【スパロボSS】真・スパロボの学園(2)~調査~

なんとなくニコ動で懐かしい動画がヒットしてしまい、無限ループで垂れ流し中
今聞いても色褪せないなぁ

ワタクシが過去に、ただ一つだけプレイできたレーシングゲーム
それがリッジレーサーだったりします
嘘っぽい動きをするゲーム内の車を、テクノの音楽に合わせてギャリギャリ操作するのが、何とも言えず快感でしたな
PSが出た時、本体と同時購入したのもイイ思い出です

ちなみに現実には、車の免許持ってません、ハイ


なんか続きがだーっと降ってきたので、一気に書き下ろしちゃいました

ネタの順番がどうなるか分からないですが、この後書きたい物の骨子もある程度あります

しかし今回はちょっとシリアス
というよりも、このスパロボ学園の中で、どんだけ刹那が不自然か・・・というか、スパロボ未参戦故のおかしさでずれて転けてる・・・そう言う部分を注意して書いてみた内容です


キーンコーンカーンコーン・・・
終業を知らせる鐘が鳴り響き、高等部クラスの面子は、ようやく訪れた開放の時間に、肩の荷を降ろしたようにふうと息を吐き出す

その一角
刹那の据わる辺りの席には、当然のように人だかりができていた
だがそれは、刹那を囲んでどうこうと言うよりも
「だからさ、ゲイナーは適任なんだって」
「そうやって僕にいろいろ押しつけて」
「ちょっとゲイナー君、シーブックの言ってることは正しいわよ」
学級委員長のシーブックと、ゲイナーのお節介焼きで有名なサラが、ゲイナーを囲んでなにやら言い争していた。話題の中心になるべき当の刹那の方が、一体全体何でこうなってるのか、きょとんとして居るぐらいである
「刹那と同じ寮になるんだし、元気を出すためにも話し相手が居た方が良いだろう?」
「同じ寮なのは分かったけど、別に元気がないってことは無いよ」
半ばむくれた顔をして、シーブックの説得に反論するゲイナーだが、横から援護しているサラが収まらない
「嘘おっしゃい!ご両親が亡くなってからってもの、授業には出ても上の空。で、寮に帰ったと思ったら引き籠もってるって言うじゃない」
「僕だって、ショックに思うことはある!」
「誰もあんたがショックに思ってないとは言ってないでしょうが!」
刹那は内心、『これは埒が明かないな』と感じていた。なるほど、両親を亡くしたとなれば確かに、心に深い影を落とす要因にもなるだろう。こう言う時、人はムキになるものだ、と言う程度のことは彼も少しは分かっていた。更に、これはゲイナーにつけいるチャンスだ、とも感じていた
「・・・俺も、両親は"居ない"
「え」
ゲイナーは刹那の思わぬ台詞にぴくりと反応した
「俺の出身がクルジス共和国・・・と言えば、お前でも分かるだろう」
「・・・」
無言で首をすくめるゲイナー。その隣では、サラががしっと胸の辺りで腕を組み、訳知り顔でうんうんと頷いてみせる
「やっぱりねぇ、転入初日から寮入りだって言うから、何かあると思ってたのよ」
「そうなのか・・・じゃぁ相当苦労して、この学園に来たんだろ」
「まあな」
中東での悲惨な戦乱は、遠いこの地でもよく知られていた。と言ってもその"悲惨さ"は彼らが実感したものではないので、あくまで想像したものでしかないだろうことは、言わずと知れたことでもある
だが、両親を"亡くす"という経験は、周囲の状況がどうであれ、悲しいことに変わりがないと言うことだ
「でも分かったろゲイナー、世の中いろいろあるってさ」
「う、うん・・・そう、だね・・・」
ポン、とシーブックに肩を叩かれ、"新入生の世話役"を渋々受け入れるゲイナー。そんな彼を、刹那は冷たい目で見つめていた
『とりあえずは、ヤツの取り込みの初歩を打ったか』
冷たいようだが潜入捜査の初手は、いかに早く情報源となる人物を得るかにかかっている。そしてその人物には、自分の素性を聞かせない"壁"を作るのも重要である
いいかぁゲイナー、俺だってせっかく回ってきた出番、譲るの悔しいんだからな、わかるだろ?でも、俺パン屋のバイトがあるからさ」
話が纏まったのを確認して、シーブックは慌てて教室を出て行く。その背中を見送りながら、近づいてくる青年が一人
「おーおー、シーブックはいつも真面目だね~」
「・・・アンタは?」
「俺はリュウセイ・ダテ、よっろしく」
そう元気に笑って応えた彼は、未だぎこちない顔をしているゲイナーの肩を抱いて、ニタリと笑う
「ゲイナー、今夜もバーニングPT、22時にはログインするからさ、頑張ろーぜ」
「そんな早い時間に"訓練"終わるの?」
「ここんとこは調子良いから平気だろ。ライとアヤだって、毎日徹夜同然にやってたら自分が参るぐらい分かると思うんだよなー・・・ったく、大学部に行ってる連中は研究優先で、高等部の生活習慣を無視してくれるから、やんなっちまう」
ヤレヤレ、とちょっとうんざりした顔をしながら、リュウセイは踵を返し、そのまま手を振りながら教室を出て行く
『訓練?・・・なんの話だ』
部活か何かだろうか。それにしては、年上の大学部と同時に活動するのは、やや不自然ではある
「一見大変そうだけど、ゲームの方に身を打ち込むのはどうかと思うのよねぇ・・・」
どうやらバーニングPTというのは、何かのゲームらしい。その"訓練"とやらよりも、ゲームを尊重するリュウセイが、サラは何となく納得行かないようだ
「いいじゃない、唯一の気晴らしぐらい許してあげたら」
サラに僅かな反論をしつつ、ゲイナーは教科書やノートを手際よく鞄にしまう
「・・・んじゃぁ、改めまして、ゲイナー・サンガ。ゲイナーでいいよ。これから寮に案内するから、付いて来て」
「ああ、感謝する」


