奈とヒイロ達が顔を出した
「今の話、本当なのか鈴々奈」
「いえ・・・わたくしも初耳です」
この社のご神体は失われて久しく、それが祭貢神社衰退の原因の一つでもあった。鈴々奈には兄がいるのだが、彼はこの失われたご神体を探し求め、社を出奔してしまっている
「二千五百年も前といえば、十五代以上前のご先祖様の時代・・・その頃の文書を掘り返して、いろいろ見てみないと何とも言えません」
「気の長い話だぜ。調べてたら何年かかるかも判りゃしねぇ」
荒れ果てたとは言え、社の地下には古文書が大量に仕舞われており、掘り返せばまだまだわんさかいろいろ出てきそうな雰囲気なのである
「そうだな。今はこの依頼を果たす方が先だろう」
「何にせよ、ご町内の危機には変わらんからな」
「美しい女王の願い、聴かないわけには行かない」
久々に、仕事人五人揃っての“仕置き”スタート・・・となるはずであった
南町奉行所でキツく灸を据えられたギンガナムであったが、開放されてなお懲りる様子もなく、我が物顔で横町を歩き回っていた
「まったく、この町の連中は小生を何だと思っているか」
「ギンガナム、お前自分の顔をよく見てからモノをいいな?」
メリーベルに突っ込まれるまでもなく、ギンガナムとて行き違う人々の誰もが、あからさまに自分を避ける姿に気づいている。それが無性に腹立たしいらしい
ちりーん
「フフ・・・アタシはアンタみたいな危険な男、嫌いじゃないどねぇ?」
突然脇道から声がかかった。ふとギンガナムがそちらに目をやると、あちこちに鈴を付けた怪しい風体の女が、そこに立っていた
「ほう、自ら小生に声をかけるとは珍しい。女、貴様何者だ?」
「アタシかい。この近くで、細々小料理屋をやっている。ファラって呼んでおくれ」
これまた読者さんには説明する必要もないが、これはカトルの変装である
ニタリと笑うその女に、ギンガナムは興味を抱いたようであった
「どうだい、店はこの近くさ。一杯やっていかないか?」
「ほう、地上の酒を一献か、それは粋なことだ」
「ちょっと、ギム・ギンガナム!・・・むぐっ?
ふらっとファラに付いていくギンガナムを止めようとしたメリーベルだったが、ふいに目に見えない何かに身体を絡められてしまう
「む?メリーベル、どこへ行った」
後ろを振り返って彼女がいないのに気づいたギンガナム。が、ファラはフフッと笑って応える
「ここからは大人の時間だからねぇ・・・お嬢ちゃんはお嬢ちゃんで、楽しみを用意しておいたよ」

「道化さんに相応しいだろ、その格好さ」
もちろんメリーベルを絡め取ったのはデュオの組紐である
彼女はデュオの紐にぐるぐる巻きにされ、まるで蓑虫のように天井につるされる羽目になっていたのだった
カコン、と添水がこぎ見よい音を立てる日本庭園
美しく整えられたそれを見渡せる、広い座敷にギンガナムは通されていた
「ま、一献」
ファラが差し出すのは、秘蔵の日本酒というものである
が、それにはトロワ特製の毒薬が、ひっそり仕込まれていた
「ギンガナムが杯を取ったのを確認」
遠くから望遠鏡で様子を確認しているトロワ達。意外にもすんなり事が運んでいるので、デュオとカトル以外は暇だ・・・と思っていたのだが
「むっ、秘蔵というだけのことはある。なんと摩訶不思議な味か」
ぐいっとそれを飲み干したギンガナム、全くもって平気な顔である
「どういう事だ、少しも効いた気配がないぞ?」
驚いて声を上げる五飛だが、当のトロワ自身が珍しく驚きを隠せない
「バカな。あれはクスハ汁をベースに、トリカブト・ドクツルタケ・ベニテングタケ・キングコブラ・タランチュラ・サソリ・河豚毒・・・その他諸々の合成物だぞ」
「・・・それで死なないって・・・」
キラが驚いているのと同様に、ファラ(=カトル)も思わぬ展開に焦っていた。が、こう言う時に咄嗟に次の手を打つのが、仕事人というものである
ファラは鈴の間に仕込んでいた、小さな針を悟られないように取り出すと、狙い定めてギンガナムの延髄にそれを突き立てる
「・・・おお!鍼治療とは粋なサービスだ。実は小生、肩がこって仕方なかったのだ。気の利く女ではないか」
長年の肩こりが軽減されたようで、ギンガナムはご機嫌である
「カトルの鍼技が通じんだと?」
「どんだけ頑丈なんだ、あの首」
だが、とりあえず殺意には気づかれてない。であれば次の手である
ファラはあくまで平静を装い、ギンガナムを気遣ってみせる
「そうかい、ギンガナムの旦那。アタシの読みも捨てたもんじゃないね。それなら、用意しておいたアレが役に立つってモノさ」
ぱんぱん、とファラが手を叩くと、怪しい覆面をした男が部屋に入ってきた
「ワタシ、気功達人ネ。ネオ・チャイナ一万年ノ歴史アル技、貴方ニ施シテ差シ上ゲルアルヨ」
ポーカーフェイスではあるが、自信満々そうにパキポキと指を鳴らす、片言日本語のこの男、誰かというと
「五飛・・・無茶しやがって・・・」
「頑張れ五飛、お前は漢だ」

