【スパロボSS】真・スパロボの学園(8)~クリスマス~

ニコ動で見つけた、判る人にしか判らないおふざけ動画

こういうネタは大好きです
いいぞもっとやれ

ああ、PS2版のちゃろんが欲しくなってしまった


さて、今年もやって参りましたクリスマスネタです

というか、この学園ものを思いついたとき、一番最初に降りてきたネタがこれでした

少々展開が強引なところもありますが、お祭りネタと言うことで読んでいただけたら幸いです


秘匿回線の向こうで、ティエリアがイラついている
いつもは冷徹とも言えるほど表情のない彼の額に、青筋が浮かんでいる
さすがの刹那も、自分から言葉を紡ぐのが憚られるくらいだ
「・・・ヴェーダの作戦に、ミスがあるはずが・・・無い!」
言うまでもなく、"ガンダム"を囮とし、スパロボ学園の内情を探る作戦が、もろくも失敗に終わったことを受けてのことであった
「だがティエリア、これは事実だ」
「いやしかし、奴らが公然とマシンを持ち出したことを、一つの成果と見るべきか・・・?」
ティエリアには刹那の言葉が届いていないようだった
彼は手元のパネルに、スパロボ学園の基本情報を表示する
「『スパロボ学園』・・・保育園から大学院までを備えた、巨大な学園都市とも言える広大な施設。で、ありながら、学園の生徒は500名程度と少ない。だがその構成員は、地球出身者コロニー出身者問わないだけではなく、遥か恒星の彼方の異星人や、果ては異次元人も存在しているという。そして、そのうち2/3が学園外から鉄道で通っている・・・」
そして刹那の潜入報告により、なぜかそれぞれの学部には一クラスしかなく、進学も進級も存在しない。また、異なる学年に、同じ名前の生徒が在籍していることもある、と言う不可解極まりない事実が判明していた
「それと、通学に使われる鉄道は、シベリア鉄道とあるが・・・」
「ああ、学園七不思議の一つ、どこから来てどこへ行くのか判らない、謎の鉄道だ」
なんでもあの線路を伝うと、最終的にシベリア中心に行き着くらしいのだが、学園正確な位置がどこで、どんだけ長い線路が延びているのかは、誰も知らない
しかもさらなる噂によると、銀○鉄道9○9や勇○特急も走っているらしいが、事実のほどは定かでない
さらに余談であるが、シベ鉄は慢性的な遅延に悩まされているが、その一因は学園にあったりする
というのも、小・中・高の連中はああ言うのばかりなので、駆け込み乗車の常習犯であり、かつ遠距離恋愛による惜別阻止行為から、鉄道運行障害も起こしているのである
しかしシベ鉄の方もしばしは、沿線に運び込む物資の運送料を、かなりの高額でふっかけて悶着を起こしているので、目くそ鼻くそを笑う状態ではあったが
「今回の件、一つの成果として見る意見には賛成だ。だが、作戦については一考が必要だと判断する」
「・・・」
ティエリアは唇を噛んだ。スメラギとも一度話直さなければならないだろう。想定外のことに、彼は激しく動揺しているようにも見えた
これ以上ティエリアを刺激すまいと、そのまま通信を切ろうとした刹那に、だがあちらから押し殺した声が聞こえた
「ところで刹那。その雪合戦とやらだが・・・例え遊びとは言え、ガンダムマイスターたる者、負けは許されない」
「言われずとも承知の上だ・・・切るぞ」
数日後、見事にエクシアを破損させた刹那に、ティエリアからどんなお仕置きが喰らわされたかは、ヴェーダのみぞ知る


「どうしたのですか刹那。早くお話の続きを読んでください」
アナ姫にそう言われ、刹那はハッと意識を戻した
「あ、ああ。すまない、姫」
「もう、アナでよいと言っておりますのに」
今日は月に1回の、小学部低学年クラスへお邪魔して、お話会の日であった。情操教育の一環として、学園内の交流の一つとして、中等部と高等部の生徒が、交替でこう言ったイベントを担当しているのである
「・・・というわけで、赤鼻のアッガイさんの活躍により、サンタザクさんは無事によい子へのプレゼントを配り終えたのでした・・・と」
刹那が絵本を読み終えると、彼の周りに集まっていた園児達がほっこりした笑顔を浮かべる
「ああ、面白かったですわ」
「途中、ザクさんがプレゼントをドムさんに奪われそうになるところでは、どうなることかとハラハラしたぞ」
「アッガイさんを助けて活躍する、真っ赤なズゴックさんも素敵だね」
口々に絵本の感想を交わし合う小学生達を目にし、刹那はなんだか心が温まったような気がするのであった

