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【スパロボSS】真・スパロボの学園(17)~序曲~

人生いろいろ、山あり谷あり
ちょいとここんとこ凹んでる管理人です


でもね、生きるさ
A.C.E Rが出るまでは・・・
え、望みが下らない?

すんません、器が小さくてw
まぁ半分冗談です


それにしても先だって発売された魔装機神、結構評判が良いらしいですねぇ
ネタ収集のためにやるべきか否か・・・悩むところ

とは言えこのSS、あと2話先までは出来上がってるんです
もうちょっとしたらグラハムとか出す予定
次のお話しはちょっとシリアスですが、まだまだギャグはありますよ


パンパン、パスッ、バッ
スパロボ学園の校庭に、乾いた音が響いている
「・・・それでさ、酷いもんだったんだって」
横でゲイナーがブツブツ言っているが、刹那は上の空であった
『目的を達するために、試すこと・・・考えを巡らせること・・・』
ビアン校長に言われた言葉を、刹那は頭の中で反芻していた
パスッ
そんな彼の手元で、ライフルがまた乾いた音を立てる
「いくらティターン学園といってもねぇ・・・って刹那、どこ狙ってるの」
尚もゲイナーがいろいろ言葉をかけてくるが、馬の耳ならぬ刹那の耳に念仏状態
『それに何の意味があるというのだ。紛争根絶というイオリアの理想、それを実現するためにあるヴェーダと俺達マイスター・・・それを達するためだというのに』
刹那の指は半ば機械的に、ライフルの引き金を引く
パスッ
放たれた弾は、彼方に置かれた的に当たりはしたが、中心にはほど遠いところであった
すると誰かが、ゴンッと刹那の頭をこづいた
「こら刹那、真面目にやれ」
刹那の頭をこづいたのは、ゲインのトレードマークとも言えるスナイパーライフルの銃底であった
ゲインは本日実行中の、射撃授業の講師である。学園と言いつつ、大っぴらに射撃訓練をしているあたり、ある意味ビアンは開き直っていると言えなくもないのだが、それには事情があった
「まったくだよ。僕の話だって全然聞いてないし」
「お前もだよゲイナー。他の学園で誰それがやられた、なんて話してる暇があったら、自分がそうされないように訓練をしとけ」
この数日の間に他の学園で、特に血の気が多くて過激と噂のある連中が、次々とミンチにされる事件が多発していたのだ。それも、相当遠距離からの狙撃でやられているらしく、やられた人物はほぼ全員、着弾まで何が起きたか分からなかったし、犠牲者と一緒に居た者達も、まったく犯人を見ていないという
そんなことだから、ビアンも先生だけでなく生徒にも注意を促していたし、いざというときに反撃ができるよう、狙撃訓練を重視し始めたわけだ

