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【スパロボSS】真・スパロボの学園~第18話・外伝~

なんだか急に何かに突き動かされ、『ガンガンNext』のPLUSモードを再開した管理人です
いや、MAXまで育てたガンタンクが強すぎてw
核爆弾ステージ楽勝でしたわ・・・今までコスト3000の機体でもクリアできず、泣いてた自分って一体(実話
その理由は簡単。機体を育てきってなかった
現状LV.MAXなのは少ないのですが、一機でもMAXが居るとかなり楽なのだと、ゲーム発売から半年経って初めて気づいた愚か者です(核爆

そんなこんなんで、LV.MAXが増え始めたチームU.Cとは別に、『アナザーガンダム コスト2000縛り』でチームを新たに作りました
現在の面子→エクシア・シャイニング・インパ・ナタク
え、格闘戦のヤツばっかでどないすんねん、と?
強いですよ、接近すれば(当たり前だ
エクシアはかなり射程が長いんで、射撃弱くてもなかなかいけますし
いやー、エクシアって、ブーストさえしっかりしてれば、こんなにできる子だったのか・・・
そんな中、ブースト鍛えても射撃を鍛えても、本当にどうしようもないインパに泣いたorz


さて、予告していた外伝です
余りアムロさんを『暴れさせているか』というと、なんか斜め45度違う気もしますが、お気に召していただけたら幸いです


人気の無い荒野
草木さえまばらなその空間には、ギラギラ照りつける昼間の太陽と、吹きすさぶ風の音だけがあった

だが、その静寂に守られてきた荒野に、突然大きな音が響き渡る
飛び交う嵐のようなミサイルと、それを避けて走り続けるMSのエンジン音
「ちっ、しっつけぇ奴らだなぁ」
自分たちを追ってくるAEUの部隊に、デュオは聞こえるはずもない文句を垂れる
「彼等の立場を考えれば、当然の反応ではあるがな」
「冷静に言っている場合か。気を抜くと取り付かれるぞ」
トロワのつぶやきに、五飛が活を入れるようにそう返す
「・・・これは!三人とも、あの崖から飛び降りて!!」
レーダーで何かを感知したカトルの言葉に合わせ、四機のガンダムは目の前の断崖から身を躍らせる
『奴ら、飛び降りました!』
『観念して自爆だとでも・・・!?』
『わからんぞ。追撃を緩めるな!第3射、てぇー!!』
イナクトのリニアライフルが火を噴き、支援部隊の砲弾が撃ち出された瞬間、彼等の目の前に何かが飛び込んできた
銀色の筒に包まれたそれは、自身の着地直前にその身を砕き、周囲に無数の銀の雨を降らせた
と、キラキラと光るそれに合わせるように、放たれた弾丸が派手に爆発する
『・・・チャフ、だと!?』
続いて飛び込んできた、MS一機分もありそうな巨大な弾頭が、驚いて足を止めた彼等の頭上で炸裂する
『今度は何だ?・・・なにも起こらん、か?』
『た、隊長!レーダーが、レーダーが真っ黒に!』
『何・・・だと・・・!あのガンダムの妨害工作か!』
『いえ、それ以外の電子機器には影響は・・・ですが、探索機のレドームまで!!』
『ええい、なんだというのだ・・・ここまできて!』