子供達をクワトロ先生に預け、同じく小学生と遊んでいたゲイナーと刹那は、二人並んで高等部へ戻る廊下を歩いていた。時間はもう夕方、教室に戻って荷物を揃えたら、もう寮へ戻るだけであった
「それにしても、いつ刹那が"クリスマスなんて下らない"って言うかと思ったけど、さすがになかったね」
「俺もそれくらいの雰囲気は判る」
刹那にとってクリスマスは、これと言って意味のないただの行事であった。だが相手は、そう言う世界とはまったく無縁の、小さな子供である。純粋にサンタが来る日を祭りと捉えている彼ら彼女らに、なんの押しつけができるだろうか
「なるほどね。あ、刹那、購買に寄って行こう」
「菓子を食べながらゲームばかり、その内太って肉がたるむぞ」
寮へ戻ったら早速ゲームをやるつもりなのであろうことは、さすがに刹那でもよく分かるようになってきていた
「あ、そう言う事言う?たまにはお菓子の一つも奢ろうかと思ってたのに」
「・・・カロリーメイトのチョコ味で頼む」
悪戯っぽく言うゲイナーに、刹那はバツが悪そうにそう返した
「は、カロリーメイト?なんでそんなのなのさ」
「そうですよ、チョコ菓子と言えば、やっぱりきのこの山ッスよ!」
購買部のカウンターの少年が、そうゲイナーの言葉に合いの手を入れてきた
「レントン、今日も元気だね」
「いらっしゃいゲイナー先輩、お籠もりの準備ッスか?」
中等部のレントンは、趣味であるリフボードの維持費のために、学校が終わった後はこうして、購買部の店番をして小銭を稼いでいた
「きのこの山とはなんだ?」
一方で刹那は、世間一般に出回っている菓子類に頓着が無いせいで、話題について行けていない
「刹那先輩、きのこの山を知らないんッスか?」
半ば呆れたような顔をしながら、レントンは陳列された菓子棚からきのこの山の箱を一つ持ってくる
「これッスよこれ!この枝の部分を持ちながらね、エウレカと食べさせ合いっこするンスよ。エウレカの指の暖かみが残ったきのこの山が、するりと口に入ったときの悦楽と言えば、もう!・・・うひひ
菓子の話かと思いきや、愛しの彼女とののろけ話になってしまった
「女といちゃつくなら、どんな菓子でも別に問題なかろう?」
「何言ってんすか、特に今夜はクリスマスッスよ。それ故に、シチュエーションは大事ッス!」
「そうそう!でもそれなら、たけのこの里だろ常考的に考えて」
後ろから合いの手を入れてきたのは、購買部の商品を運んできたガロードであった。彼もまた小銭稼ぎのために、運送屋のアルバイトをしていたのであった
「たけのこの里、だと?」
やっぱりそれを知らない刹那に対し、ガロードもまた肩から提げた鞄からブツを取り出す
「ま、たけのこの里のクッキー生地の歯触りもいいんだけど、これをティファと食べさせ合いっこすると、これがまた楽しいんだよなァ。うっかりティファの指ごとパクッと行っちまったりしてさ、それでティファが『あっ・・・』って慌てて手を引っ込めて、んで俺が『ティファ、ゴメンな』って言うとあっちも、『ううん、いいのガロードなら』とかなっちゃってー!うひゃひゃ、もうたまんねー!
とても中学生とは思えぬぶっちゃけ発言である。完全に周囲置いてきぼりで、一人妄想の世界に浸っている
「何言ってんだよガロード!それこそきのこの山でやればいいじゃないか!」
「バカやろう、たけのこの里だからこそ、食べさせ合いっこプレイが成立すんだよ!」
いわゆるキノコタケノコ論争がスタートしたが、これはどちらかというと、どちらが彼女とのワクワク親密プレイができるか、と言うところが争点であって、どちらが菓子として優れているかという部分は置いてきぼりであった
「ねぇ二人もきのこの山がいいと思いますよね!?」
「いーや、たけのこの里一本に決まってる!」
ついにはその論争の火種が、刹那とガロードの方に振られてしまった。血走った四つの目に睨まれても、特に刹那は反応のしようがない
「きのこの山ァァァッ!」
「たけのこの里ォォォ!」