んで、それはそれとして
「ま、俺ほどまでになれとは言わんが、お前は射撃の方の腕が半端なんだからな」
刹那が上の空なのはゲインも認めたが、それとゲイナーのお喋りは同列の問題ではない、言うまでもなく
喋ってなくても、ゲイナーの射撃命中率は、素ではそんなに高くないのだから
事実、ゲイナーが狙っている的の方も、弾痕は結構ばらついている
「わかってますよ!・・・もう、ゲインさんはいつもいつも・・・」
「俺が何だって?」
ぶつくさ言いながら銃を構え出すゲイナーに、ゲインは苦笑いしながらもちゃんと釘を刺す
「別に」
「へいへい・・・とりあえず"集中"のコマンド使って、少しでも確率は上げとけよ。刹那、お前も"集中"は覚えてんだろ?使えるモノは使え
「・・・」
ゲインに言われ、刹那は『そんな精神コマンドとやらで、戦況が一変してたまるか』とムッとしながら、とりあえず狙撃姿勢を止めて上半身を起こして弾倉の交換にかかる
パスッ
そんな刹那の目の前で、ゲイナーの放った弾丸が、真ん中とは行かないまでも、いい位置に集中するようになった
「ホレ見ろ、基本の射撃値が上がってるから、"集中"で補正できたろ。最初から精神使っときゃ良かったろうに」
どうやら最近、ゲイナーはレベルが上がったようだ
「僕としては格闘値を上げておきたいんですけどね・・・」
などと、メタな会話をする二人だが、(いくら学園に大分慣れてきたとは言え)刹那はその光景を肯定してよいのか非理論的と切り捨てるべきか、非常に複雑な気持ちになっていた
『突っ込んだら負けかもしれない』
刹那はそう言い聞かせると、一応"集中"を使ってから再び狙撃姿勢に入り、静かに引き金を引こうとする
バシッ
心地よい音を立てて、刹那の的のど真ん中に銃痕が現れた
「すごい!やっぱりやればできるじゃない、刹那」
驚くと同時に、素直に刹那を褒めるゲイナーだが、当の本人は眉をひそませている
「あの発射音、刹那の銃じゃないな」
ゲインはすぐに、刹那が訝しんでいる理由を察した。事実、刹那の指はまだ引き金にかかったままだ
「この感じ、この精度・・・まさか」
刹那は誰にともなくそう言うと、くるりと後ろを振り返って大分後方、いつもサバゲー部が使っている森のとある場所に目をやった
じっとそこを見つめていた刹那が、やおら狙い定めた場所に向かって一発弾を撃ち込む
「うお!・・・危ないねぇ、まったく」
そこから慌てて飛び出してきたのは、片手にスナイパーライフルを掴み、逆側にはオレンジっぽい丸い物体を抱えた、長身の男性であった
「来ていたのか」
その男と刹那は知り合いであるようだった。そして、刹那の的に相当な距離から、見事ど真ん中に打ち込んだ男でもあった
「俺だと分かってて、鉛玉を打ち込んでくるとは、お前ってヤツぁ、冗談が通じないのかね」
弾丸を撃ち込まれたとは言え、相手の方は皮肉を言いつつもさばさばと応じている
「ハロハロ、セツナ、ハロ」
「ハロまで連れてきたのか・・・」
「たりめーだ、相棒だかんな」
こんな二人を、なんだなんだとクラスの連中が周りを囲い始めた
「何だ刹那、お前の知り合いか」
ゲインは一応現場保護者として、珍入者への対処をせねばなるまい。射撃の腕からして、堅気でないことは間違いない。事情を刹那に聞こうとすると、その男の方からゲインに歩み寄っていく
「どーも初めまして、みなさん。一番上の兄の、ロックオン・N・ストラトスです。このところは刹那を初め、兄妹がお世話になってます」
爽やかさ120%の満面の笑みを浮かべ、ロックオンはそう自己紹介をした
「ハロ、ハロ」
続けてハロもそう音を発する。どうやら自己紹介らしい
「お兄さんも、ハロを持っているんですか」
興味深げにハロを見やるウッソ
「おぅ、坊主もハロ持ちか。こりゃ奇遇だな」
ほらよ、というように自分のハロをウッソのハロにひょいと近づける
「オニーチャン、ハロ」
ロックオンのハロにすると、ウッソのハロは兄ちゃんらしい
「え、そうなのハロ?」
「ソコマデワカラン」
当のウッソハロはその辺は曖昧のようだ
「おいハロ、勘違いするようなこと言うんじゃないぞ」
「イテ、イテテ」
苦笑いしながらハロをこづくロックオン(まぁ、痛いという概念はハロにはないだろうが)
「まぁでもこれも何かの縁だ。同じハロ持ち同士、仲良くやろうじゃないの」
「はい!僕、刹那先輩にもお世話になってます。お義兄さんも、よろしくお願いします」
にかっと白い歯を輝かせ、爽やか~にウッソの肩を叩くロックオンの姿に、回りは少々癒される気持ちになった、が
『爽やかだ、爽やかすぎる』
『好青年という言葉がぴったりだね』
『でもなぁ・・・』

刹那の義兄という肩書きを持つ以上、侮れない。何せアレルヤという前例があるからで、それは仕方有るまい
ところがロックオンもそれを察しているのだろうが、まったく気にしない風で、そうそうと肩に背負った鞄から何かを取り出す
「お世話になってるお礼、って訳じゃないんですが。これ、最近うちの施設で売り出してる、それ☆すた饅頭です。よろしければ皆さんでどうぞ
「あ、これはどうもご丁寧に」
ぺこりとお辞儀をして饅頭の箱を渡すロックオンと、吊られてソレを受け取りながらお辞儀をしてしまうゲイン
それは周囲の気持ちを和らげるのに、十分な効果があった
『おお、普通だ!』
『常識がちゃんとあるぞ!』