そんな現場から数㎞先上空に、ふわふわと巨大な箱が浮かんでいるのを、AEUの者達が見たら、あんぐりと口を開けて見上げるほか無かったろう
それが立派に翼を付いていたり、冗談にしろ羽でも付けていたら、まだ何とか納得したかもしれない
だがそれには、空を飛ぶためのお約束の部品などまったく付いていなくて、しかも物騒なほど長くて巨大な砲身が、仰々しくその箱から飛び出していた
「まさか大尉が迎えに来るとは思っていなかった」
「"大尉"はよせ、トロワ。こんなのでもお互い、学生と言うことなんだぞ」
誰が聞いているかも知れない、と言うように注意をしてくる声がある
「いや、それよりもさ・・・なんつーもんでお出迎えなのよ」
彼等は一応、危機を迎えていた自分たちに学園が迎えを寄越したことには感謝していた
だが、その回収方法がいかにも奇想天外なので、呆れるというかなんというか、まさに苦笑いをせざるをえなかった
「文句言わないの、みんな。迎えに来てもらっただけ、有り難いと思わないと」
「いいさカトル。驚くのは無理はない。だがこれでももいろいろ考えて、これがいいという結論に達したのさ」
俺だってどうかと思うよ、と同じように苦笑いしているのは、アムロ・レイであった
「こんな目立つもので迎えに来るのが最適か?それこそ、エステバリスで拾ってボソンジャンプした方がよかっただろう」
エクシアもその方法で隠したのだから、自分たちだってやれないことがない、と言うのが五飛の指摘である
「面倒をかけておいてよく言う。戦艦を持ち出すのが不味いから、わざわざこんな方法を採っているんだろう」
エステバリスが満足に動くには、いくらバッテリーがあっても母艦が傍にあるのが前提である。そのためにはナデシコなり何なり、重力波エネルギーを扱える戦艦が、どうしても近くにいる必要がある
だがそれでは、せっかく『単独行動』を採ったというのに、わざわざ学園への疑いを深めるだけになる
「いやぁ大尉・・・これもじゅーぶん、目立つと思うんだけどね・・・」
「戦艦を用意して、大勢で構えているよりはマシさ。とりあえずはコイツだってモビルスーツだし、乗っているのは『俺一人』なんだから、慣らし運転していたとでも、哨戒行動を取っていたとでも、何とでも理由が付けられる」
「だから大尉が来たんですね」
「ああ、こう言うバカみたいな行動は、ウラキ少尉じゃ上手くできないよ」
根が直球なので、嘘や誤魔化しの下手なコウでは、何かアクシデントがあった時の、気の利いた対応がし辛いのだ
「それにしたって、デンドロビウムで俺らを運ぶってのは、誰の思いつきなのかね」
さっきからごちゃごちゃ話している4人は、何とデンドロビウムのコンテナに、二手に分かれて詰め込まれていたのだった。無茶ぶりにもほどがある
「デンドロビウムだからこその無茶苦茶さ。おかげで、相手を振り切る武装も仕込めてきたんだし」
先ほどAEUを襲った弾丸は、デンドロビウムに臨時で仕込まれた各種特殊武装であった
例えば先ほどの銀の雨は、VF-11からパクったチャフである(後でイサムにエライ文句を言われたらしい)
そしてもう一発の、レーダーをかく乱させたものは、と言うと
「無茶って言えば、考えましたね、ミノフスキー粒子散布弾だなんて」
「ああいうのは、いくらアストナージでも考えられないよ。やっぱり早乙女博士や獅子王博士の発想には、いつも驚かされるな」
デンドロビウムは巨大だが、戦艦のようにミノフスキー粒子を散布できる機能はない。それでも相手を巻く必要があるので、どうしようか・・・となった時に、一回こっきりなんだからできるんじゃないのか?ということで、戦闘レベルまでの濃度に圧縮したミノフスキー粒子を巨大な弾に詰め込み、拡散させる弾頭が急遽作られたというわけである
「んで、空っぽになったコンテナに、俺らを放り込むと・・・」
デンドロビウムの格納庫部分、つまりオーキスは言うまでもないが非常にデカい。一応設定上の全長は73mである。ステイメンが4機以上入るスペースである
で、別に相手には喧嘩をふっかける訳じゃないから、コンテナの中にはいつもの非常識な火薬を詰め込んでおく必要はない。そこで、サンドロックを初めとした4機を回収するのに、この巨大なスペースを使おう、と言うことになったのだ