無駄に熱くなっている二人に、ついにゲイナーが逆ギレした
「・・・あーもぅ!僕はねぇ、サラと二人でトッポを・・・!」
うっかりなゲイナーの発言を、レントンもガロードも聞き逃さなかった
「サラ!?中等部のサラ・タイレル先生ッスか。でもあの人はジャミル先生が」
「それとも、ティターン学園のサラ・ザビアロフ?アンタ趣味渋いね」
「同じクラスのサラ・コダマだろう、常識的に考えて」
ずっぱり言い放つ刹那
「・・・君、時々やけにキツいよね」
恥ずかしそうに背を丸めているゲイナー
「少し観察すれば分かる話ではないか?」
刹那はよくいる『他人のことには鋭いけど、自分に関しては鈍感』の典型であった
それは置いておいて、鬼の首を取ったように笑っている中学生二人が、ゲイナーの両脇を固めていろいろ聞き出し始めた
「へぇ~、そうなんですか先輩。それは知りませんでしたよぉ~」
「でぇでぇ、トッポで何をどうするってぇ~?」
「えと・・・その・・・二人で両端から・・・トッポを一緒に食べて・・・
顔を真っ赤にしながら、ぼそぼそと自分の考えを話すゲイナー
「それでうっかり勢いよく食べちゃって!
キスするってか!やるねぇ!!」
さすがマセガキ二人、ゲイナーの考えを一瞬で見抜いている
「頭の中だけだよ、そんなの!」
「なんで?かな~りいいシチュエーションじゃん、それ」
「だって・・・まだ告白も・・・してないし・・・」
確かにサラはゲイナーにいろいろと世話を焼いてくれるが、どちらかという世話好きの姉のような態度であり、ゲイナーもまた引っ込み思案であることから、ただ彼女のされるがままになっているのが現状であった
「それはいけませんよ先輩!今日はトッポを安く売りますから、このまま教室に戻ってアタックッス!」
「ええ!なんでそうなるのさ!?」
いきなり尻を叩かれ、ゲイナーは尚更身体を小さく縮こませてしまう
「クリスマスというイベントを使わないでどーすんの!」
「・・・クリスマスはそう言うものだったか?」
真面目につっこむ刹那であったが
「日本のクリスマスは、ね」
ガロードの答えはシンプルであった
「今年こそ言っちゃいましょう、行っちゃいましょう!」
「トッポが無理なら、俺のたけのこの里プレイを真似してもいいぜ!」
「何言ってんだ、手の平で溶けないM&Mを使って、相手に食べさせるのが一番だろうが!」
突然周囲から声が上がる。いつの間にか購買部に集まっていた、多くの彼女持ち男性達のヤジであった
「アポロをつまみながら口に入れさせるんだよ!」
「ガーナチョコレートを溶かして、チョコフォンデュが最高に決まってる!」
「キットカットを二人で割って食べる楽しみが、貴様には判らないのか!」
「ええい、チョコチョコとうるさい連中め!寒い日に肉まんをハフハフしあって、食べさせ合いっこが王道だろうが!」
「それをやるなら、あんまんで舌が火傷をしたふりをしつつ、相手を誘い込むのが常套だろうが!」