それに本人の回りには、何故か清浄な空気とトレーズ先生にも通じるキラキラとした、一種のエレガント空気が滲みでている
「良かったなぁ刹那、もう一人のお義兄さんは普通の人で!」
「これで巨乳のお義姉さんがいるだなんて、羨ましすぎますよ刹那先輩!」

半ば同情と羨望の入り交じった、多くの男達の視線を浴びる刹那だが、問題は
『こいつらまだ騙されてる!!』
ということだった
ティエリアは未だに、彼等の中では美人で巨乳の女性であった
彼等の脳天気さに呆れている刹那に、ロックオンは笑顔を保ったままスイッと近づいてくる
「それにしても刹那、学校に通ってるのはいいがな、ちと腕が落ちたんじゃないのか?」
お前が射撃はそうでもないのは知っているけどな、と付け加えながら手元の狙撃の的に苦笑いするロックオン
「いくらなんでもこりゃないだろ。的にすら当たって無いじゃないか」
それは確かに、同心円から外れた場所に、しかもバラバラに弾痕がある、いかにも情けない記録であった。だが
「ロックオン・・・それはムーンドギーの的だ」
冷徹につっこむ刹那
「・・・うわぁぁぁぁ!どうせオラはノーコンだっぺぇぇぇぇ!!」
ショックの余り、泣いて彼方に走り去るムーンドギー
「えっ、俺なんか悪い事言った?つか何訛ってんだ、刹那??」
声質だけでものを考えていたのか、ロックオンは突然走り去っていった彼の背中を、訳も分からず見送っている
「俺はこっちだ、ロックオン」
グイ、と袖をつまんでロックオンを自分に引き寄せる刹那
「ん?ああ、なんだそうか。俺はてっきり、お前が何か方言にかぶれたのかと思ったぜ。ははははは」
間違いには気づいたものの、ロックオンはあくまで爽やかである
『爽やか・・・だけど』
『何かちょっと・・・ずれてる?』

周囲を囲んで様子を見ていた甲児やシーブック達は、刹那の関係者はやっぱりなんかこう、ちょっと違う雰囲気を持つのかもしれない、と少し嫌な予感を感じ始めていた
そして、それとは別の嫌な予感を感じているのは、当の刹那の方であった
「何故ここに来たロックオン」
「様子を見に来たのさ。何だ、なんか不都合でもあんのか?」
「大ありだ」
「んだよ、せっかくお義兄さんが、可愛い義弟の顔を見に来てやったのによ」
「いいからこっち来い。とりあえず場所を変えて話すべきだ」
冷たくあしらわれることを不満そうにするロックオンを、急いで何処かにやろうとしている刹那
「別に俺は、ここで立ち話してることを咎めてはないが?」
むしろ義兄弟の再会を邪魔するほど、俺は心が狭い方じゃないぞと主張するゲイン
「ついでだから、お義兄さんから射撃の手ほどき受ければ?」
「そーそー、俺もやって欲しいぐらいだね。いつも射撃の腕で、ライに小言を言われてたまんねーからなー」
ゲイナーやリュウセイは、『ただし、ちょっとついて行けない空気があるみたいけど』、と心の中で付け加えながらそう話している
「そう言う問題ではない。ここに居ては危険だ」
「おおぃ、刹那。何だよ俺を危険物みたいに扱って・・・」
無理矢理引っ張られていくロックオンと、珍しく非常に焦っている刹那の目の前に、ふとヒイロが現れたのは、直後だった
と言ってもヒイロの方は、そういった光景に意を介しているわけでもなく、単に通りすがっただけなのだが
パーン
突然ロックオンの銃が火を噴いた
「わーっ、ヒイロ!?」
慌ててケーンに助け起こされるヒイロであるが、ロックオンの弾丸は狙い違わず、彼の額を撃ち抜いていた
「し・・・死ぬほど痛い・・・ぞ・・・」
「生きるんだヒイロ、傷は浅いぞ!」
と励ます鉄也。いや、それで生きている方が不思議なんだが、このあたりは学園七不思議の一つである(ぇ
「ちょっとお義兄さん、あんたなにすんだ!?」
いつもは暢気なゲインも、これには驚いてロックオンを問い正す。が、ゲインが改めて見たロックオンの目は、何か異様な光を放っている
「争いと硝煙の臭い・・・俺は、この臭いが大ッ嫌いでね・・・」
「は、はぁ?」
面食らってしまうゲイン。そして騒ぎを聞きつけたのか、そう言う意味ではここに来てはいけない連中が、ぞろぞろとその場に集まり始めた。また間の悪いことに、どうも近くを通りかかっていたらしい