もしもそこに何が入っているのか、と問いただされれば、マイクロミサイルだの何だのがあると、いつものことを言ってのければいいわけで
それにAEUやユニオンの場合、こんな物が"浮いている"こと自体非常識の範囲なので、探索の網に引っかかりにくい、と言う利点もあった
「運ばれている俺達が言うのも何だが、よく浮いているな、これだけの重量を抱えて」
「ハハ、ペガサス級の戦艦だってこれで飛んでいるんだぞ?たかがMSの4機、たいした問題じゃない」
ミノフスキークラフトという、魔法のアイテムがこちらにはあるのだ・・・
「さ、無駄話はこれぐらいだ。とにかく急いで戻るぞ。彼等に感づかれないよう、学園に戻らないと」
さっさと話を切ってしまおうとするアムロは、言いつつエンジンの出力を上げる
「・・・大尉、なにか機嫌が悪いようだが」
珍しくトロワが何かに気づいて、そう声をかける
「俺は乗り気じゃないんだよ、今回の件と言い、ソレスタルビーイングとのやり取りと言い。ビアン・ゾルダークは、何か思うところがあってやっているようだが・・・」
アムロはコクピットの中で、誰に見せるわけでもなく、眉間に皺を寄せていた
「面倒は嫌いと言うことか?」
「そうじゃない、五飛。戦争を止めたい、それはいい。だが、そのためにやっていることに理が通っていない。『戦争根絶のための紛争介入』が、そもそも矛盾した理論じゃないか。しかもそれに対して、たかだがガンダムごときを神格化し、それを操ることで世界を変えられる、と言う考え方を見せるなど・・・イオリア・シュヘンベルグという男は、200年前に"ガンダム"に何を見たんだ?」
アムロはこの、ガンダムによる世界からの紛争根絶、と言う理論に対しては、一貫して懐疑的なのである
「"たかがガンダム"か。最初のガンダム乗りが、良く言う」
ガンダムはただのMSだよ。道具に過ぎないさ
トロワの言葉にも、アムロはさらりと返した
「うっわー、ガンダム馬鹿の刹那が聞いたら、発狂しそうな事言ってるよ」
しかもアムロが、あのRX-78乗りなのだから、刹那からしたら『お前はガンダムではない!』と言われかねない返答である
「そう、MSは道具だ。それを使う者の理念と心が大事なんだ。だがソレスタルビーイングからは、ガンダムを信奉することによる"信念"は感じられても、その先がまったく見えてこないんだ。戦争を一つ一つ潰すことで満足している。強いて言うなら、手段と目的が同一化していて、成果というものがないんだ」
「その意見には同意する。だがアムロ・レイ、だから静観するというのか?」
五飛が珍しく意見を言ってきた。その意図を組んで続けたのは、カトルであった
「だって、同じような迷路で陥っていた僕たちを、辛抱強く諭し導いて、今ある姿にしたのは、他でもない大尉達ですよ?
「そりゃそうだが・・・」
痛いところを突く、と言うように眉をひそめて言うアムロ
そして僕たちは、それが良かったと思っているから、今でもここに居続けている。だからこそ、彼等も救いたいと思うんです
「だがそれは・・・」
何かをアムロが言おうとした時だった
『そう言うお節介は、計画の邪魔なんだよ』
「なにっ!?」
ニュータイプの超感覚は、彼方からの悪意を的確に感知した
それに応えるように、アムロの右手は瞬間的にスロットルを操作し、デンドロビウムの巨体を右に旋回させた
たまらないのは、コンテナの中にいる4人である
「あわわわわ!?」
「おいっ、アムロ・レイ!!」
ごろごろとMSごと、コンテの中を転げ回る様は、先ほどまでの格好いい戦闘シーン台無しであった
「なんだってんだよー!・・・あたた、瘤ができちまったぜ」
憎まれ口を叩くデュオに、アムロは応えない。だが、無言の通信機の向こうから、妙な緊張感は伝わってくる。アムロがこう言う時、何か不味い状態だというのは、彼等も長い付き合いで分かり始めていた
その本人、デンドロビウムのコクピットにいるアムロは、じっと上空を見ていた
「・・・居る!」
彼は狙い定め、メガ・ビーム砲の引き金を引いた。と、同時にデンドロビウムをそちらの方向に、全速で進める。果たしてその光線の向かった先から、挨拶返しとばかりに赤い光が数本、デンドロビウムの方向に放たれた
だがアムロもやるもので、デンドロビウムの巨体を横に回転させながら、その光を避けて前進を続ける