仕事に合わせてキャラを買える、それも正義である(謎)
「ホワアタタタタタタァァァ~ッ!」
無防備に背中を曝すギンガナムに対し、五飛は狙い定めて秘孔を力の限り突いて突きまくる!これこそ、ネオ・チャイナ秘伝の、北斗○烈拳!!
「おお、おおお!なんということだ、肩が軽いぞ、軽いぞぉぉ!
だが、キャラを崩してまで接近して放ったその技は、ますますギンガナムのストレス軽減に役立つばかりだ
「効いてねぇぞオイ、どうなってやがんだ?」
「まさかヤツの秘孔は、常人の逆位置だとでもいうのか」
「それじゃ聖帝ザ○ザー様ですよ」
突っ込んでいる場合ではない。このままでは仕事人の名に賭けて、“仕置き”を終わらすことができないではないか
「仕方ない、手荒だがこの手段で行く」
ヒイロは手にした、スナイパー火縄銃の銃口をギンガナムに向ける。彼がこれを使うことは滅多にない。それくらい事態は逼迫しているのだ
そして放たれた弾は、狙い違わずギンガナムの額を貫いた・・・が
「むおっ、痛いではないか!?誰であるか、小生に傷を付けようなどという、不埒な輩は!」
額と後頭部から、どくどく血が流れていてにも関わらず、ギンガナムは少しも死にそうな気配もない
「何でアレで死なない!?」
「っていうか、今になって狙われてるの気づいた!?」
「ええい、ギム・ギンガナムは化け物かッ!!」
さしものファラも五飛もその場でドン引きである。ギンガナムが痛みと怒りで大暴れしているのを良いことに、さっさとその場を退散してヒイロ達に合流する
「ちいっ、緊急事態か。キラ、リミットを解除する。いくぞ!」
「了解です!」
ヒイロとキラが華麗に宙を舞う!
「ツインバスターライフル(人間サイズ)、発射!」
「ミーティア(人間サイズ)装着・・・フルバースト!!」

超高圧エネルギーの渦が、ギンガナムに襲いかかる
普通なら死ぬ。と言うか、今までの段階で絶対死んでいる
だが相手はギンガナムである
ギンガナムは自らに向けられた、ツインバスターライフルとプラズマ収束ビーム砲のエネルギーを、逆に我が物としてしまっていたのだ!
そして、それらのエネルギーを解放した、それが!!