それぞれが必殺のお菓子&おやつアイテムを持ち出し、己のアイディアが最高と自慢し合いだした。その時
「待てぃッ!」
購買部の入り口に、逆行を浴びながら立つ、男のシルエット有り
「食い物を使って遊び、女性の無垢な心をもてあそぶ・・・人それを餓鬼という!」
「ハッ、その物言いは!」
「誰だか判ってるッすけど、一応どちら様ですかッ!?」
購買部のレジを預かるものとして、レントンはお客様を確認する義務があるのだ!
「貴様らに名乗る名はないッ、成敗ッ!!
ちゅどーん
「溜めなしゴッドハンドスマッシュ!?」
「容赦ないッス、ロム兄さん!!」
「何故俺までーッ!?」
「・・・カロリーメイトはフルーツ味だろう」
遠くから刹那の動きを観察していたヒイロでがボソリと呟く
「カロリーメイトはお菓子じゃないよ、ヒイロ」
横で記録をとっていたカトルが、呆れ気味にツッコミをする
「お前は実家の習わしで、それなりの食事を摂っていたからそう思うんだ。俺はレーションの時間以外は、カロリーメイトでつないでいる。トロワも宗介もそう言っていた」
「そんなのは君達だけだってば・・・」
駄目だこりゃ、とがっくり肩を落とすカトルの後ろに、のっそりデュオが現れた
刹那達よりも一足早く購買部を訪れ、二人への差し入れを買ってのご登場であった
「よぉ二人とも。あのCBの兄ちゃんはどうだい?」
「今のところ不審な動きはない」
「まぁそうだろうなぁ、あんだけ堂々とガンダム持ち込んでやがるんだ、なんか自信があってのことだろうよ。こちらの隙を狙ってんだろうな、用心に越したこたねぇ」
ティエリアの意図(というよりヴェーダの作戦)は、なんだか変な風に曲解されていた。今頃悩んでいるであろうティエリア哀れ
「で?差し入れを持ってきただけじゃないんでしょう、デュオ」
「ああ、なんかシベ鉄の連中と、ブレイカー連中がなんか企み事してるらしいんだよな」
さらには、フロスト兄弟などといった、いつも問題を起こす連中が、一枚噛んでいるらしい
「・・・校長からは、ここ二日間の平穏無事を確保するよう、依頼が来ている」
「状況を察してのことかな?手を打つのが早いよね、いつも」
刹那を監視していたのも、学園防衛活動の一環であった
「それと、五飛のヤツが見あたらねーんだよ。トロワが捜してんだけどさ」
「ヤツに構っている余裕はない。トロワを呼び戻せ。警戒を強化する」
「J9チームの人なんかにも、情報を回さなきゃね」
明日はクリスマス。特に幼稚園と小学部では、クリスマス会が開かれる
もちろんただの子供達ではないのが数名混じってるため、この機に乗じて騒ぎを起こすヤツが、毎年少なからずいるのが確かであった
翌日
いつもどおり登校しようとしてた刹那の目に飛び込んできたのは、小学部の玄関口に山を作ってしょんぼりしている小学生や幼稚園児達であった
クワトロ先生や立花先生がなだめているが、どうにもこうにもならない状況らしい
「姫、ミネバ様も、どうした」
何故か居ても立ってもいられなくなった刹那は、思わず駆けよって子供達に声をかけた
「ああ、刹那。聞いて下さいまし」
「我々へのクリスマスプレゼントが、誰がに奪われたようなのだ」
「なんだと?・・・どういう事なんだ、先生」
驚いた刹那は、クワトロにそっと近寄って耳打ちする
「・・・君には本当のことを言っておこう。彼女らへのプレゼントを載せた貨車の引き渡しを、シベ鉄の連中が拒んでいるのだ」
具体的には、積み荷の引き渡しのための輸送代を、正気とは思えない額で請求しているらしい。しかもその周囲に、モビルスーツやらウォーカーマシンが多数展開し、力尽くでも渡さない構えを見せているのである
「穏やかではない話だ。それで、その額を支払うつもりなのか」
「無論、彼女らのためなら、校長はいくらでも金を惜しまないだろう。それは私も同じだ。しかし、理不尽な暴力に屈するのは、この学園の理念に反する」
力に力で応対するのも、この際やむを得ないと判断した学園上層部は現在、学園の有志を募っており、それを以てプレゼントの通常引き渡しを要求するという
「クワトロ先生、行きましょう!」
有志の一人であるカミーユが、Ζガンダムで校庭に降りたった
横には、倉庫から一緒に持ち出した百式がある
「すまんが刹那君、彼女らを頼めんか。私も出る」
百式に乗るために駆けていくクワトロを見送った刹那は、しかし自分の足元で泣きじゃくりそうになっている子供達の頭を、優しく撫でてやることぐらいしかできなかった
「えーん、プレゼント楽しみにしてたのに~・・・」
「プルのチョコパフェ、溶けて無くなっちゃうよぉ」
その寂しげな姿に、刹那の心にガンダムマイスターとしての部分とは別の、何か違う思考が生まれつつあった
学園から数㎞先の平原で、シベ鉄&有象無象の連中と、先に到着していたヒイロ達"防衛組"が睨み合っていた
「・・・どうしても渡さないつもりか、カシマル・バーレ」
「ホーッホッホッ、とーぜんですよ!これが欲しければ、相応の額を払うことです」
そこへ、百式を先頭とした有志達の機体が、続々と到着する
「状況は芳しくないようだな」
「ああ、話し合いにならん」
一目見て膠着状態を見抜いたクワトロに、トロワがそう応える
「カシマル・バーレ、シベ鉄は民間会社とは言え、多くの人を乗せて走る公共交通機関のはずだ。それが、このような横柄な態度に出るとは、どういう事か」
大人として教師として、代表して前に出たクワトロの言葉に、カシマルはヒステリーな声で応える
「何を言うんです!ダイヤのように美しい運行状態を、一番乱しているのはあなた方の生徒ですよ」
「なにぃ?たかがマッチ箱一つ運ぶのに、3,000円も5,000円も請求してる、テメェらに言えた口かよ!」
「お黙りなさい!毎朝毎朝、ドアが閉まりかければ、キックしてドアを壊して乗るわ、彼女が遅れそうだからと、窓を無理矢理降ろして引き込むわ、普通に乗ったかと思えば、車内でところ構わずイチャイチャして、降りる駅を通り過ぎた電車を止めるわ、青春だからって大概にしなさい!!私はああ言うのが一番嫌いなんですよ!!!」