それは非常に格好いい様子なのだが、もちろんコンテナの中のデュオ達にはたまったものではなかった・・・

そうして向かった先にあったもの
「紅い粒子が機体から・・・あの様子、エクシアと似ている・・・CBの機体か?」
空中に佇む赤い機体。それは、彼がまったく見たことのないタイプのMSらしきものであった
「フフ、良く分かったね」
相手側の方から、何処か機械のような、冷たい言葉が返ってきた
「追っ手は振り切ったものと思っていたが・・・」
「ああ、三大陣営は見事に巻いたよ。無能な彼等には、君達は追えないだろうね。それに僕は、彼等と群れるような真似はしない」
傲慢不遜な物言いに、アムロは眉間の皺を深めた
「さっき"計画"と言ったな。だとするなら、そちらもCBの関係者か」
「へぇ、僕の脳量子波に反応する人間が居るなんてね」
相手はアムロの問いには答えなかった。代わりに返ってきた言葉が、さらにアムロを混乱させる台詞であったからたまらない。それについての謎を解くこともできなくはない。しかし今、自分の背には守るべき者がある。無駄な戦闘は避けるべきだ
「三大陣営ともCBとも関係ないというのなら、そこをどけ!」
「そうはいかない。君達は少しやり過ぎたのだから」
言うが否や、その機体はまたもや、あの紅い光線をデンドロビウムに向かって放つ
だがそれより一瞬早く、アムロの操作がその狙いを反らせる。ただ、僅かに間に合わずに、光線がIフィールドを掠めたが
「Iフィールドは効く・・・か」
それなら、多少は有利に事を進められるだろう。アムロの方は少々安堵していた
「良くも避ける、その巨体で」
一方で、相手は素直にその気量に感心しているようだった
緊迫感に包まれた空間
そして、その物言いから感じられる、とても善人とは感じられ無い立ち振る舞い
これには、五飛がいてもたってもいられない状態になってしまった
「ここから出せ、アムロ・レイ!そいつは悪だ、俺がやる!」
「ちょっと五飛、無茶言わないで。ここ上空何千メートルだと思ってるの」
言うまでもないが、ナタクは飛べない
「それにもし、俺達の機体が飛べたとしても・・・」
トロワの画像が急に乱れだしたので、デュオが慌てて機器類を見渡すと、管制システムなどの電子機器にエラーが出だしている
「こいつぁ・・・刹那がトランザムした時のと、似てる?」
GN粒子が散布された時と同じ、電気機器類への障害が起きている。だとするならあの紅い粒子の元には、GNドライブがあるということである
「これじゃあ、ここが地上だったとしても、僕らが出て行ったら、大尉の負担を増やすだけになっちゃう・・・」
もちろんデンドロビウムも、この障害の例外ではなかった。相手もそれが分かっているのだろう。またもや撃たれる光線は、先ほどよりも狙いは甘く放たれていた
だが当のアムロは、慌てなかった
「・・・こっちだ!」
今度はメガ・ビーム砲を光線目がけて発射する。二つの光はぶつかり合い、相殺しあって空中に消えた
「なに?・・・GN粒子が効いている状態で」
赤い機体のパイロットは、予想外のことに思わず声を上げた
「大尉、大丈夫なのか」
トロワが心配して、ノイズが入りまくる中、無理矢理通信を入れてくる
「操作系統は生きている。なら、やりようはあるさ」
そもそも、普段からレーダーなんぞアテにしてない人間である。メインモニタさえやられなければ、何とかしてしまえる自信はあったのだ
「フフフ・・・おもしろい。楽しませてくれるじゃないか・・・じゃぁいい機会だから、君を相手に、この試作機体の仕上がりを試すとしよう」
飛びかかる紅い機体と、迎え撃つデンドロビウム。そのまま2つの機体は、高高度でのドッグファイトに突入していく
「"やり過ぎた"だの"お節介"だの、言いたいことがあるならハッキリ言え」
イオリア・シュヘンベルグは予見していた。君達のような存在とこの世界が、いつか接触するであろう事を
空中で交錯する、メガ・ビーム砲と赤い光
「なんだと・・・?」
「だが未だこの世界の人類は、その段階に至るには余りに幼稚で、野蛮すぎる」
邪悪な紅い光を纏ったサーベルが、デンドロビウムを襲う。それはオーキスの真上、デンドロビウムのメインカメラの死角だ。が、ニュータイプの超反応はそれすら予見し、逆に急速上昇をかけて紅い機体をはじき飛ばす
「ぐっ・・・そんな状況の世界に、君達のようなお節介が関われば、それは計画に反する結果を導く」
「計画だと?イオリア・シュヘンベルグのか!」
今度はこっちの番だ、と言わんばかりに、アムロは機体下部から巨大なビームサーベルを引き抜く。その根本の部分だけで、小さいMSは軽く両断できそうなものだ
だが相手もしたたかなもので、ビームサーベルでの強襲を止めたかと思うと、的確にアムロの間合いを見計らい、ビームライフルらしきものでの牽制に回り始める
「ちぃっ・・・!戦争を根絶することで何を得る。その先に完全平和でも訪れる、と貴様も本気で考えているのか?そんなものはインテリの夢想に過ぎんっ!」
「そんな平凡な理想ではない。この世界の人類は、新たなステップに入るだろう。古い垢は洗い流され、大いなる世界の幕開けが来る!」
全長100mを越える機体と、15m強の機体との空中戦は、既に30分以上続いていた。両者共に主導権は譲らない。互角というわけではないが、互いが切り札を切るタイミングを見計らっている、と言うような状態だ

しかし、そんな緊迫した状況のただ中、オーキスコンテナ内では
「・・・うぉーい、トロワぁ、カトルぅ、五飛ぃ・・・生きてるかぁ?」
上下左右縦横無尽に、しかも数百メートル単位で振り回され、すっかりへたばっているデュオだが、まだ口は動くらしい
「精神コマンド・鉄壁が効いているようだ。おかげで俺は大丈夫だが・・・」
トロワが真っ先に応える。さすが曲芸師だけある。この程度振り回されるぐらいなら、特に問題ないらしい。ついでに鉄壁を使って、衝撃のダメージは回避している模様だ
だが
「あははー、宇宙の声が聴こえるよー」
逝っちゃった声で何事か呟いているカトル
「あちゃー」
「・・・カトルは壊れた、か」
まぁ、三半規管の限界を超えた挙動に巻き込まれているのだから、こちらの反応の方が普通と言えば普通だ
「五飛は?」
「先ほどから呼びかけているが、反応がない」
「まぁアイツのことだから・・・どうせ瞑想状態にでもなってんだろうけどよ」
OZの基地に閉じ込められ、絶体絶命の危機に陥った時のことを考えれば、無い話ではない
「ところで大尉は誰とやり合ってんだ?」
通信が途切れ途切れにしか聞こえてこないので、どうも外の様子がつかめない、なにせさっきから、アムロの声しか聞こえてこないからだ
「どうも、一人でブツブツ言っているようにしか、聞こえないのだが」
ニュータイプの会話は、時々結構独り言のように聞こえることがあるので、またその類かと彼等は取っていたのだ