「絶好調であ~る!!」
全高十五メートルはありそうな、巨大ギンガナムだ!!
「・・・ギンガナムだ」
「ああ、ギンガナムだ」
「二千五百年ぶりだな」
寺子屋・ネルフの一室で、碇校長と冬月教頭が静かにそう言った
「そんなの見れば分かるよ父さん!っていうか、二千五百年も前のこと、何で知ってるの?」
側で聞いていたシンジが突っ込むが、二人はポーカーフェイスを維持し続けたままだ
「・・・もしかして、思わせぶりにいってるだけでしょ?」
「戦う気がないなら帰れ!」
図星だったらしい
「ちょっと、誤魔化さないでよ父さん?」
一方、巨大なギンガナムの足元で、仕事人五人+見習一人は呆然としていた
「・・・任務失敗、自爆する」
ちゅどーん
まずは全ての手が終わった、とばかりにヒイロ自爆
「わーっ、師匠!ちゃんと責任取ってから自爆して下さいっ!」
大慌てのキラを尻目に、トロワとカトルはなにやらいそいそ準備を始める
あっけにとられているキラの目の前で、トロワはヒイロの血で地面に魔方陣を描き、カトルはその脇でなにやら呪文を唱え始めたではないか
「ちょっとー!?何やってんですか、貴方たちは!」
今度はキラがドン引きだが、そんな彼の前に五飛が紙切れを差し出してくる
「落ち着け。この作業には時間稼ぎが必要だ。不本意だが、貴様のケータイでそこへ電話して、助っ人を要請しろ」
相変わらず訳が分からない、と思いつつも、キラがその紙を受け取った瞬間であった
魔方陣の真ん中で倒れ伏していたヒイロが、突然怪しいオーラをまとった状態でむくりと立ち上がった
「世界の歪みは・・・俺の敵は、どこだーッ!!」
そう叫びながら、ヒイロはダッシュで町中に消えていく
「アレこそヒイロの第三の人格、通称“零”だ」
「はい!?」
どうやらさっきの怪しい儀式は、“零”を呼び出すための物だったらしい
「余りに危険な人格なんで、いつもは封印しているんですが、緊急事態ですから仕方ないです」
一体どう危険なのかは良く判らないが、言動がヤバかったのは間違いない
「さぁ、ヒイロが戻ってくるまでの時間を稼がないと。キラ、早く電話を!」
「え、はぁ、はい・・・えっと、010・・・あ、すいません、ヒイロ師匠の使いの者です・・・え、合い言葉?・・・あ、えーとこれかな?『時代劇でも出撃OK?』
「スパロボ横町防衛組、出動!」
仁の掛け声に、寺子屋・ネルフの五年三組全員が、手にしたメダルを机にはめ込んだ!
ずごごご・・・という音と共に、寺子屋の家屋がなにやら変形して行くではないか
「うおおお!?寺子屋がぁぁ?」
ちょうど庭に出ていたママドゥ先生は、大切な学舎が大変なことになって錯乱している
「ちょっとー!?何が起こってるの、父さん!?」
「だから言った、戦う気がなければ帰れと」
同じく、“変形”に巻き込まれている碇親子と、冬月先生。校長室の中でわちゃくちゃになっていた
こうして寺子屋の家屋は、一体どういう原理か良く判らないが、がしょんぎゃしょんと各部のパーツを構成し終わり、やがて人型を成してスパロボ横町のど真ん中に出現した
「『からくり武者・雷神王』、見参だぜ!」

「むううっ、小生の行く手を阻む者ありか、おもしろい!」
雷神王を遠くに認めたギンガナム、好敵手出現とばかりにそちらに猛突進をかける
「来たなぁ、ギンガナム、ゲ○トだぜ!
そのまま雷神王を取っ組み合いバトルにもつれ込んでいくのだが
「ちょと五飛さん、あれってロボット・・・」
「アレはカラクリだ」
冷徹に突っ込むキラに、これまた冷静に切り返す五飛
「嘘言わないで下さいよ!いくらなんでもあんなの、カラクリで動かせるわけ無いでしょっ!!」
「騒ぐ前によく見ろ。あの中で必死に戦う、少年少女が見えないのか」
言われてキラが目を懲らす、雷神王の各部位では・・・

「飛鳥、右だよ右っ!」
「煩いな、言われなくたってやってるって!」
「マリア、足をちゃんと動かしてよっ」
「吼児はこっちのことを気にしてないで、敵を観察してちょうだい!!」
「勉っ、ちゃんと敵を分析してくれよ。こっぱずかしい所見せられないぜ」
「判ってます。せっかくの出番ですからね、大暴れしてしまいましょう!」