実は全部本当だったりする。故に、金の問題以前に強く出られなかったりして
が、こちらも負けてはいない
「うっせーよ!お前らだって、駅の切符販売機が壊れても放りっぱなしで、ポイント切換間違えて全然別の場所に走っても知らんぷりして、更には駅でもなんでもないところで、面倒くさくなったって客降ろしてるじゃねーか!!
公共交通機関が聞いて呆れる怠惰ッぷりであった
「話し合いは平行線・・・」
「というか、どっちもどっちだな」
一部の良識ある先生&生徒が、ただの痴話喧嘩になりそうなのを抑えるべく、武力行使の準備をし始めた
「我が校の生徒の傍若無人ぶりは、修正に値する。しかし、それとクリスマスは別物だ」
「クワトロ先生の言うとおりです」
「そんなの引き合いに出されて、子供達を泣かせられるものかよ」
うむ、とクワトロは深く頷いて、クレイバズーカのトリガーに手をかける
「そう、アナ姫様やイルイたん、ひいてはプルたんの笑顔を護るためにも、ここは一歩も引けん
「やらせませんよ、左です御大将!」
「おうよ!戦場で幼女の名前を叫ぶなど、甘ったれた状況以上に、気味が悪いわ!」
カシマルの声に合わせ、ターンXのビーム砲が火を噴き、百式やグレートマジンガーやゲッターロボが構えていた辺りに着弾する
「ギム・ギンガナム、貴方という人は!そんなに戦いが楽しいんですか!!」
またこう言うことに首を突っ込んだと、ロランが怒ってみせるものの
「ならば小生はこう返そう、そんなにディアナが好きかと、そんなにクリスマスが好きかと!」
「んだとぉ!?クリスマス楽しんで何が悪りぃんだよ!」
「年に一度の祭りを汚すとは、美しくないな・・・グラン・ナイツの諸君、反撃に出るぞ」
見栄を切ったソルグラヴィオンと、ゴッドΣグラヴィオンが、反撃に出ようとしたが
「おっと、キッド・ホーラ、やってしまいなさい!」
「でっかい花火だぜ!」
ランドシップの巨大な砲身が火を噴き、グラヴィオンの動きが止められてしまう
「ホーラ!お前、もう原作もゲーム終わってるってのにっ!!」
「真の主役は、逆境からハートをつかみに行くもんだぜ」
「黙れ」
ジロンのツッコミの後ろから、遠距離からの砲撃をしようとしたウィングだが、先んじたようにナタクのドラゴンハングが襲ってくる
「何・・・!?五飛、何故貴様そこに」
「俺は、クリスマスという名の下に開かれる、生ぬるいパーティが正義かどうか確かめるのだ!」
「お前既婚者だろうがっ!」
というデュオのツッコミも何のソノ、その場に集まった彼女無し&彼氏無しで寂しい連中から、どんどん先手を打った攻撃が学園メンバーを襲う
「なんだってんだよ、どうなってやがんだ?」
「動きが読まれている、と言うのか」
「ホーッホッホッ、その通りですよ。これぞプラネッタのオーバースキル!」
カシマルの勝ち誇った笑い声が、不気味に平原に響き渡った
読者には説明するまでもないが、オーバースキルで学園メンバーの動きが先読みされているのである
「それでも!スピードさえあれば!!」
自慢の加速のオーバースキルで、速攻で突っ込もうとするゲイナーだが、それを以てしてもカシマルに追いつくことができない
「無駄ですよ、無駄!このプラネッタがある限り、あなた方は私に指一本触れることはできないのです。さぁ諦めて、慰謝料として輸送代を支払いなさい!」
勝ち誇るカシマルであったが、そこに何かの気配を感じ、慌てて飛び退く
それは、刹那のエクシアであった
「ガンダムエクシア、この係争に武力介入する」
「ほう、例の新しいガンダムか」
本来であればスパロボ学園の者達は刹那にとって危険な組織であり、このような紛争も静観すべきところであった。だが
「貴様らの行い、ガンダムとは認めない」
ただひたすらに胸が痛かったのだ、幼い子供達が、純粋に楽しみにしていたイベントが、こう言うことで崩されて泣いている姿が
それはガンダムマイスターという肩書きを持つ彼自身とは別の、おそらく一個の人間としての心の痛みだったのかも知れない
「キングゲイナーに迫るスピードを出すか、そのガンダム・・・しかし」
やはり動きが読まれているのだろう、GNソードによる高速一撃離脱戦法が、鈍重そうなヴァサーゴにすら当たらない、そればかりか
「くそ、他の連中の思考がノイズのように頭に・・・集中できない!」
その場に居る人々の、雑多な念までがフィードバックされてきて、刹那の思考を遮ってくる
「フフフ、少年。護るべき女も友人も居ないのなら、彼らに味方して無様な様を曝す必要もないものを」
しかもカシマルは、刹那の心を覗いたかのように、そう言ってくる
戦いを収めるための戦いを、至上の目的としている現在の刹那は、この戦いは『争いに泣くものを無くす』戦いの一つと捉えているようで、思わぬ言葉にぎくりと身を固めてしまう
「なんだと?それが無くて、戦ってはいけないとでも言うのか?」
「そう!今宵の戦いは、クリスマスをカップルのものであると公言して憚らない、一部のバカ共を粛正するためのものなのだよ
「そういうこと。いちゃつきを見せつけられ、長い間苦汁をなめ続けた僕らを、止めることはお前達にはできないんだよ
格好付けてそう言うフロスト兄弟だが、要するにクリスマス負け組が、嫉妬心から起こした底辺の争いなのは、今更言うまでもない。故に
「貴様らは歪んでいる!」
と突っ込む刹那は、非常に正しい
「刹那・・・なんだよ、こんなのって!何か、何か手が・・・」
珍しく熱くなっている刹那の心を感じ、それに引きずられたのか、ゲイナーもつられて状況打破に何か手はないか考え出した
「弱点ッス、なんかあのモヒカンの弱点があれば」
「う~ん、なんかさっき、嫌いな事言ってなかったか?」
それに同調したレントンとガロードも加わり、ニルヴァーシュ・ガンダムX・キングゲイナーが額(?)を寄せ合って、うーんと悩み始めた
そして、三人寄れば文殊の知恵
「・・・あ」
「それだ」
「え、本気?」