「新しい世界?・・・そのためのソレスタルビーイング、だというのか。結局それなのか、人が人を裁いて、罰を与えると!
「確かにそれは傲慢だ。だからこそ、僕が創られたのさ
「なんだと!?」
相手の言葉に、一瞬アムロは気を逸らされた
紅い機体はそれを見逃さず、メガ・ビーム砲の砲身目がけて飛びかかる
しまった、とアムロがデンドロビウムを制御しようとした時、その砲身は中央辺りで真っ二つに切り裂かれてしまった
「あんなサーベルで、メガ・ビーム砲の砲身を断っただと?なんて威力だ!」
だが相手の方はと言うと、それでもアムロの挙動に驚かされていたようだ
「フフ・・・もっと根本からやるつもりだったけど、上手く避けられたものだ・・・面白い、君は実に面白いよ。話し相手としても、手合いの相手としてもね」
心底面白そうにそう言いつつ、紅い機体は再びデンドロビウムよりも上空へ跳ね上がる
「それ故に、君らのことを放っておく訳にはいかないのさ。勝手をする者には、罰が必要だ。そうだろう?
その言葉に合わせ、紅い機体から何かが飛び出してくる
「なんだ、ファンネル、いやドラグーンか!?」
それは、キュベレイやサザビーが使うものに比べると、どちらかというとストライクフリーダムやプロヴィデンスに搭載されているものと、シルエットが似ているようだった
「行け、ファング!!
ファング、と呼称されたそれが、手負いのデンドロビウム目がけて、まさに牙を剥いて襲いかかってくる
全方位から襲いかかるそれは、いつものMSならばともかく、デンドロビウムでは全て避けきるのは不可能に近い
いや、アムロならできたかも知れないが、コンテナ内にある4機のMSを見捨てることなどできはしない
「ちぃ!だが、相手がマシンならば、やりようはある!!」
ファングが到達するまでは、常人にとっては一瞬のことで、"やりよう"を考える隙すらなかっただろう
だがアムロは咄嗟にステイメンの腕を操作し、コンテナ内に唯一残してあった装備、爆導索を展開させる
引き出された勢いで、シュルルッと虚空に輪を描いたそれが、器用にファングを絡め取る。モニターからは見えていないはずの、背後や上空からの攻撃にすら、爆導索を向かわせるアムロ
「だが、そんなもので、ファングを止められるものか」
次の瞬間、デンドロビウムを中心にし、爆発の炎が空を焼いた
勝ち誇るかのように、その様を見下ろしていた紅い機体が、すいとその場を去ろうとした時だった
爆炎の中から前触れもなく、ステイメンが飛び出してきた
「な、に!?」
「うおおおおっ!」
爆導索は、アムロの計算どおり働いていたのだ。危険だが、ファングをギリギリまで引きつけ、爆導索を発動させることで、相手がデンドロビウムそのものを討った、と思い込ませる策であった。そして煙を盾にし、一気に相手に接近していったのだった
気合い一閃、ステイメンのビームサーベルが、その機体の左腕と左足を切り裂く
「そこだ!」
そのまま紅い機体を横切り、上を取ったステイメンから、トドメのビームライフルが放たれる
だが、完璧に狙ったはずの光弾は、アムロの狙いからは外れて、頭に当たる部分を吹き飛ばした
「外した!?」
とはいえ、相手を諦めさせるには充分であった
「試作機とは言え、この僕の機体をこうまで・・・!」
先ほどまでの自信を崩され、反撃の術も奪われたその機体は、その場から足早に撤退していく。アムロも、深追いはしなかった