「何があったヒイロ。お前らしく」
パーン
「うわぁ、トロワが!?」
「びっしり染みついた戦いの臭い・・・他の連中は誤魔化せても、俺には通じないぜ!」

「一体何の騒ぎだ。射撃訓練と聞いていた」
パーン
「ああっ、クワトロ先生!!」
「裏切りと傲慢の香りがプンプンするぜ!」

「赤い彗星がこうもアッサリ?何が起き」
パパーン
「ミリア先生ーッ!?」
「戦いが好きで好きでたまらない女・・・気にくわないね!」

「おやおや、無粋な血が流れていますね。これでは研究に支」
バキューン
「うぉっ、シュウが一撃で?」
「知的そうに見えて破壊を好むたぁ、嫌らしい悪役の典型だな!」


パーンパーン、バキューン、ドッカーン
飛び交う銃声と、次々と狙撃されて血に倒れ伏す人々の中で、ゲイナーと刹那はもう諦め気味に地面に身をかがめ、銃弾をやり過ごすしかなかった
とはいえ、事情は知っておきたい
「ちょっと、どうなってるのさこれ?」
あんまり関わりたくないゲイナーも、思わずそう突っ込むのは無理も無かった
「すまない。お前の話にもう少し耳を傾けるべきだった。そうすれば、この事態は防げた可能性があったんだが」
「なにそれ、どういうこと?」
「ティターン学園を襲ったという狙撃者、それは間違いなくアイツだ」
苦虫を噛み潰したような顔で、刹那はそう断言した
「ど、どういうこと?なんでお義兄さんがそんな」
「説明している暇はない。とりあえずここを脱出する方が先決だ」
もう諦めた、と言うように目を伏せて、騒ぎの外側に匍匐前進を始める刹那
「えーっ?ちょっと待ってよ、なんなのさソレって。責任放棄!?」
「ならお前は、アレを止められるのか?」
ごく常識的な台詞を投げかけるゲイナーに、これまた何とも言えない台詞を返す刹那
ゲイナーが見上げる目に映るロックオンはというと、鬼神のごときらんらんと光る目はグルグルになり、怒りに満ちた口は大きくひねり上がっていて、まぁようするにダイナミックな感じに変貌していた
「容赦しねぇぞテメェら!戦争幇助する連中に、情けなんぞくれてやるかァァァ!!」
これには、ゲイナーもため息をつくしかない
「・・・無理、だね」
「だろう?」
ゲイナーは刹那に続き、なるべくロックオン達の視界に入らないよう、慎重に匍匐前進をし始めたのであった

こうして、学園内でもアブナい人限定で、どんどん流血の被害が広がっていく
特にスパロボでよくある、説得で味方になる元は敵の人、と言うのが学園には大勢いるので、その辺りが迎撃されまくっているから、意外に被害が大きい
これには学園側も、事態を見過ごせなくなっていった
「くっ、これ以上やられてなるものか!全員反撃体勢ッ!」
「おお、やる気かぁ?へっ、上等!!さぁ来い、テロも戦争も、この俺が全て狙い撃ってやるぜ!!」
こうして校庭の両側を挟んで、壮絶な銃撃戦が展開され始めた
「さぁ皆さん、ここは戦いを収めて、みんなで幸せに」
ズババババババババン
容赦ない両側からの銃撃が、カギ爪の男を蜂の巣にしたのは、その数分後であった
「邪魔だよ、アンタって人は!」
「にこにこ笑いながらうっかり人を殺すヤツなんざぁ、ろくなヤツじゃねぇぜ」
どちらの陣営からも、酷い言葉を投げかけられているカギ爪の男であったが
「うーん、幸せの時計画が頓挫したね」
「まぁ・・・あれはいいや」
ギャラリーの反応も冷たかった
というわけで・・・ごくまれに、良い結果を招いていることはあった、ようだ