「んん~?何か思いついたようですね、でも無駄なあがきなのですよ!」
三人の行動に気づいたらしいカシマルだが、どうせ下らないことだろうとせせら笑う
「ええい、どうせ聞こえるなら言ってやる!サラーッ、好きだ、サラーっ!!
「うぎょーっ!?」
突然降って湧いたかのような告白攻撃開始!
「サラ、愛してるんだよ、サラーッ!ずっとずっと好きだったんだ、こうして僕の声が聞こえるなら、この際全てをぶちまけてやる!!僕の声を聞いてーっ!!クリスマスの予定が空いてるなら、どうか僕と初デートして下さいッ!!煌めく星空の元で、僕と一緒にトッポを分け合いましょう!!!」
「うおおおお!?やめなさい、止めなさーいッ!そう言う青臭いのは、私は大嫌いなんですよぉぉ!!」
耳を塞ぎ大慌てなカシマルを見て、咄嗟に思いついた作戦が功を奏したことが、レントンとガロードにも判った
「先輩、援護しますよ!エウレカー、エウレカ大好きだよー!!今夜は二人できのこの山を食べよう!!
「レントン、なんでわざわざ叫ぶの?私は真横にいるよ・・・」
「俺も行くぜ-!ティファのためなら、灼熱のアフリカだろうが、極寒のシベリアだろうが、どこだってたけのこの里パーティだぜ!!
「・・・ガロード」
愛するあの娘のために一直線名三人の行動が、カシマルに大打撃を与え始めた
「あのバカ3人、何叫んでるのよ!」
「まったくだぜ。だが、これでヤツの弱点が露呈したのは事実だ」
「よーし、俺達も行くぞ!」
調子に乗った・・・もとい、状況を把握した一部の連中が、これに続いた
「俺はアイナと添い遂げる!」
「レイン、好きだレイーン!お前が欲しい!!」
「エェェェェェレェェェナァァァァァァ!!」
「アキト、大好きぃいぃいぃ!」
「やぁってやるぜぇぇl!」
「俺の歌を聴けーッ!」
「ユニバーァァァァッス!!」
「ヤック・デカルチャー!」