それより、カトル達だ
ファングの直撃こそ避けたものの、オーキスへの衝撃は少なくすることができなかった
おまけに、相手に一撃加えるために、ステイメンを分離させてしまったものだから、コントロールユニットを失ったそれが、どうなるかは言うに及ばず
「4人とも、生きてるか?」
辛うじて地面に着地したステイメンを、どうにかこうにかオーキスであった物に近づけたアムロが見たのは、思わぬ高度から急落下させられた挙げ句、地面に落ちた衝撃でそこら辺に投げ出された、サンドロック・ヘビーアームズ・ナタク・デスサイズの哀れな姿であった
あるものは情けなくも、頭から地面に突き刺さり
またあるものは大地に大の字を描いていたり
実際これなら、ファングでやられてた方がマシだったかも知れない
と言うぐらい、情けない姿であった
「学園までは、あと50km少々、と言うところか・・・」
ミノフスキー粒子の濃度が薄くなったところで、GPSとマップを照らし合わせるアムロ
「ほら4人とも、とりあえず機体は動くんだろ。歩いて帰るぞ
荒野のど真ん中で、先輩から突きつけられる厳しい現実
「えーーーー!」
「こんな距離、いくらMSでだって、歩くなんて無理っしょ!!」
ぶーすか文句を言い出す4人だが、くるりと振り返ったステイメンからは、ハマーン先生が発するような、威圧のプレッシャーがだだ漏れになっている
「俺だってなぁ・・・このぼろぼろのオーキス、ウラキ少尉にどう言い訳したらいいかと思ってるんだが・・・」
いつもとは違う、ものすごーい低音で響くアムロの声
「は、はぁ。そ、それはそう・・・です、ね」
「ニナさんも・・・怒りそう・・・だよな」
余りの迫力に、カトルもデュオも思わず逃げ腰になった
「だがそれは、無茶な受け身を取った貴様のせいだろう」
そこに五飛の言ってはいけない一言
「だ!?ば、馬鹿お前、そんなこと・・・」
デュオがつっこんだ時には、もう遅かった
「だぁれのせいでこうなったと思ってる!喰らえ、ステイメンパーンチ!
「「「「ぎょええっ!?」」」」
納得できないこと、ワケのわからないこと、我慢してきたことが一気に吹き出て、アムロがキレた
とりあえず炸裂する、ステイメンのフォールディングアームを使った擬似無限パンチ
「気合いがボケてるぞ、お前達!こうなったら俺がしごいてやる。いいか、学園まで走れ!50kmマラソンだッ!!
「んなにぃ!?」
「ちょ、そんな無茶な!」
さすがに抗議する4人だが、既にアムロは容赦がなかった
「ええい、口答えは許さん!走れ、関節が焼き切れるまで走れ!!走らんと撃つ!!!
どこから拾ってきたのか、いきなり火を噴く、フォールディングバズーカ
「わーっ、走る、走りますよ!」
涙目になりながら、機体を学園に向かって走らせ出すデュオ
「・・・こんな風に走ったところで、沖女の学生やガンダムファイターではあるまいし、なにも変わらないはずだが・・・」
トロワのそれは、かつてアクセルが東方不敗にいったように、至極正論なのであるが
「黙れっ、いいから走れ!あの夕陽に向かって、巨人の星を掴むまで走るんだ!!
彼が叫ぶ都度、ヤキ入れとばかりに弾丸が4機のガンダムの間を飛び交う
「ええい、アムロ・レイめ。キャラが変わっているぞ!」
「ああなっちゃうと、もう大尉は止まらないよね・・・」
着弾による砂柱が無数に上がる中、お仕置きされる4機+しごき役1機のガンダムが、思いっきり環境破壊しながら荒野を突っ切っていく様は、何とも異様であった