・・・とまぁ、面子が多いので全員は書かないが、防衛組全員で必死で雷神王の手足を動かしているではないか
「えーと・・・あれ、あの子達にやらせてていいんですか?」
「雷神王に俺たちは乗れない」
「いや、そーゆー問題じゃ・・・」
と、キラの視線の向こうに、うっすらと砂埃が立った
それは徐々に大きな煙となってこちらに近づいてくる
よく目を懲らすと、それは何かをひっつかんで駆け戻ってくる、逝っちゃった目になっているヒイロであった
「よし、ヒイロが間に合った!」
「間に合ったって・・・師匠、何掴んでるんです?」
さらに近づいてきたヒイロの手元を見ると、そこには町内を引きずり回されてずたぼろ状態のアスハムの姿があるではないか
「な、なんで!?」
キラが突っ込む間もなく、ヒイロはダッシュしてきた勢いのまま、アスハムを巨大ギンガナムに向かってぶん投げた
「フッ・・・勝ったな」
「ああ。対コヤス消滅とは、彼らも考えたな」
その様子を見ていた碇校長と冬月教頭は、またもや思わせぶりな台詞を吐いてみせる
「また訳分からないこと言ってるよ。父さん、大丈夫?」
“変形”の衝撃で、ぐちゃぐちゃになった校長室の隅っこ
大量の物の中に埋もれながら、シンジはそう突っ込んでくる
「対消滅の理論を知っているかね、シンジ君。同じ質量、同じエネルギーを持った物同士がぶつかり合うと、互いの保存しているエネルギーを相殺しあって消滅する、というものだ」
冬月の説明には、シンジもとりあえず納得は行く
「つまり、同じコヤスが演じており、且つ同じく変なキャラ同士をぶつけることで、互いを消滅させる・・・それが対コヤス消滅というわけだ」
「そのコヤスって何ですか、人の名前!?それよりも、目の前にいるこの大きなギンガナムが消えるって事は、つまり」
シンジのツッコミは最後まで言えなかった
「ワタシを何だと思っとるんだ、貴様らぁぁぁ~!!」
「オ・ノーレ!?」

カッ
冬月先生の解説どおり、アスハムと巨大ギンガナムが接触した瞬間、その場に巨大な十字型の火柱が立ち上った
こうして横町は、巨大ギンガナムの猛威からは護られた
ただし、半径三キロ以内の町が吹っ飛んで、寺子屋・ネルフも跡形無くぶっ飛んだし、“零”が降りっぱなしのヒイロの暴走が止まらず、さらに半径五キロ以内の町が消し飛んだりもしたのではあったが
それだけ被害があっても、結局誰も死んでないのがスパロボ横町である
「全く・・・この後片付け、一体どうする気なんだ?」
とりあえず後片付けに駆り出された、南町奉行所の一面
限りなく広がる破壊の跡のを前に、大きくため息をつくアムロに近づく影
「遅れてすまない。今日から南町に配属された、クワトロ・バジーナだ。これから私も手伝わせて貰う」
聞き覚えのある声に驚き、振り返ったアムロが見たのは、サングラスに金髪、少し薄赤い袴を履いた男であった
「それにしてもずいぶん酷いな。一体何があったんだ」
「元はと言えばアンタのせいだろ・・・」
「何の話だね。私はついこの間まで石見銀山にいたのだが」
華麗にすっとぼけるクワトロを、なんとなく車田あおりでアムロがぶっ飛ばしてしまったのだが、それはまた別のお話への布石である
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テーマ : スーパーロボット大戦 - ジャンル : ゲーム

2009/05/06 01:56 | SS【スパロボ系】-スパロボ仕事人COMMENT(4)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