「・・・とはいえ、寮自体が学園の敷地内あるのでは、案内も何もないな」
「うーん、それは僕もそう思う」
高等部の校舎を出てするりと振り返ると、そこには学部ごとに分かれた寮が整然と並んでいる。それもかなりの数だ。しかしそう考えると、この学園の敷地面積は、一体どのぐらいあるのだろうか。それを平然と用意し、維持運用していくのには、かなりの費用がかかるはずである
ところが刹那が事前に渡された資料だと、この寮には入寮費も維持費も無く、学生が支払うのは授業料のみと言う驚異的な規則であった。そう言えば件の制服代も請求されてない
「まぁ・・・でも寮のルールはあるからね、その辺りを伝えなきゃいけないかな」
「門限とか?」
「普通の寮だったらあると思うんだけど」
喋りながら玄関へ入るゲイナーと、付いて歩く刹那。玄関には寮母らしき人影はなく、代わりに学生証を通すカードキーが付いている。どうやらこれで管理しているらしい
「一応20時が門限、って表向きはなってるけど、実際はあって無きの様なものだよ。さっきのシーブックみたいに、深夜のバイトしてる連中が多いから。中等部なんかでは、早朝の新聞配達してる子も多いよ」
「寮生が深夜バイトに、中学生がバイト・・・いいのか?」
「いいんじゃない?だってこの辺りの商店街とか、ほとんどビアン学長が経営してるか、後押ししてるところばかりだもの。そこで学生が働いてるなら、ある意味素行筒抜けって事」
これには刹那も目を丸くせざるを得なかった。学校を取り囲む町が、それなりに潤っているのは通ってくる時に見ていた。それらを学長自らが、ある意味経営しているとなると・・・
『量り知れん財力と影響力を持っているのは間違いない。なるほど、ヴェーダが何事か察知するのも無理ないことか』
そんな風に考えている刹那を知ってか知らずか、ゲイナーは一階にある主要な施設を案内して回る
「食堂は朝夕完備、自販もあるから実質24時間かな。お風呂はだいたい19時ぐらいから24時ぐらいまで。コミュニティルームもあるよ・・・まぁ僕は使わないけど」
そこまでは大人しく話しを聞いて、見計らったように刹那はゲイナーに声をかける
「所でさっきのバーニングPTとかいうのは、なんの話だ?」
「え、この手の業界じゃ、結構有名なネットワークゲームなんだけど・・・知らない?」
「ゲームはさっぱり」
大げさに首を振ってみせる刹那。というか、本当に知らなかったりするわけで
「簡単に言うと、自分のロボットを操って、遠くの誰かと対戦するゲーム。いろんな意味でやっといて損はない、いいゲームだねアレは」
「ほう・・・興味があるな」
「・・・それはつまり
いやーな予感がして顔を引きつらせるゲイナーだが、刹那はズッパリ言い放った
「お前の部屋で見させて貰う」
「・・・あんまり"ハイどうぞ"って言いたくないんだけど・・・」
ゲイナーが渋った理由は、彼の部屋に一歩立ち入った刹那はすぐ察した
「・・・汚いな」
「・・・汚いんだよ」
なるほど、ヴィレッタが『引き籠もりを止めろ』と言うだけあって、真っ暗な部屋の中は見事に荒れ果てていた。相当の期間、カーテンも開けず掃除もせずにいたのが、手に取るように分かる
「掃除してやろうか」
「余計なお世話」
刹那の笑えない冗談に、ややムッとしながらゲイナーはモニターの方に向かう。その近くにあったコンピュータのスイッチが入り、やがて件のバーニングPTが画面上に起動した
なにやら機体選択画面のようなものが表示され、いくつかの候補の中の白いロボットのようなものにカーソルが合っていた。どうやらゲイナーがよく使うマシンが、これらしい
「面白い外観だな。おおよそロボットに見えないが」
こういう"自機"は、ゲーム内のパーツを使って再現しているのだという
「僕の愛機、"キングゲイナー"っていうの」
「そのままだな」
しかもキングとまで付けている