その4時間ほど後
5機のガンダムはマジで関節が焼き切れ、ジェネレーターも火を噴く寸前までオーバーヒートしてしまい、荒野のど真ん中であられもない姿で倒れ伏しているのを、帰還途中のナデシコに発見され、何とか回収された
が、『自分たちを助けたガンダム』の、余りに情けない姿に憤慨した刹那と、カトル達との間で不毛な争いが発生し、格納庫内が壊滅的被害を受ける
そのため学園到着後、再びアムロによるしごきが行われたが、ただ一人刹那だけは嬉しそうに
「ファイト、イッパーツ!」
と叫んでいたらしい・・・
おまけ
未だ修学旅行組が帰らず、静かな学園内の校庭に、一足先に辿り着いたウイングガンダムゼロが降り立つ
「お帰りなさい、ヒイロ」
全てが分かっていたかのように、リリーナがその足元で彼を出迎える
「リリーナ・・・修学旅行には行かなかったのか」
「貴方が戦いに言っているというのに、私一人がバカンスなどしていられません」
きまじめなリリーナらしい理由であった。ヒイロは表情を変えなかったが、それが彼女を認めている印だというのは、もうリリーナ自身良く分かっていた
「任務は成功でしたか?」
「ああ・・・完了した」
「彼は、変わるのでしょうか?」
「いや、まだ始まったばかりだ」
二人もまた、刹那を気にかけているのである。特にリリーナは、マリナとの関係を心配していた。今頃二人は、ナデシコでどうしているだろうか
「そうそう・・・お客様が、ね。いらっしゃっているのですよ」
リリーナがちらと目をやると、背後から美しい金色の髪をなびかせた、長身の青年が歩み寄ってきた
「やぁお帰りヒイロ、お義兄さんだよ」
ぱっ、と明るい笑顔でそういった青年は、次の瞬間バスターライフル@人間サイズで吹き飛ばされていた
「誰が義兄だ。ウザいヤツだ。帰らないと撃つぞ」
心底うざそうにそう言い放つヒイロは、珍しく眉間に皺が寄っていた
「既に撃っておいて何を言うか」
と言いつつ、爽やかな笑みを欠かさない青年
「まったく、お前が無理をやるから、リリーナは落ち着かないだろうし、何よりお前が心配だと来てみれば、いきなりつれない態度で・・・ゆいゆいはシャイだな
ちゅどーん
ぶっぱされるバスターライフル
「お前が言うな。今度言ったら貴様を殺す
ヒイロの顔に青筋が立っている。これは珍しい
「既に殺されかかっとるが」
もはや消し炭になってもおかしくない彼だが、人間離れしたしぶとさである
「いけませんヒイロ。ミリアルドお兄様にそんな風にしては」
見かねたリリーナが仲裁に入る
「どうせやるなら徹底的におやりなさい。集中・魂は必須です。気合いが足りなければ、私が激励の一つや二つ、かけてあげますわ
仲裁どころか止めさす進言であった
「リリーナ・・・いつからそんな極悪非道な性格に・・・」
それ以前にリリーナは精神コマンドがありません

その後ゼクス・マーキスこと、ミリアルド・ピースクラフトが、学園に加わったかは定かではない
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テーマ : スーパーロボット大戦 - ジャンル : ゲーム

2010/06/22 01:15 | 刹那 参戦編COMMENT(7)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

最後のオチが・・・

リ○ンズ?とやり合っているときはあんなに格好良かったのに、最後の最後にあの夕陽に向かって、巨人の星を掴むまで走るんだ!!なんて状態になったのは、(声が)似て(キャラが)非成るものとの邂逅で疲れたからですか?
あと、今回の作戦(デンドロのオーキシス部分にモビルスーツを格納して移動)という方法が実際出来れば、敵を奇襲するのに役立ちそうですね。(まあ、可能にするにはアムロのような操縦性と、バレルロール状態でも中の機体やパイロットが大丈夫な状態を保たなければいけませんが・・・)
最後にゼクスかミリアルドかは分かりませんが、ヒイロにあんな態度とるなんて・・・酸素欠乏症(っていうんでしたっけ?アムロの親父さんが罹った奴)?クスハ汁とかなんか変なもの食べた?誰かに変な改造受けた?ってくらいキャライメージが違っててびっくりしました。あと、精神コマンドがないリリーナの代わりにノインさんが出てきて、「どうせやるなら徹底的に頼む。集中・魂は必須だ。激励はかけられないが、献身と再動ならいくらでもかけてやるゼクス・・・心配しなくても私もすぐそちらへ逝くとか言ってくれても良かったな~と思います。ってか、ゼクスさんは本当にここだけですか?
 

No:1969 2010/06/22 06:03 | 壱華 #- URL [ 編集 ]

中の人が同じといのはよくあること

日本がアメリカと戦争したのは当時、アメリカによって経済的に戦争せざる状況に追い込まれたからで、日本はアメリカと戦っても勝てないのを理解していたという話があります。
アメリカだって某国と戦争すれば滅ぼせますが、利益ならないのでしません。
ナチスのガス処刑による大量虐殺も当時のドイツにはそんな余裕も"金"もないので勝利国のプロパガンだったという議論があります。
また、戦争によって発展した国はアメリカ、日本と様々と多くあります。

早い話が戦争というのは「利益」つまり「金」ですね。
利益がなければ戦争が終わっても両国、納得いきませんし、経済が悪いから戦争という事が昔はありましたし、無論、個人の恨みなどはあるでしょうが。国家としては、まず「利益」です。まあ、「宗教」は別ですが。
まあ、勝ったらからって結果次第では不利益なることもありますが。本編を見て、ソレスタってそれ分かってんのかなと思いましたね。

リボン〇とアムロの中の人同じ対決のシリアスが4人の吐き気よりも夕日に向かって走るシュールなガンダムたち(しかも、夕日にはトランスフォーマーのメガトロンの顔が浮かんで)と刹那の一言で吹き飛びました。
そして、このゼクス…中にはソウルイーターのエクスカリバーかケロロ小隊のクルルいるんですね!
では、