そんな嵐を呼ぶ銃撃戦を遥か背にして
「うう・・・オラはトラパーに乗れないっぺ・・・」
「大丈夫だよドギー、アタシはアンタの空船の腕知ってるからさ」
そうギジェットに慰められたムーンドギーが、その後トラパーの波の中でどうなったかは、定かではない


かぽーん
学園の茶道室
ししおどしが、蓄えられた水を石の器に落とす音が清々しい
それを眺められる茶室で、ビアンが刹那とロックオンに茶を点てていた
「すみませんね、校長先生。俺、戦争とかテロとか聞くと、自制が効かなくなって・・・
謝罪の言葉を述べつつにこやかにしてるロックオンだが、果たして彼は両手を後ろ組みに縛られ、膝には重さ数キロになりそうな石を乗せられ、正座しているその下には三角錐の組み合わせでできた特製の座布団(?)に座らされている、という有様。これが所謂日本古来の拷問、石抱きでのお仕置きである
「それはこちらとしても分かりますがな・・・」
冷たくそう返しつつ、茶をズズッとすするビアン
何せ今回の被害者は、さきほどの5名の他にも、フロスト兄弟や鉄甲鬼さんにマイヨさん達、その他ギジェ・ザラルやら御大将やらキラにラクス、ついでに形相が悪いと言うことで竜馬とか、目つきが悪いと言って月臣とか、ホ○は争いの元だとか言ってカヲルにも被害が及び、そして最終的には何故かシンまで被害を受け、その犠牲者数はゆうに20名以上登っている。さすがのビアンもピクピク来ているのは無理ない
ちなみにそのビアン自身、テロリストの臭いがするとか言われてむっちゃ狙われたのだが、直後にヴァルシオン引っ張り出してロックオンをとっつかまえ、やっとこ事なきを得てたりする
「すまない校長。俺もそのつもりで、コイツを引き離そうとしたんだが」
原作を見ている方には説明するまでもないが、ロックオンは明るい顔の下で激しく戦争やテロを憎んでいる。そしてそういった雰囲気に非常に敏感であった。まぁそれはいい
だが問題は、特にテロリストに遭遇すると、激しい発作を起こして徹底的に叩きつぶそうとすることだ
今回の騒ぎがまさにその発作の典型であった
つまり彼は、平和といえどもアブナい人が闊歩する、スパロボ学園周辺を歩くうち、発作が多発しまくって、その都度戦争大好きな人や所謂悪役名人たちを、片っ端から狙い撃ってたのだ
「人が悪いよなぁティエリアも。最初っから言っといて貰えれば、俺も学校の近くに踏み込まなかったのによ」
「まったくだ」
と返答しつつ、もしかしてドサクサに紛れてご近所の紛争目標を殲滅させようとしたんじゃないのか?と閃く刹那であった。ティエリアならやりかねないので、おもいっきり納得してしまった自分が悲しい
「それで・・・?貴兄が学園にいらっしゃったのは、何も"狙い撃つ"ためではありますまい?」
カポーン
ビアンの言葉と共に、再びししおどしが音を立てる。それに呼応するように、茶道室には水を打ったような静けさが訪れた
しばしの沈黙が続いた後、ロックオンは参ったねと言うように苦笑いを浮かべた
「まぁ・・・そちらは大体のことはお見通しみたいなんで、あえてストレートに言わせてもらいますが・・・刹那をね、連れ戻しに来たんですよ」
「なに・・・?」
驚いたのは当の刹那の方だった。まだ、潜入の結果も紛争根絶も何も成されていないというのに、戻れとはどういうことなのだろうか
「近々あるという、そちらでの"三大陣営合同演習"とやらが、絡んでおいでで?」
これに対して、ビアンもごくストレートだった
「ご名答。いやはや、本当にお見通しですね、校長先生」
ロックオンはもう何も言えない、と言うような様相だった
「どういうことだロックオン。演習とは」
「近々連中が、デモンストレーションも兼ねて、大規模な軍事演習を行う、と言う情報が入ってきてな」
常にいがみ合うAEU・人革連・ユニオンが、同時にその軍事力を誇示するということは、加盟国ではない国々への威圧、強者からの弱者への明確な敵意の表れとも取れる
これを、ソレスタルビーイングが見過ごすはずはない
「俺達全員でこれに仕掛ける。今までは個別にやってきたが、良い機会だ。根こそぎやってやろうじゃないの?」
イタズラっぽく笑うロックオンだが、その実心の底で静かな闘志が沸き上がって居るであろう事は、刹那は良く分かっていた
「それは分かった。だが、俺の任務はまだ終わっていない」
そもそもこの学園が何であるのか、紛争根絶のために排除すべき存在なのか、悪意があるのか否か、それすらも判別できていない。そうであるなら、一時とは言えこの場を離れることは、使命に反するのではないだろうか
「それに、たかだかそれを仰るために、貴兄が来られたわけではないでしょう」
ずいっと茶を飲み干したビアンがたたみ掛ける
「そう、アンタ方が何を企んでるのか、俺達の計画にどう影響するのか、正直見えないのは確かだ。だから、これからもお付き合いはさせてもらう」
どうやらロックオンの最大の目的は、ソレスタルビーイングからのメッセンジャーというところだったようである
「企んでなど居りませんよ・・・お付き合いは、私の方からも継続させてもらいたいと考えておりますし」
ある種の挑発とも取れるロックオンの言葉にも、あくまでビアンは平静を保っていた
「・・・止めないのだな」
てっきり、戦いなど無用だとか、そんなことを言って自分を引き留めるかと思っていたビアンが、これと言ってそういった趣旨の発言をしないのが、刹那には引っかかっていた
「なに、君が答えを出すのには、まだ時期早々だよ」
話ながら、刹那が飲み干した茶碗を手元に寄せ、作法どおりに湯でそれを洗い落とす
「君が知るべき事、考えること、出すべき答え。それらに通じる道は、まだまだ長い。その間にどういうことに遭遇するか、それをどう乗り切るか。これこそが経験という大事な武器になる。人は苦無くして楽は得ないのだから」
そこまで言って、今日という一日の中で、ビアンは初めて刹那の目を見た
「ワシから言えるのは、とにかく生きて還って来たまえ、ということだけだ」
「・・・是が非でもない」
もちろん刹那の方とて、死ぬ気はなかった
「かーっ、格好良く締めてくれますねぇ、校長先生。さっすが、こんだけモザイクな学校を束ねてることはあるわ」
そして、まったく奥底の見えない、驚異とも取れる人物であることを、ロックオンは肌で感じていた
「んじゃ、校長先生のご許可も降りたし、トレミーに戻るか、刹那」
「わかった。エクシアを用意する」
こくりと頷いて返す刹那に、ロックオンもニッと笑って応えた
「・・・ところで校長先生」
「なにか?」
「いい加減この石・・・どけて貰えませんかね?」
こう言った話の間も、ロックオンはずーっと石の重みによる苦しみと、足元のギザギザによる痛みの責め苦を受けていたのだった
「充分懲りられましたかな?」
「いや、それはもう」
「その痛み、貴兄に撃ち抜かれた、我が校の教師・生徒の痛みの比ではありませんぞ」
「仰るとおりでございます」
「まったく、イイお年をされているにも関わらず、パンパン簡単に引き金を引きすぎです」
「ハイ、申し訳ございません」
「良いですか、物事には道理というものがありまして」
「ごめんなさい、すみません、許して下さい」