なんか最後の方は変なのが混じってるが、とにもかくにもカシマルが泡を吹いて倒れたのだけは事実であった
「むぅ、何をしているか、カシマル・バーレ!?」
「奴らの声が聞こえなくなったぞ?」
「兄さん、これは!」
今まで事を優位に進めていたギンガナムやフロスト兄弟であったが、カシマルの能力がなければ、ハッキリ言って面子的にも能力的にも、多勢に無勢であった
「さぁーて、皆々様・・・?」
「大人しく、荷物を渡していただきましょうかねぇ・・・」
「嫉妬団は醜い・・・消えてもらおう」
ぱきぽきと腕を鳴らすスパロボ学園精鋭の姿は、彼らにとってまるで悪魔か鬼であった
こうして無事に(?)クリスマスプレゼントを得たスパロボ学園では、改めて楽しいクリスマスパーティが開かれたのであった
その一角で
「ご、ごめんなさい!」
サラにスライディング土下座しているゲイナーの姿があった
勢いに任せて告白したものの、彼女の与り知らぬ所で、盛大に恥ずかしい様を見せつけられたため、ゲイナー達が帰ってくるまで、彼女は相当周囲にいじられていたのだった
それを知ったゲイナーが、キングゲイナーから飛び降りてそのまま、顔を真っ赤にしているサラの前でこうしたわけだった、が
「で、アンタのクリスマスの予定はどうなのよ?」
「え?」
思わぬ言葉が返ってきたことに、ゲイナーは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした
「自分の言ったとおりのことは守るんでしょうね?まさかあそこまでやって、それでもゲーム三昧だなんて言わないでよ?」
「・・・う、うん、大丈夫!守る守る、守ります!トッポは今日は僕が買い占める!温かいレモネードも用意して、こたつと石油ストーブもあって!!」
ようやく、自分の勢い余った告白が受け入れられたことを理解し、ゲイナーは狂喜乱舞の様相であった