「一応・・・僕このゲームで、6周連続勝ち抜いて、キングの称号本当に貰ってるんだけど」
「・・・それは、すごいな」
刹那の素直な感嘆の声を聞き、少々得意げな顔になったゲイナーは、『この時間にログオンしている人は余りいないから』と言って、CPUと対戦するクライアントモードでゲームをスタートした
「これが近接格闘で、こいつが射撃で・・・」
「ん・・・なるほど」
ゲイナーのレクチャーを聞きながら、刹那はいちいち頷いて応えてみせる
彼の動きをよく見ていると、ゲーム内とはいえなかなかのセンスがある、と刹那は感じていた。それなりの動体視力が要求されるだろうし、相手がCPUでなく人間となれば、相当時間の集中力も要求される。それに6周連続耐えたのだから、意外とゲイナーという人物は"できる"男なのかも知れない
『もちろん実戦がどうのとなれば、話は別だろうがな』
あっという間に一戦闘終えたゲイナーは、『やる?』と刹那にコントローラを手渡してきた
断る理由もない刹那は、機体選択画面に映し出されるリストに目をやる
「ジムにネモ、ヒュッケバインやゲシュペンスト・・・軍で使われている実機が登録されているのか?」
しかもその性能スペックは、完全に軍の採用データと同じであった。ゲームにこんなデータが登録されていていいのだろうか
「別に珍しいことじゃないじゃない」
それにきょとんとしているのは、むしろゲイナーの方であった。刹那はその光景に眉をひそめるばかりだ
『おかしい、引っかかる。朝の光景といい、これと言い・・・』
だが、何がおかしいのかが分からない。釈然としないまま、刹那はとりあえずバーニングPTに挑戦してみることにした
「え、ネモを使うの?もっと良いヤツ使ったって」
ネモも決して悪くない機体だが、ゲシュペンスト辺りの方が使い出はある。だが、機体選択にはそれなりのコスト(=ゲーム内通貨)が必要なので、それを気にしたのかとゲイナーは焦ったが
「いや、これでいい」
なるべくガンダムに近い機体がいい。理由はそれだけであった。もちろんそれを口に出すことはないが
そうしてゲイナーの心配を余所に、特にカスタマイズされていないネモを駆り、刹那はどんどんとCPUステージをクリアしていく
その華麗な戦いぶりは、それまで余り感情を出さなかったゲイナーが、驚嘆と賛辞の表情を見せ始めるほどであった
「スゴい・・・刹那君、初めてなのにスゴいよ!」
「どうだろうな、CPU相手だからかも知れないが」
形だけは謙遜してみせるが、仮にも戦闘のプロ・ガンダムマイスター。例えそれがゲームというシミュレーション上であっても完璧を期す。それでこそガンダムである
「ん・・・なかなか面白いゲームだ。俺も端末が揃ったら、クライアントをダウンロードしてみてもいい」
純粋に面白そうと感じたのは事実だったが、このゲームに学園の謎を解くヒントが、何か隠されている気がした、と言うのが潜入工作員としての刹那の本音であった
「リュウセイともこれで対戦しているのか」
「いや、彼とは協力プレイしてるんだ。チーム戦もあるから」
なるほど、と一言言って、刹那はゲイナーの部屋を後にすることにした
「ところでお前、このゲームのプレイ料金はどうしてるんだ」
部屋の惨状から考えるに、とてもバイトをしているとは思えない
「・・・親のね、遺産を・・・」
うつむくゲイナーの背中には、"聞かないで"というプラカードが立っているようにも見えた
ゲイナーの部屋を後にした刹那は、ようやくにして自分に割り当てられた部屋へ向かおうとした。だが
『!・・・カメラ?』
背後からの視線に気づき、ハッと振り向くと、そこには丸いものを抱えた少年が立っていた。その背恰好は、どう見ても高校生には見えない
「あ・・・すみません、驚かせちゃいましたか?」
刹那が慌てて振り返ったのに気づき、少年もまた"マズったかな”という慌てた表情を見せている