この後、拷問を受け続けた状態のまま、くどくど3時間ほど説教を喰らったロックオンは、足腰がガックガクのヘロヘロになってしまい、ハロに引きずられてデュメナスに戻ったとか
次の朝、格納庫から校庭に現れたエクシアを、多くの人が見送りに来た
そんなことは予想もしていなかった刹那は、何故このような光景が広がっているのか、まったく理解できていない様子であった
「整備はバッチリ!細かい調整もしといてやったからな」
アストナージが胸を張ってそう言うからには、それ相応のことをしてくれたのだろう、と言うことぐらいは分かるようになっていたが
「気をつけて行ってきてね、刹那」
「何か良くわからねぇけど、早く戻って来いよ。バーニングPTやる相手が減って困るんだからな」
「よりによってそれかよ・・・脳天気だなぁ、リュウセイはよ」
ゲイナーを初めとした高等部の面々が、自分を囲ってにこやかに見送りをする光景は、ますます彼を混乱させていた
「刹那にーちゃん、お腹すいたらこれ食べても」
幼稚園のクマゾー達が、綺麗にラッピングされたクッキーやチョコレートを、刹那の手に載せてくる
「・・・ありがとう」
子供には結構素直になってきた刹那だが
「それにしてもどうした、こんなに菓子を」
「刹那にーちゃんがお出かけするって聞いてね」
「マリナ姫様と一緒に作ったの」
その言葉には、あからさまに反応してしまい、ぴくっと顔が引きつってしまった
「刹那、何か嫌いなものでも入っていたのですか」
「あ・・・いや、なんでもないんだ、アナ姫・・・」
この子供達は純真だ。分かっているのに
「修学旅行も近いって言うのに、刹那先輩が居ないのは寂しいですよ」
何か思うところがあるのか、ウッソも寂しそうにそう声をかけてきた
「俺が居なくても、旅行は楽しめるだろう」
「何言ってるんですか!せっかく先輩を魅惑の女湯覗きツアーに誘おうと
どかばきぺしゃ
「ごめんなさい刹那さん、今のは聞かなかったことに」
血まみれになったウッソを、シャクティがずるずると森の中へ運んでいった
『同じ子供なのに、何なんだこの差は』
アイツはもう駄目かも知れない、と刹那はなんだか虚しいような悲しい気持ちで、それを見送ったのだっ