No:1970 2010/06/22 11:33 | #- URL [ 編集 ]

ちょっとやり過ぎた

我ながらこのオチにはいろいろ問題があったと思う
今は反省している(ぇ

壱華さん>
>アムロさんが壊れた理由
大体そんな感じです。根が真人間なので、こう言うことがあると苦労する人だと思うので、たまには暴れさせないと地球によろしくないのです(なんだそれ
>ゼクスとヒイロ
ヒイロは中の人ネタです。ヒイロ=グリリバ=シンタロー(byパプワくん)というやつでして
つまり、ヒイロ→シンタロー、ゼクス→マジック総帥、リリーナ→コタローちゃん、というやつでして・・・ええ、一部にしか分からんネタです。すみません
>ゼクスはここだけ?
どうでしょう。あんまりこの人使うと、スパロボ的に子安分が強くなりすぎるので、なるべく抑えたいところです
>ノインさん
そうか、その手があったか

:さん>
>戦争について
サーシェスも、石油取れなくなったらなったで、国が大変になるだろーがって言ってたシーンがありましたな
あのおっちゃんは戦争大好きの狂人ですが、現実主義者であり極度のリアリストと考えると、ある意味では普通の人であり、世界のある一つの面の象徴と言えます
>夕日に向かって走るシュールなガンダムたち
やっと夕陽に向かって走れネタができたので良かったです(意味不明
>ゼクスの中の人
ヒイロに嫌がらせしようとして逆襲されてるので、どちらかというとシンヤかもしれない

No:1973 2010/06/23 00:32 | あるす #- URL編集 ]

特派員は見た!!

遅かれ早かれオマケのネタは来るのはわかってましたが、2射目はまさかのネタでこらえ切れませんでした(笑)


〉アムロ対リボンズ
ギャグに出来なかった事に納得しました。リボンズのは疑似GNドライヴを1コ積んだ試作型リボーンズガンダムですかね?
〉巨人の星~
………壊れましたね(笑)

〉集中と魂は必須
確か、いつしかの測定では魂は習得していなかった筈……。ファイナルコードで一時的に引き上げられたLVがまさか元に戻ってなかった………?



>>ヒイロとゼクス
あるすさんの説明に、更に補足。

〉ヒイロ=シンタロー
続編「PAPUWA」ではシンタローの声優はグリリバではありませんでした。まぁ、ガンマ団総帥シンタローなので、学園のヒイロにはどの道重荷でしょうが。
〉お義兄さん
マイヨの「未来の義弟」発言と同じようなものですが、SDガンダムシリーズの鎧闘神では実はマジネタだったり……。

〉バスターライフル@人間サイズ
元ネタ準拠なら、ここはガンマ砲ですね。アクセルから青龍鱗教えて貰ってたら生身レーザーも夢じゃなかった!(待て

〉ゆいゆいはシャイだな
………G‐MODEの黒月さんに私が影響を受けて、そしてとうとうあるすさんにも伝染してしまいましたか(え?






………そして、ゆいゆいの災難はまだ残ってるのをお姉さんは知っているんだ、これが。
ゲシュキックをカイ先生が伝授しようと追いかけてくるんだ、多分……。

No:1975 2010/06/23 08:40 | 漆黒の翼@携帯 #e9EPk88s URL [ 編集 ]

Re: 特派員は見た!!

> 遅かれ早かれオマケのネタ
うん、勢いでやった
今は反省している

> 〉アムロ対リボンズ
> ギャグに出来なかった事に納得しました
脳内ではスローネツヴァイですが、その辺は皆さんにお任せします

> 〉巨人の星~
> ………壊れましたね(笑)
きっとダイナミックな光線にやられたんです

> 確か、いつしかの測定では魂は習得していなかった筈……。
イベント精神というヤツです(ぇ

No:1976 2010/06/24 01:27 | あるす #- URL編集 ]

化け物すぐるwwww

デンドロでこれだけ暴れても違和感のない
アムロ大尉マジぱねぇwwww

W勢マジでお疲れ様です^^;

No:1977 2010/06/24 19:55 | 黒アゲハ #- URL編集 ]

いやあ・・・

> デンドロでこれだけ暴れても違和感のない
> アムロ大尉マジぱねぇwwww
どんだけ妄想しても、アレを『扱いきれない』大尉が思いつかなかったんです・・・
別に贔屓でも何でもなく・・・
何故だろう?

> W勢マジでお疲れ様です^^;
前回格好良かったので、今回はギャグ要員です

No:1980 2010/06/25 01:14 | あるす #- URL編集 ]

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