【書評】小惑星探査機はやぶさ

さて、今年も残り少なくなりました
なんか後半、ガンダムだらけになったこのブログ
本家のスパロボが滑りっぱなしだからなんですが、来年はA.C.Eでロボネタがいけるかなー、なんて展望を抱いています

でまあ2010年
いろいろなことがありましたが、皆さんは何が印象に残っていますか?
自分はこの本のことが、一番感動しました

カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた (中公新書)カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた (中公新書)
(2010/12)
川口 淳一郎

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そんなわけで今回は、アニメネタとは別のところで、小惑星探査機はやぶさのことを書いていきたいと思います


今回ご紹介するこの新書は、はやぶさのミッションにおいてプロジェクトマネージャーを務められた、川口純一氏が自ら綴られた内容になっています
文面は技術面のことが多く、氏がご自身の仕事を技術屋として、反省と今後を考察した内容という感じです

イオンエンジンの理論、はやぶさに積まれた自律機能・・・読んでてワクワクしますね
その他、将来の宇宙旅行についてとか、にやりとさせられる文章もありまして
ラグランジュポイントのことなんてね・・・L3って書いてあるところを見てうっかり
「おお、ここがサイド3ね」
とか考える辺り、自分は病気かも知れませんw
リアクションホイールについても面白かったなぁ
小さな円盤が衛星の中で回るだけで、姿勢制御ができるって知らなかった
いや、確かに物体は円運動をすると、中心に向かって重力が発生するから、その方向に動く理論は判るのだけれど、宇宙空間上でもできるんだと・・・ジャイロスコープの応用なのかな?

てな感じの用語が羅列され、その解説もちゃんとあります
「専門用語?」だからと言って、読みづらいという感じはありません
あくまではやぶさ成功までの道のりとして、それらの技術を習得or開発する必要があった、という程度の内容です
ただ、柔らかいタッチの内容がお好みであれば、こっちの方がいいようです

はやぶさ、そうまでして君は~生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話はやぶさ、そうまでして君は~生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話
(2010/12/10)
川口 淳一郎

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はやぶさのプロジェクトにおいて、一体何が特筆するところであり注目されるのか
自分ではこれが、今までにない冒険活劇であったから、ではないかと思うのです
少ない予算の中をやりくりして、どんなことができるのかを必死で考える人々
その中をかいくぐり、日本の宇宙開発史上において、何もかもが初めてのことに挑戦することを目指す姿
その、世界的に見ても誰も挑戦したことがないことを、なんとしても成し遂げようとする気概
それにたいしての"はやぶさ"の健気さ
それが、このプロジェクトに多くの人が注目し、最後には賞賛の声を上げたことになったのだと思います
自分も科学オタ(ってほどでもないか?)なので、この挑戦の意義を思うに付け泣けてきます

はやぶさの詳細、およびJAXAの方々の偉業はウィキペディア、または諸々の書籍に譲るとして
やはり科学は冒険あってこそだ、と言うことを伝えてくれた事象だと思います
もちろん、今年のノーベル化学賞を受賞した鈴木氏と根岸氏のように、地道な研究による結果というモノも重要です
が、川口氏の一文にあるように、大きく一歩を踏み出すこともまた、研究と言えるのではないでしょうか

『(NASAとJAXAの技術・資金差を嘆いた上で)「NASAがやったことを教科書として、我々も同じ事を学ばせて頂く」コピー計画ならば、NASAに邪魔されることはないかも知れない。だが、それで何が得られるだろうか。我々はそういうことはしない
では、どうすればよいか。NASAも躊躇うような計画でなければ、我々のオリジナリティは実現できないと考えた。そこで多少破れかぶれ気味ではあるが、人類初の挑戦をしようと考えた。大きな背伸びだが、背伸びをしなくては我々のオリジナリティは発揮できない。誰もやらないこと、それは小惑星に行って、サンプルを採取して、地球に還ってくることだ』
(同著 第一章はやぶさ誕生 ~NASAとの競争~より)


私はこれを読んだとき、本当に心打たれる思いがしました
川口氏の、何という冒険心に溢れた、それでいて純粋な一言でしょう
この方々を中心に造られたはやぶさが、満身創痍になりながらも還ってきたこと、使命を果たしたことが、感動をさらに呼ぶのです