「エクシア、リフトオフ」
一陣の風を残し、エクシアはスパロボ学園を後にした
紛争根絶という目的を達するための、戦場へ
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テーマ : スーパーロボット大戦 - ジャンル : ゲーム

2010/05/29 21:59 | 刹那 参戦編COMMENT(10)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

ちょ、ロックオン……(汗

犠牲者ここまでいたとは、お姉さん聞いてませんでしたよ!?



……とボケつつ、とりあえず突っ込みを。

・前回が16だったので、今回は17ですよー
・ファーストシーズンの方のロックオンはニールですよ、と言うかニールが兄でライルが弟ですよー

No:1922 2010/05/29 22:24 | 漆黒の翼 #e9EPk88s URL編集 ]

あ、話数変更し損なってた

> 犠牲者ここまでいたとは、お姉さん聞いてませんでしたよ!?
多分他にも、ダ・サイダーとかドルク兄さんも犠牲になっていたことでしょう(ぇ

> ・前回が16だったので、今回は17ですよー
うお、ツッコミサンキューです。直しました
> ・ファーストシーズンの方のロックオンはニールですよ
Nはニール(Neil)のNでござんす。なのでこのロックオンは先代です
・・・生きてるのに先代ってのもおかしいなぁw
とりあえず、分かりづらくてすんません

No:1923 2010/05/29 23:43 | あるす #- URL [ 編集 ]

[色:3333CC]「帰ってこなかったら、全力で追いかけます」[/色]

しかし、ロック兄さん驚きの腕ですね。「単に通りすがっただけ」とはいえ、ヒイロを抵抗もさせずに落とすのは凄い。そして、落としたメンツも凄すぎです。御大将なんて、よく落とせたもんだ。あと、竜馬とか、月臣とかは形相が悪いとか、目つきが悪い以外に他に理由がありそうですがね。(あと、原作版当たりの設定から隼人もやられてそうだ。と、いうか竜馬の場合TV版の優等生バージョンならセーフだったのでは?
そして・・・
修学旅行キタ━━(゚∀゚)━━!!
文化祭とともに学校の二大行事ですから!今から楽しみです。どこへ行くのかな~この学校のことだから東京・京都・北海道・沖縄・広島・長崎なんて定番?行かないでしょうし・・・外国でもコロニーでも行き放題だから。ちなみに私は中学東京、高校京都&長崎です。でもって、ウッソのことだから、懲りずにハロ仕込むんだろうな・・・楽しみだ( ̄ー ̄)ニヤリ

だからこそ、刹那にはちゃんと帰ってきて欲しいですね。
ま、某映画の劇場版のラストではありませんが、
「じゃなかったら(帰ってこなかったら)、全力で追いかけます」
ということで・・・刹那を大事に思っている何十って機体に追いかけられたくなかったら、さっさと帰ってくるしょう。と、希望して続き待っています。

P.S:ところで、スパロボ学園はスパロボ仕事人のように、別枠を立てたりはしないんでしょうか?結構話数増えたので・・・

No:1924 2010/05/30 05:49 | 壱華 #- URL [ 編集 ]