なんか…凄いです

作家さん自身がカオスというだけあって、凄いです。まず冒頭のギンナガムと竜馬四兄弟のコンボにやられました。私はスパロボでしかゲッターを知りませんが、多分隼人と弁慶も四人くらいずつ居て、更に武蔵がいてミチルさんがいて、元気がいてゴウ・ケイ・ガイもいるってことですか!?スパロボ横町に全員だすかは別として(私は一堂にかいしたところ見たいですが)、ある意味「早乙女さん家が大変だ」な世界ですね。
次はカトルのファラ化です。これも中の人補正ですか?
そして締めは「対コヤス消滅」!ギンガムさん相手では、同じコヤス属性でも、キラの兄貴分のムウさんではきつそうですし…
でも、安心して読めるのでこれからもスパロボ横町がどんどん広がっていくのが楽しみです。
P.S.やっぱりクワトロになって、しれっと帰ってきましたね、赤い人。あと、雷神王私も見てました。

No:1290 2009/05/06 06:27 | 壱華 #LZIlQM9E URL [ 編集 ]

ひさしぶりに笑ったww

すごい面白かったです。
読んでいて何回笑ったかww
特に対コヤス消失がツボに入りました。
いつも以上にぶっとんでいました。
ギンガナムが原作以上に人間離れしているのはあえて突っ込みませんよ?

No:1291 2009/05/06 21:25 | あくと #6Z79jEeU URL [ 編集 ]

ハハハ、子安めwww

どもっす!

世間がゴールデンウィークの中、あっしは1人一般教養の勉強でした。…海外旅行とかぬかす連中に「豚インフルエンザかかっちまえ、こんちくしょー(涙)」と思ったのはナイショっす(爆

さて、そんな中の最新作。いつにもましてやりたい放題っすね。コヤスキャラ同士の消滅とか、唐突に出てきた大量の新キャラなど…。個人的にゲンドウ&冬月自重(笑
あと、竜馬に新がいないのは伏線すか?それともまさかの…?

あと、最近アニメバブルが崩壊したようですが…。
……そんなのあったんすか?(ヲイ
近頃は特撮、あるいは『銀魂』or『フレッシュプリキュア』ぐらいしか見ないもんで…。それこそ、前に書いてあったように『ビーストウォーズ』の声を頭から録り直して放送すりゃいいのにと
ちなみに、『フレッシュ~』は出崎統演出もどきやらかしたり、ヒロインの父親がカツラ業者、朝っぱらから便秘ネタなど、女の子向けにしてはやけにチャレンジャーっす(笑 …の割りに脚本&演出が良くまとまってて、テーマも深いのが腹立ちます(?

では、今日はこの辺りで失礼しやす!!

No:1292 2009/05/06 23:48 | 弁慶 #9fYuzJy. URL [ 編集 ]

はっちゃけた

またビーストウォーズのラジオコメンタリーの動画をニコ動で見つけてしまい、腹がよじれている管理人です

それにしても今回は、『対コヤス消滅』が非常にウケたようだww
壱華さんも仰ってるように、ギンガナムを消せる子安キャラはアスハムしか居らんかったとですよ
ムウ(orネオ)じゃキャラが薄すぎるし
シンヤ(テッカマンブレード)だと兄さんラブ成分強すぎだし(ぉぃ)
シュウじゃフフフ・・・成分ばっかりだし(なんだそりゃ)

壱華さん>
>早乙女さん家が大変だ
へい、仰るとおり全員いる予定です(キッパリ
その全員を扱えるかどうかは不明なので、ご要望にお応えできるか判りませんが
>やっぱりクワトロになって、しれっと帰ってきましたね、赤い人
そりゃもう、この人はいないと困るのでw
でも一応伏線だったりする

あくとさん>
>ギンガナムが原作以上に人間離れしている
ハッハッハッ、ギンガナムが人間なワケないじゃないですよね!(ぇ

弁慶さん>
ゴールデンウィークって何?美味しいんですかね、それ
>ゲンドウ&冬月自重(笑
このお二方かが出てきたからと言って、人類補完計画が実施されるわけではないのが、横町の良い所
>竜馬に新がいないのは伏線すか?
・・・確か『新』竜馬ってスパロボに出てなかったように記憶してるんですけど・・・
わ す れ て る?
>アニメバブルが崩壊した
そんな物があるかどうか気づかないからバブルなのではないでしょうか、とマジレスしてみる

No:1293 2009/05/07 00:11 | あるす #- URL [ 編集 ]

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