「あの僕、中等部のウッソ・エヴィンと言います。今日、高等部に転入された、刹那さんですよね?」
「そうだが・・・何の用だ?」
『シュザイ、刹那、シュザイサセロ』
ウッソの手に抱えられた緑のハロが、耳(?)をパタつかせながら騒ぎ立てる
「取材?」
「こら、ハロ!・・・あの、ええと、そうなんです。刹那さんが入ったこと、学園新聞に載せたくて」
「新聞に、わざわざ?何故また」
自分一人学園に来たことを、何故また取り立てて記事にする必要があるのだろうか
「僕が所属してる新聞部が発行してる”月刊スパロボ”は、学園全体のニュース全般を扱ってるんですよ」
ウッソはそう言うと、寮の窓から見える学校を何気なく見渡す
「だってこんな大きな学校でしょう。放っておくと、誰が来て誰が居なくなったかなんて、分かんなくなっちゃうぐらい、いろんな人が居ていろんな事が起きるんです」
新聞部はそれら有象無象の出来事を、出来る限り学園全体に伝えるのがモットーなのだという
「ま、かく言う僕もここ最近、ご無沙汰してるんですけど
「ご無沙汰?」
「あ、すみません。刹那さんにはまだ関係ないことでしたね」
しまったなぁと苦笑するウッソ。言われている刹那の方は、その言葉の真意を測りかねていた。やはり何かが引っかかる
『ウッソ、ヒマ、ヒマ』
「うるさいよ、ハロ」
しかし、手の中で暴れるハロに悪態をつくウッソの姿は、普通の少年そのものであった
「それはお前のハロか?」
刹那は話題を変えた。プトレマイオスに居る、サポートAIのハロ達を、ふと思いだしたのだろう
「そうです。僕の取材の相棒ですよ。それに驚く無かれ、あのアムロさんの手が入ってる特別モデルなんです」
「なに?世界で初めて、ハロを有効に使って世に売り出した、あの男か」
ハロ自体は、元来ただの玩具に過ぎなかった。それに独自の改造を加え、玩具以上の価値を与えたのが、アムロという男であった
「へへ、前にアムロさんを取材した時、いろいろアドバイスして貰ったんですよ」
嬉しそうに応えるウッソ
「ということは・・・この学園にはあの男が居るのか」
「え、知らないんですか?アムロさんは大学部で、理工学科を担当してますよ」
それは、事前情報に入っていてもおかしくない重要な事柄だ
『やはり何かおかしい。どこかで何かがずれているとしか・・・思えない』
怪訝な顔をしている刹那を、ウッソが更に怪訝な顔でのぞき込む
「それで、あのう・・・取材は」
刹那はハッと我に返った
この余りの違和感の中、自分の情報を表に曝すのは危険を伴う可能性がある。だが、新聞部というある意味"情報通"と関わりを持つ方が、そのリスクを乗り越えて余りある見返りが期待できないわけでもなかった
「いいだろう。できる範囲で、だが」
「ハイ、結構ですよ。ありがとうございます!」
翌日
配られた新聞を片手にしながら、高等部の学舎を見上げるヒイロの姿があった
「刹那・F・セイエイ・・・」
その機械的な表情からは、彼が何を考えているかは、常人は読み取れないだろう
「ソレスタルビーイングがこの学園に興味を持った、か」
そうとだけ言うと、ヒイロは新聞をポケットの脇にねじ込み、中等部の方に歩き始めた
「あらヒイロ、ごきげんよう」
「リリーナか」
「今日はヒイロのためにお弁当を作ってきたのです。お昼をご一緒して下さいますね?」
「・・・リリーナ・・・殺すぞ
「まぁヒイロ、相変わらず照れ屋ですわね♪」

数時間後
屋上で肌の色が黄色くなるほど悶え苦しんだヒイロが、今日の医務室担当・イネス先生のところに運び込まれたという・・・
スポンサーサイト

テーマ : スーパーロボット大戦 - ジャンル : ゲーム

2009/11/10 00:46 | 刹那 参戦編COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

 | BLOG TOP |