方や小学部の近くでは、届けられたクリスマスプレゼントを、喜々として開ける子供達の声が響いていた
「感謝する、クワトロ先生。これで私も楽しく過ごせそうだ」
「ミネバ様にそう仰っていただけたら、私も動いた甲斐があったというものです」
ミネバを初めとして、プレゼントに喜ぶ子供達は、率先して動いたクワトロの周りで笑顔を振りまいていた
それを遠巻きに見ていた刹那は、事が終わったのを確認して立ち去ろうとした
「刹那もありがとう、私たちのために戦って下さったのですってね」
アナから声をかけられ、刹那は戸惑った
「ありがとう、刹那兄ちゃん」
「刹那さんも、サンタさんだったんだね!」
「兄ちゃんのガンダム格好いいね、今度乗せてよ」

無垢な目で自分の行いに感謝し、慕ってくる子供達を見て、やはり刹那は今までと違う感情が自分にわき上がった
『こういう子供達が育つ環境・・・それが紛争を計画しているなど、とても・・・考えられない。何か、何かが間違っているのではないのか?』
そう自然に考えたことにに、彼自身が戸惑いを隠せなかった
『何を考えている・・・ヴェーダのプランに間違いはない、なのに・・・』
拭えぬ違和感が、刹那を取り巻く
不安と苦しみを抱えたまま、刹那は年を越すことになるのだった
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テーマ : スーパーロボット大戦 - ジャンル : ゲーム

2009/12/24 19:03 | 刹那 参戦編COMMENT(4)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

いいクリスマスプレゼントありがとうございました

いやあ、今回も面白かったです。
しかし、皆さん色んなお菓子プレイがあるんですね。あと、子供たちの寂しい顔を見て刹那の胸に去来したものがクワトロさんと同じでなくて、ホッとしました。
あと、五飛の嫁って生きてるのですか?
それに大告白?大会は来ましたね☆って感じです。ただエレナ?エレーナ?って誰ですか?ダイモスの一矢のエリカならわかるのですが…
最後のシリアス部位か気になるところですが、ありがとうございます

No:1662 2009/12/25 06:09 | 壱華 #J2E4.bgw URL [ 編集 ]

いやぁ、今回も面白かったww
告白のシーンでいろいろなネタを混ぜてくれたあるすさんに感服です。
んで、「エェェェェェレェェェナァァァァァァ!!」
の元ネタはガン×ソードネタです。
こちらの動画(http://www.nicovideo.jp/watch/sm5359101)の17:14か、
こちらの動画(http://www.nicovideo.jp/watch/sm8772445)の2:36あたりを見てくれれば分かると思います。おもにヴァンのバカさ加減が(え)

No:1663 2009/12/25 07:34 | あくと #6Z79jEeU URL [ 編集 ]

こ…濃いwww

お久しぶりです。いやぁ相変わらず素晴らしい作品をお書きになる・・・。
もう腹筋が光になりそうですwww
っていうかシベ鉄なにやってんだwww
これでGジェネEX3挑戦の元気が湧きました←就活しろ(爆)

No:1664 2009/12/25 19:12 | レウス #dvUYBDnY URL [ 編集 ]

今年もあと僅か

今年書きたい物は書いた、うん、そのはずだ(ぇ

壱華さん>
>皆さん色んなお菓子プレイがあるんですね。
・・・いや、結構自分で書いてて「変態だろ、これ」ってのが結構ある気がします
>五飛の嫁
妹蘭は一応死んでる設定・・・
>最後のシリアス部位か気になるところです
次回以降に続くんじゃ、って感じです

あくとさん>
今回はガンXソードは入れなきゃ駄目だと思いました

レウスさん>
>っていうかシベ鉄なにやってんだwww
無駄に長い路線を維持するのが大変なんでしょう、きっと(何
>就活
・・・氷河期だから、うん、熱くならなきゃ行けないんだ、きっと(意味不明

No:1665 2009/12/26 01:42 | あるす #- URL [ 編集 ]

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