その、はやぶさ帰還までのミッションを読んでいると、本当にはやぶさに魂が宿っているように感じ、感情移入してしまうのは、日本人故でしょうか
でも運営室では、はやぶさはまるで自分たちの子供のようだったと言います
地球からの通信を必死で受け取り、ボロボロの身体にむち打って還ってくる
なんて健気なんでしょうか

そしてはやぶさの最後の映像を見たとき、本当に涙が溢れました
まるで不死鳥のように、光り輝きながら四散するはやぶさ。それに護られるように降りてくるカプセル
トドメのように発表された、はやぶさのラストショット(地球を"懸命に"撮影したあの写真データ)

もう涙腺崩壊ですよ
んでちゃんとイトカワからの粒子も持って帰ってたっていうんだから!
ここ数年で、これほど日本の技術を誇れる偉業があったろうか

だからこそ、この本でなくてもいいから何か読んで、JAXAの偉業をきちっと知って欲しいです
科学はお金にならない事をやって、夢しか残さないこともあるけれども、それのおかげで間違いなく、はやぶさは歴史の教科書に載ることをやったんだ、と言うことを

イカロスの成功の後のあかつきは残念でしたが、失敗こそ成功の元であります
遠くない将来にはやぶさの子供達が羽ばたくとき、その意義を感じるためにも是非、お薦めの一冊です
おまけ
ニコ動のはやぶさ動画
ハンカチをご用意下さい
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テーマ : 日記・雑記 - ジャンル : ゲーム

2010/12/30 01:46 | 雑記COMMENT(4)TRACKBACK(0)  TOP

コメント

L3=サイド3

大丈夫、自分も真っ先にこれが浮かびます(笑)


ガンダムにもある惑星探査MS

C.E世界ではDSSDと言う民間機関があり、そこで開発された機体がスターゲイザーが近いですね。


  ストライクノワールを切り刻んで、大出力レーザーを受け止めて金星と太陽の間に有る軌道まで電車道……


因みに帰りは太陽風を受けて飛行してます……止めるの苦労しただろうな……。

No:2364 2010/12/30 18:57 | YF-19k(kyousuke) #vOF08ZPo URL [ 編集 ]

宇宙関係の物理学は奥が深い

> L3=サイド3
>
> 大丈夫、自分も真っ先にこれが浮かびます(笑)
良かった仲間がいたw
しかしこうして見ると、L3は太陽を挟んで地球の真逆
こりゃ疎外感も上がるわな

>スターゲイザーちゃん
> 因みに帰りは太陽風を受けて飛行してます……止めるの苦労しただろうな……。
はやぶさの太陽電池パネル(表面積12平方メートル)でさえ、一日につき1cm/秒加速するそうです
スターゲイザーちゃんのあのリングだけでなく、MS本体の表面積を考えると、ものすげー制御大変そうですな

No:2365 2010/12/31 00:02 | あるす #- URL [ 編集 ]

はやぶさの剣

スターゲイザーさん

作品として、素直に良かったかと♪ストライクノワール、めっちゃ好きです♪
(大会で使用禁止だったそうですね)

ガンダム無双3、購入しました~。ネット環境、厳しいです、すいません。死神好きな弟が帰郷してるので、協力してやってみます。
失礼しました~。

No:2366 2010/12/31 00:29 | 酢ダコ #- URL [ 編集 ]

あるすさん>

返信どうもです。

コミカライズ版によると最初の一秒で0.5㎝、一分後には18m、一時間後で64kmで時速128キロ……DSSDのレーダーで探知した669時間後は……恐らくジャンク屋組合総動員で回収作業になったんでしょうね。

(余談ですがスターゲイザーの推進システムはストフリやディステニーにも似たような推進システムが搭載されていたとか……)

DSSDのA.Iは伊達ではないって言う事ですね……そりゃあ強奪したくなるけど、ガーディ級一隻ぶっ飛ばされても文句は言えません。

(自己防衛とは言え大出力レーダーをブッ放すDSSDも結構怖い)

No:2367 2010/12/31 00:45 | YF-19k(kyousuke) #vOF08ZPo URL [ 編集 ]

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