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

No:1925 2010/05/30 05:55 | # [ 編集 ]

文化祭ネタも待機中

> しかし、ロック兄さん驚きの腕ですね
狙い撃つ人ですから、ええ
つか、発狂モードだったと言うことで、常時『必中』かかりまくりです
気力150で、専用スキル『ガンダムマイスター』でも発動してたのでしょう(謎

え、隼人さんですか?
速攻でやられてたんだと思います


> 文化祭とともに学校の二大行事ですから!今から楽しみです。
実は伏線だったり

> ウッソのことだから、懲りずにハロ仕込むんだろうな・・・楽しみだ( ̄ー ̄)ニヤリ
ヤツからこれを取ったら何も残りません(ひでぇ

> P.S:ところで、スパロボ学園はスパロボ仕事人のように、別枠を立てたりはしないんでしょうか?結構話数増えたので・・・
・・・うーん、どうしようかなぁとは思ってたんですが
近々整理しましょうかね

No:1926 2010/05/31 00:19 | あるす #- URL [ 編集 ]

マイスター全員、精神病院とかに入院させた方がいいのではないかと思ってしまった。私は変でしょうか。

お前の方がテロリストだよ!というツッコミは置いといて。
ドラマCDのカギ爪は普通にいい人でしたよね。
刹那は色々と経験しましたが、この後のイベントをしてなにを思うでしょうか…色々と展開が楽しくなってきました。
次回も楽しみにしています。
では、

No:1927 2010/05/31 07:35 | #- URL [ 編集 ]

予備校がきつい・・・

最近帰りが7時ぐらいになっています。
おかげでこのブログを見れても書き込める気力がほとんど残っていない…
で、次の伏線は修学旅行ですか。
私の高校は沖縄3泊4日だったんですがホテルはビルに挟まれたビジネスホテルだったな。
しかもその部屋も狭い。
二人部屋で寝室、ユニットバスを全部含めて6~8畳くらいだったと思います。
でも、楽しかったです。
でも、さんぴん茶はまずかった・・・

No:1929 2010/05/31 20:40 | あくと #6Z79jEeU URL [ 編集 ]

続きの内容をまとめ中

マイスターに少しもまともなことをさせてやらない管理人は鬼でしょうか

:さん>
>精神病院とかに入院させた方がいいのでは
CBが既に収容所だという噂が(ぉ
> お前の方がテロリストだよ!というツッコミは置いといて
この辺はサーシェスにも言われちゃいますからねぇ
テロをテロのつもりでやってたW5人とはこの辺りが違う


んで・・・
おおあくとさん、死んでしまうとは情けない(死んでない
というわけではありませんが、ワタクシも息も絶え絶えで生きてます
いつかひなたぼっこしながら一日を終えたいなぁ

No:1931 2010/06/01 01:49 | あるす #- URL [ 編集 ]

コメントありがとうございます!

自ブログにて一応返信しておきましたが、
> こうして見るとΖΖって意外とスマートなのですがね
> どうにもぶっとく感じる(描かれてる?)のが玉に瑕
> VSシリーズの最新作『エクストリームVS』では念願のフルアーマーが出ますが、その機体の重さは伊達じゃないそうで、現在最弱の何甘んじているそうな
> 可哀相なΖΖ、購入して作りましょう!(苦笑
 
>現在最弱の何甘んじているそうな
―――なん…だと… なんだって、こんなにZZは不遇なんだorz
購入??勿論しますよ!!!w

では、今後ともよろしくお願いします^^
  あとリンクなど、してもよろしいでしょうか?

No:1934 2010/06/02 01:52 | 黒アゲハ #- URL編集 ]

ジュドー頑張れ、超頑張れ

>>弱すぎるΖΖ
> ―――なん…だと… なんだって、こんなにZZは不遇なんだorz
武器類の速度:最低速
機体の移動速度:最低速
武器火力:最高威力w
・・・そのため、結局さっさとフルアーマーをパージして、いつものΖΖで戦う方がいいそうです・・・ジュドー頑張れw

> 購入??勿論しますよ!!!w
本当にあの作例レベルで作れたら、ΖΖガンダム見直しますわ

No:1935 2010/06/02 23:54 | あるす #- URL編集 ]

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